ブラード総裁:見送りはぎりぎりの判断、10月に小幅縮小も
9月20日(ブルームバーグ):米セントルイス連銀のブラード総裁は20日、緩和縮小を見送ったことについて、ぎりぎりの判断だったと説明し、10月の会合で「小規模な」緩和縮小を決定する可能性があると話した。
ブラード総裁はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「決定はボーダーライン上にあった」と述べ、「委員会は『静観しよう』という判断に落ち着いた」と続けた。
同総裁は「景気見通しの方向性を変えるような経済統計が発表され、連邦公開市場委員会(FOMC )が10月には小規模な緩和縮小を妥当と考える可能性もある」ことから、来月の会合は「活発な議論が交わされる」と述べた。
FOMCは17-18日の会合で、労働市場の状況を示すさらなる指標などを見極める必要があるとして、月850億ドル規模の債券購入の縮小を市場予想に反して見送った。
ブラード総裁は「今回の決定に驚いている市場参加者に若干、驚いた」と述べ、「今年下期に景気が上向く、あるいは実際に改善が見られていたなら、緩和策を縮小していた」と続けた。
総裁は「夏にかけて金利が上昇したことは、多くのFOMCメンバーにとって驚きだった」と述べた。その上で、「個人的には驚きではなかった。なぜならこれまでにも量的緩和が及ぼす影響は大きいと指摘してきたからだ」と発言した。従って「緩和策の縮小を示唆した時、市場は当然ながら」金利を押し上げることになったと続けた。
ブラード総裁は過去2カ月間、量的緩和の調整を控えるよう強く主張し、インフレ率が目標の2%に近づいているのかどうか、それを基に行われるべきであると述べてきた。
総裁は「幾らか弱めのデータを入手したため、それで委員会は先送りが可能という立場になった」と説明し、インフレ率が低い現状では、「われわれは辛抱強くなれる」と付け加えた。
原題:Bullard Says Fed Decision Not to Taper Was ‘Borderline’Call (1)(抜粋)
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更新日時: 2013/09/20 23:44 JST