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事件
岩手の事案も「違憲」 婚外子相続格差で最高裁
2013.9.20 18:20
[民事訴訟]
平成15年3月に死亡した岩手県の男性らの遺産分割をめぐる家事審判の特別抗告審で、最高裁大法廷(裁判長・竹崎博允=ひろのぶ=長官)は、結婚していない男女の間に生まれた非嫡出子(婚外子)の遺産相続分を嫡出子の半分と定めた民法の規定を「違憲」と判断し、審理を仙台高裁に差し戻した。決定は18日付。14裁判官全員一致の結論。
大法廷は今月4日、2件の同種事案をめぐって、同規定が「法の下の平等を保障した憲法に違反する」との初判断を示しており、今回の決定もこれを踏襲した。
同規定については大法廷が7年に「合憲」と判断したが、4日の決定は、家族の多様化や国民の意識の変化、諸外国の婚外子差別撤廃の流れなどに触れ、「子を個人として尊重し、権利を保障すべきであるという考えが確立されてきた」と指摘。嫡出子と婚外子の法定相続分を区別する合理的根拠は失われたと判断した。
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