アジア・太平洋株式サマリー:香港株は上昇、印株3年ぶり高値
9月19日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式相場は反発。米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想に反して債券購入縮小見送りが決まったことを受け、ハンセン指数が約7カ月ぶりの高値で引けた。
売り上げの大半を米国で稼ぐ玩具・衣類納入のリー・アンド・フォン(利豊、494 HK)は2.6%高。金生産で中国2位の招金鉱業 (1818HK)は12%高。FOMCの声明発表後、金相場が1年3カ月ぶりの大幅上昇となったことが好感された。香港の不動産開発株も買われた。信和置業(サイノ・ランド、83 HK)は8.6%高。
ハンセン指数 は前日比385.06ポイント(1.7%)高の23502.51と、2月4日以来の高値で終了。同指数を構成する50銘柄のうち44銘柄が上昇した。ハンセン中国企業株(H株 )指数は同1.7%高の10769.54。20日の香港株式市場は祝日のため休場となる。
RBCインベストメント(アジア)のファンドマネジャー、テレサ・チョウ氏は「FOMCでの債券購入縮小見送りは市場を本当に驚かせた」と指摘。「市場心理が前向きに転じつつある。このところの中国の経済指標は底堅く、大半は予想を上回っている」と述べた。
【中国株式市況】
中国株式市場は中秋節のため休場。取引は23日に再開される。
【インド株式市況】
インド株式 相場は上昇し、指標のS&Pセンセックス指数は約3年ぶりの高値を付けた。銀行と自動車株の上げが目立った。米連邦公開市場委員会(FOMC)が市場予想に反して債券購入縮小を見送ったことが手掛かり。
イエス銀行 は22%の大幅高で、13銘柄で構成の銀行株指数は2カ月ぶり高水準に達した。インド最大の製鉄会社、タタ・スチール は7%上昇。国内最大の乗用車メーカー、マルチ・スズキ・インディア が5.6%上げるなど、自動車株指数も高い。エンジニアリング会社、ラーセン・アンド・トゥブロ は6.2%上げた。
ムンバイ市場でのセンセックス指数 は前日比684.48ポイント(3.4%)高の20646.64で引けた。これは終値ベースで2010年11月以来の高値。
FOMCは18日、月間850億ドルの債券購入の縮小を見送った。この決定を前にインド株式市場では米当局が量的緩和縮小を進めるとの懸念から売り が膨らみ、センセックス指数は8月21日に11カ月ぶり安値を付けていた。
【インドネシア株式市況】
インドネシア金融市場では、通貨ルピアがドルに対し上昇し、1年3カ月ぶりの大幅高を記録した。17、18両日開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で債券購入縮小が予想外に見送られたことから、インドネシアの株式や国債も大きく値上がりした。
国内銀行の為替レートによれば、ルピアはジャカルタ時間午後4時8分(日本時間同6時8分)現在、前日比1.7%高の1ドル=1万1283ルピアと、2012年5月30日以降で最大の上昇。
株式市場ではジャカルタ 総合指数が前日比4.7%高の4670.73で引け、11年9月以降で最大の上げとなった。インドネシアの10年国債利回りは1カ月ぶりの低水準に下がった。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比57.41ポイント(1.1%)高の5295.55。
【韓国株式市況】
韓国株式市場は秋夕のため休場。取引は23日に再開される。
【台湾株式市況】
台湾株式市場は中秋節のため休場。取引は23日に再開される。
更新日時: 2013/09/19 20:59 JST