市民の人権擁護の会
市民の人権擁護の会(しみんのじんけんようごのかい)とは、精神医学における人権侵害を調査・摘発し、精神治療の分野を正常化することを目的として、サイエントロジー教会によって1969年に設立された団体である。英語の正式名称は、Citizens Commission on Human Rights (略表記:CCHR)。現在、世界31ヶ国に130以上の支部を持ち、活動を続けている。国際本部はアメリカ合衆国のロサンゼルスにある。
「サイエントロジーと精神医学」も参照
国際本部の諮問委員会は、医師、弁護士、教育者、芸術家、実業家など民間からの代表者や人権問題専門家の代表者で構成されている。市民の人権擁護の会が医学的、法的助言を与えることはないが、医師と共に働き、医療行為を支援している。市民の人権擁護の会の第一の関心事は「科学や医学の基準に基づかない精神医学」による「診断」の「詐欺的濫用」とされている。
市民の人権擁護の会の支援者の中には、トーマス・サズ(英語版)博士のような精神医学の専門家もおり、設立以来、精神科医療の分野における不正や濫用、人権侵害を告発し、この分野の改革に貢献していると主張している。しかしながらこの団体の精神医学に対する考え方には批判が多い。
市民の人権擁護の会は「精神疾患は医学によって治療できるものではない」と結論付けており、「精神疾患に対する処方薬の使用は有害で詐欺的な診療である」と主張している[1]。これは作家でありサイエントロジー教会創始者のL・ロン・ハバードの精神医学に対するスタンスを反映したものである。
目次
[非表示]サイエントロジー教会との関係[編集]
この団体はサイエントロジー教会の資金援助で運営されているものの[4][5]、CCHR関係者は団体の構成は多様でありサイエントロジー教会の単純さとは比較にはならないと主張している。教会とCCHRは独立しつつも連携を持つ関連団体である。1993年にアメリカ国税庁はCCHRの税額控除の申請を、国際サイエントロジー教会とその関連団体であるRTCとの合意の一環として認可した。最近までCCHRのオフィスはサイエントロジー教会内にあったが、現在では移転されている。
「精神医学:死の産業」博物館[編集]
2005年12月、CCHR は「精神医学:死の産業」博物館をカリフォルニア州ハリウッドのサンセット大通りに開館した。博物館はCCHRの主張する「精神医学の長きに渡る世界征服への基本計画」と、「アドルフ・ヒトラーがその計画で果たした中心的な役割」などについて展示しており、 さらにレポーターのアンドリュー・ガンベルによると、 「アーネスト・ヘミングウェイ、デル・シャノン、ビリー・ホリデイ、カート・コバーン、スポルディング・グレイらの死は精神医学に責任があるという趣旨の展示も含まれている」とのことである[2][6]。
会館記念式典は2005年12月17日に行われ[7]、エルビス・プレスリーの元妻であるプリシラ・プレスリー、リサ・マリー・プレスリー、ジェナ・エルフマン、ダニー・マスターソン、ジョヴァンニ・リビシ、リー・レミニ、キャサリン・ベル、アン・アーチャーらをはじめとする著名なサイエントロジー信者らが出席した[8]。
日本での活動[編集]
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反精神医学連合との関係[編集]
同様に精神医学に否定的・反対的な主張をしている組織として「反精神医学連合」という団体が存在している。ただし、「反精神医学連合」は「市民の人権擁護の会」や「サイエントロジー教会」とは無関係の組織である(反精神医学連合ホームページの「お知らせ」を参照のこと)[9]。
引用文献[編集]
- ^ Kent, Melissa (2006年1月18日). “Strange meeting of minds takes place”. The West Australian (Perth)
- ^ a b Gumbel, Andrew (2006年1月12日). “Scientology vs. Science”. Los Angeles CityBeat (Southland Publishing) 2006年6月8日閲覧。
- ^ Hubbard Communications Office Bulletin August 26, 1982, "Pain and Sex". Cited in Atack, Jon (1990). A Piece of Blue Sky. New York, NY: Carol Publishing Group. ISBN 0-8184-0499-X ., p. 288. "[The psychs] are the sole cause of decline in this universe ..."
- ^ “"Rubbish", says Dr Alexander Leaf, chief of medicine at the ECT cut in California”. New Scientist 75: 535. (July 1977).
- ^ Valerie L. Love; Edna D. Copeland (1992). Attention Without Tension: A Teacher's Handbook on Attention Disorders (ADHD and ADD). Atlanta, Ga: Resurgens Press. pp. 114. ISBN 0-929519-10-8.
- ^ "Showbiz Tonight," CNN, December 20, 2005
- ^ Opening Press Release
- ^ Walls, Jeannette (2005年12月22日). “Getting hitched hasn't mellowed Elton John - Gossip: The Scoop - MSNBC.com”. MSNBC 2006年6月8日閲覧。
- ^ http://www.antipsychiatry.org/japanese.htm
関連項目[編集]
- 根拠に基づいた医療
- 精神医学
- 反精神医学
- 反精神医学連合
- サイエントロジーと精神医学
- ダイアネティックス
- 偽医療
- 陰謀論
- 船瀬俊介-陰謀論者・市民の人権擁護の会日本支部代表者と共著で反精神医学の本を出版したり、アポロ計画陰謀論や911テロ自作自演論を支持、肯定する立場に立っている。
- 内海聡-医師・市民の人権擁護の会を支持、肯定する立場に立っている、船瀬俊介との対談や市民の人権擁護の会が主催する講演会にて講師を務める。
- 由井寅子-日本ホメオパシー医学協会会長及びロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー学長・市民の人権擁護の会を支持、肯定する立場に立っている、近年市民の人権擁護の会幹部を頻繁に講師として招聘。
外部リンク[編集]
市民の人権擁護の会関連[編集]
- 市民の人権擁護の会(CCHR International)のホームページ(英語)
- 市民の人権擁護の会 日本支部のホームページ(日本語)
- 市民の人権擁護の会 日本支部のブログ(日本語)
- 市民の人権擁護の会 CCHR Japan (@psychbuster_jp) - Twitter
- 市民の人権擁護の会 日本支部
- Facebook
- 精神医学、一刀両断!!!(市民の人権擁護の会 日本支部代表のホームページ)
- 数字で見る日本の精神医学の実像(DVD) [ホメオパシー出版(ホメオパシージャパン系出版社)から発売。
- 市民の人権擁護の会 大阪支部のホームページ(日本語)
- 市民の人権擁護の会 長野支部のホームページ(日本語)
- 市民の人権擁護の会(CCHR)長野支部 (@cchr_nagano) - Twitter
密接に連携している団体[編集]
- 日本ホメオパシー医学協会 ホメオパシー関連団体(ホメオパシージャパン系)であり、近年市民の人権擁護の会幹部を頻繁に講師として招聘。
- 投薬は誰のため? | 統合失調症、低血糖症、うつ病 CCHRと懇意にしている新宿溝口クリニックのブログ。独自の栄養療法(健康保険適応外で費用は高額である・科学的及び医学的有効性は立証されていない)がCCHRなどから支持されている。
その他[編集]
「市民の人権擁護の会」に反対している立場[編集]
- ダイアネティックス(サイエントロジー)-The Skeptic's Dictionary日本語版二千年紀のための懐疑論ガイド(サイエントロジーの間違いや問題点の指摘、日本語)
- インターネット・メンタルクリニックは危ないんだ!!!(反精神医学に対する批判・「反・反精神医学」の簡潔な説明)
類似の主張をしている団体(「市民の人権擁護の会」には反対している)[編集]
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