高倉健名作ドラマ　高橋克典で復活　テレ東系ＳＰドラマ「刑事」

　俳優の高橋克典（４８）が、テレビ東京系で来春に放送予定のスペシャルドラマ「刑事」に主演することが決まった。「刑事」は１９９５年、早坂暁さんのオリジナル脚本「刑事　蛇に横切られる」をＮＨＫがドラマ化し、高倉健（８２）が主演を務めた作品。妻を犯人に殺されるという過酷な人生を送りながらも、誇りと信念を持って生きる刑事・秋庭実の姿を描き、ＤＶＤ化もされた名作だ。

　テレビ東京の開局５０周年特別企画として、「水曜ミステリー９」枠（水曜午後９時）で放送される。高橋が同局系のドラマに主演するのは２０１１年１月放送の新春ワイド時代劇「戦国疾風伝　二人の軍師」以来、約３年ぶり。水曜ミステリー９では初主演となる。

　同局の山鹿達也プロデューサーは「今、高橋さんほど『刑事』が似合う俳優はいない。大人の男として、渋さもカッコよさも、内に秘めたもろさも、それを表に出さない強さも、すべてを背中で表現できる俳優」と、高橋を絶賛しながら起用理由を説明。「刑事とは、職務とは、正義とは…。高倉さんが演じた秋庭刑事を、高橋さんならではの、新しい、人間くさい刑事としてよみがえらせていただけると確信します」と期待を寄せる。

　高橋自身も「高倉健さんが演じられた役をやらせていただくなど、思ってもみませんでしたが、巡り合ったご縁。ステキな作品になるように、大切に、自分なりに、精いっぱいやらせていただきます」と、すでに並々ならぬ意気込みだ。

　ドラマは高倉版を原案とし、１０月中旬に撮影スタート。

　◆ストーリー　過去に傷害で検挙した男の逆恨みで、妻を拉致され、目の前で殺害された警視庁捜査一課の刑事・秋庭実（高橋）。妻が殺された瞬間、犯人を射殺したことで、一度は所轄署へと職を外れたが、数年後、本庁に返り咲いた。ある日、かつて部下だった交番勤務の警官・村沢が殺されたとの一報が入る。自分を慕っていた村沢の無念を晴らすため捜査を開始した秋庭。村沢が非番中、独自にある事件の捜査をしていたことを知り、ひたむきに犯人を追い詰める…。