宮市　欧州ＣＬ本大会初出場　３分でも充実

　アーセナルが２−０でリードして迎えた後半４４分。宮市は完全アウェーの雰囲気の中、ＭＦフラミニに代わってピッチへ送り込まれた。プレーした時間はわずか３分。役割は逃げ切り要員だったかもしれないが、宮市は「このユニホームを着て試合に出ることは常に感慨深い。本当に１秒でもピッチに立ててよかった」と心から喜んだ。

　ベンゲル監督からは「ボールを追え」と指示された。追加点を奪う役目ではなかったが、その指示に忠実に、必死に相手を追い回した。ピッチに立った直後にＰＫを奪われて失点。肝を冷やしたが、それでも何とか逃げ切り、「しっかりディフェンスしようと思って入った。チームのためにというのが一番。勝てたことがよかった」と安堵（あんど）の表情を浮かべた。

　チームにはケガ人が続出し、宮市のポジションである左ウイングには、「本職」ではない選手が起用されている。「しっかりアピールして自分の立ち位置を築いていかなければ。日々の練習でしっかり食らいつき、自分の良さを出していくだけ」と自らを鼓舞した。この調子ならアーセナルでのプレミアデビューも近そうだ。