原巨人　ついにＭ１　あす東京ドームで決める

　中日は３点を追う７回に平田の２ランで１点差。９回も２死一、二塁と好機をつくったが、あと一歩届かなかった。巨人は１回に村田の適時打で先制すると、３回は阿部、６回は高橋由が適時打を放った。７回途中を２失点のホールトンが７勝目。西村が３９セーブ目。

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　ついにここまできた。守護神の西村が最後の打者・田中を打ち取った瞬間、巨人のベンチに歓声があがり、すぐに勝利を祝う列ができあがった。阪神が敗れたため、優勝マジックは１。連覇に王手！！　栄冠は目の前だ。

　「明確に数字が、分かりやすいものがわれわれの前に出た」。原監督は心中の思いを隠そうとはしなかった。ゴールは目前。もう、はぐらかす必要はない。「明確な目標が数字の上で出ている。それをしっかり意識して戦う」。会見で指揮官はハッキリと言い切った。

　前祝いにピッタリな展開だった。前夜（１８日）の敗戦で胴上げの舞台はＧ党が待つ東京ドームに決定。モヤモヤを吹っ切った打線に本来の力強さが戻った。引っ張るのは指揮官が信頼をかける中軸。大事な試合で華麗なそろい踏みを披露した。

　１回は先頭の長野が中前打で口火を切ると、２死三塁で村田が大野から先制の右前適時打。阿部も黙ってはいない。３回１死二塁で左前適時打。締めは高橋由。６回無死二塁で田島の直球を中前へ運ぶ適時打。枢軸の３人に生え抜きのベテランが絡む最高の形。３人の気持ちは高ぶる。「東京ドームで決まったらいい」。村田が３人の共通する思いを代弁した。

　２１日に阪神がヤクルトに勝っても、巨人が広島を下せば優勝決定。デーゲームで虎が敗れるか、両チームが引き分けた瞬間、連覇が決まる。しかし、この日も坂本やロペスに送りバントのサインを出した原監督は気を緩めない。「引き締めて東京ドームへ行きたい」。かぶとの緒を締め、いざ胴上げの舞台へ。巨人がいよいよ、大団円のフィナーレを迎える。　（川越亮太）