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〔クロスマーケットアイ〕リスクオン継続で底堅い日本株、消費増税警戒し慎重さも

2013年 09月 20日 15:12 JST
 
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[東京 20日 ロイター] - 東京市場では、米緩和縮小見送りで生じたリスクオ
ンムードが継続している。日本株には3連休を前に利益確定売りが出ているものの、円高
が進まずに安心感が広がり底堅く推移。低水準の金利も下支え要因だ。ただ、この先には
消費増税という日本独自の材料が待ち受ける。政府は影響を小さくするための対策を練っ
ているが、経済や消費マインドへの影響はまだ読めない。投資家は強気ながらも慎重姿勢
を維持している。
    
    <強気変わらず>

    日経平均 は小反落。過去2日間で454円上昇しており、3連休を控えた利
益確定売りが先行したが、押し目買いも強く、23円安と底堅い展開となった。建設株な
どの売買量が多く、個人投資家の取り引きが中心だが、コア30など主力大型株のパフォ
ーマンスが良く、海外勢の買いも入っているとみられている。東証1部売買代金は連日の
2兆円超えとなり、ボリュームも回復してきた。
    
    米株は反落したものの、米連邦公開市場員会(FOMC)が市場の予想に反して量的
緩和第3弾(QE3)縮小を見送ったインパクトは強く、「リスクオンムードがまだ残っ
ている」(国内証券)という。株価急騰の反動が出ているものの、市場は総じて強気だ。
    
    「為替が円安方向に振れたことで、日本株も底堅い展開になっている。バリュエーシ
ョン的には割安感はないが、中間決算発表で業績予想の上方修正が期待されるため、下値
不安も乏しい」とインベストラスト代表取締役の福永博之氏は話す。
    
    ドル/円 はFOMC後に一時97円台まで下落したが、株高によるクロス円の
上昇に押し上げられ、99円台前半まで戻してきている。実需のドル売りで上値が重くな
っているものの、リスクオンの円売りが再び強まっているという。
    
    FXプライム取締役の上田眞理人氏は、「ドル/円は最初、米緩和見送りによる米金
利の低下に反応して円高が進んだが、新興国通貨が急伸したことで、クロス円主導の円安
になっている。また、QE3縮小観測が消えたわけではなく、堅調な経済指標が続けば、
12月のFOMCに向けて再びドル高の展開になろう」との見方を示している。
   
    <リスクは消費増税>
    
  一方、円債市場の景況感は依然慎重だ。米金融緩和が予想よりも長く続きそうだとの
見方から「流動性相場」色が強まっており、株高と債券高の同時進行が進んだ。だが、「
円債が堅調さを維持しているのは日本の景気に対する疑念が背景にある」(国内投信)と
いう。
    
    「円債金利の低下はQE3縮小見送りによる米金利の低下も要因だが、消費増税によ
る景気減速を織り込んでいる面がある。各種報道で伝えられる対策では、増税の悪影響を
埋めきれない」と三井住友アセットマネジメントのシニアストラテジスト、濱崎優氏は指
摘する。
    
     政府が来年4月の消費増税に向けて作成する予定の経済対策は、総事業規模が5兆
円程度で、企業減税や公共投資が中心になるとの見方が市場では多い。消費税3%の引き
上げは国民や企業にとって約8兆円の税負担増になるが、そのうち2%分を経済対策で埋
める計算だ。効果的な成長戦略などが加われば、さらに影響は相殺される。
    
    しかし、デフレ脱却に欠かせない消費マインドへの影響は未知数だ。2013年から
給与所得控除の縮小や復興特別所得税の導入が実施されているが、14年以降も復興臨時
住民税導入や、最高税率引き上げ、相続税増税など、増税メニューが並ぶ。クレディスイ
ス証券・チーフエコノミスト、白川浩道氏によると、これらは2014年度の個人可処分
所得を3000億円超押し下げるという。
    
    また、米国もリスクが払しょくされたわけではない。ニッセイ基礎研究所シニアエコ
ノミスト・上野剛志氏は、FOMCでの緩和縮小先送りは、そもそも米国の景気があまり
万全ではないため見送りになったと指摘。「バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長
が言及したように、10月には米債務上限問題がヤマ場を迎える。リスクオンがそれほど
続くとは思っていない」との見方を示している。

 <東京市場 20日>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   日経平均      国債先物12月限     国債330回債    ドル/円(15:00)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  14742.42円          143.86円         0.690%        99.30/32円     
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    -23.76円           -0.17円        +0.020%        99.47/49円    
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
注:日経平均、国債先物、現物の価格は大引けの値。
    下段は前営業日終値比。為替はNY午後5時。
 
 
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日経1万5000円も視野

米緩和縮小見送りを受けてリスクオンムードが広がっており、来週は日経平均1万5000円回復が視野に入るという。
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振り返れば、もともと消費増税案は「社会保障と税の一体改革」を基盤に浮上したものだった。

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*統計に基づく世論調査ではありません。