第1日、7アンダーでホールアウトし、おどけた表情で舌を出す片山晋呉(右)=札幌GC輪厚で
|
 |
◇ANAオープン<第1日>
▽19日、北海道・札幌GC輪厚C(7063ヤード、パー72)▽晴れ、気温19・3度、風速1・5メートル▽賞金総額1億1000万円、優勝2200万円▽132選手(うちアマ3人)▽観衆2997人
片山晋呉(40)が、1イーグル、7バーディー、2ボギーで、今大会での自己ベストスコアとなる65をマーク。2位に1打差をつける7アンダーで単独首位に立ち、2008年三井住友VISA太平洋マスターズ以来5年ぶりのツアー通算27勝目に向けて好スタートを切った。注目の怪物ルーキー松山英樹(21)=東北福祉大=は2アンダー、70で26位の発進となった。
永久シード選手の片山が、今大会での自身最少ストローク65をマークしてさっそうとホールアウトした。「ショット、パッティングがいい感じ」と会心の笑顔だ。
この日は2つのボギーがあったが、7バーディーを奪取。さらに圧巻のイーグルも。9番541ヤードのパー5。残り253ヤードの第2打を3番ウッドで放ってピン右4メートルに2オン。一発撃沈で今季3個目のイーグルを奪い、初めてこの大会で首位に立った。
実は片山、このところ不運に見舞われている。3週前のVanaH杯KBCオーガスタの週にはタクシーの中で財布を落とし、「戻ってこない」。試合のなかった先週は、10月の日本オープン開催コース茨城GCで友人と“下見ラウンド”を行った際に「林から友人が打ったボールが僕の方に飛んできて腕(左の二の腕)に当たった」という。「今でも痛いんだけど、もう悪いことは出たんじゃないですか」。あとは好転するのみ、と前向きに捉える。
ツアー通算26勝を誇る片山だが、実は北海道で開催された試合で優勝したことがない。特に今大会は過去12回出場していて、11年の2位が最高で4位が2回。「プレーオフまで1打差とか、いろんなことがありましたけど、勝ててないんですよね」と苦笑い。
しかし今季は中日クラウンズやミズノオープンなどで優勝争いに加わってきて「駒もそろってきたし指す自分も良い状態できている。いつ勝ってもいいという準備はできている」という。「北海道に10倍返し! ですよ」と、2008年を最後に遠ざかっている優勝に手応え十分だ。 (櫛谷和夫)
この記事を印刷する