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地方から「地方の財源奪うな」と反発 |
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2013年度の地方交付税総額を12年度より3921億円減らし、17兆624億円とする改正地方交付税法が、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立しました。政府は1月、東日本大震災の復興財源確保のため国家公務員給与を平均7・8%カットしているとして、地方も足並みをそろえるよう求めました。このカット分は、地方公務員の給与の財源であり、地方に職員の給与の削減を強制するものです。 ▼強引な削減要請に地方は反発 この政府のやり方には、地方の首長が反発しています。全国知事会の山田啓二会長(京都府知事)は3月22日、地方公務員の給与削減問題に関する新藤義孝総務相と地方6団体代表との会談後、 都内で記者会見し、「地方の給与を削減する場合、(削減分は)地域のために使わないといけない。国の財政再建に充てるのは、 まさに国の搾取ではないか」と、国の削減要請に反発する姿勢を強調。 2~3月に開催された地方議会では、国による不当な賃下げの強制に関して、「意見書」が採択されています。2月の東京・台東区に続き、現在のところ、岩手・遠野市、福島・郡山市、長野県、富山・魚津市、高知県、宮崎市の各自治体で採択され、この他にも、鳥取県市長会は、「地方公務員給与費に関係する地方交付税の削減反対」を含む5項目の決議を行い、国の関係省庁や県選出国会議員らに提出しています。 ▼賃下げと物価高でデフレが深刻化 地方公務員の給与7・8%をカットすれば地域経済に大きな影響を及ぼします。公務員だけでなく、病院や介護施設など自治体職員の給与に準じているところを含めると日本全体で2兆円以上の引き下げになるといわれています。電気や水道量の料金の値上げなど円安が及ぼす物価の高騰と合わせるとその影響は甚大です。ある調査によると、平均年収・338万円の世帯に物価上昇と消費税増税(2014年8%に、15年10%に引き上げ)により負担増は年間17万5284円に上るとの試算が出ています。 「アベノミクス」は経済を立て直すとマスコミが報道していますが、その恩恵は東京を中心とした大企業や資産家に限られており、賃下げと物価引き上げはデフレ経済を促進するだけです。その結果、貧困と格差がより深刻になるのは目に見えています。 景気回復に逆行する地方公務員の賃下げは、直ちにやめるべきです。 ▼国に追随するな三度目の申し入れ 府職労は1月31日、2月13日と京都府に対し地方公務員の給与削減について「国に追随するのではなく、職員と府民生活、地域経済、地方財政を守る立場から姿勢を示せ」と申し入れを行っており、3月28日あらためて、職場の団結署名の提出とあわせて三度目となる申し入れを行いました。 京都府は、「全国知事会でも、あらためて国に意見表明を予定している」と述べました。これからが、このたたかいの正念場です。 京都府でも知事・京都市長・労働局長が3者で経済団体に賃上げの要請を行う動きもあるなかで、この問題を全国的にどう展開するのか、さらに、13国民春闘のたたかいをどう前進させていくのかという点からも世論と職場・地域からの取り組みが重要です。 また、これまで京都公務共闘として京都出身国会議員への要請を行なってきましたが、府職労としても今後、府議会議員や経済団体への要請を予定しています。 |
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