ヤフー:男性が提訴 逮捕歴の表示中止など求め
毎日新聞 2013年09月19日 13時38分
大手インターネット検索サイト「ヤフー・ジャパン」で自分の名前を検索すると、過去の逮捕歴を示す記事が表示され、名誉を傷つけられたとして、京都市の40代男性が、同サイトを運営する「ヤフー」(東京都港区)に対し、検索結果の表示中止や慰謝料など約1100万円を求める訴訟を京都地裁に起こしたことが分かった。提訴は今月2日付。
訴状によると、男性は昨年、京都府迷惑行為防止条例違反容疑で逮捕され、今年4月に執行猶予判決を受けた。現在も同サイトで検索すると、逮捕時の報道機関の記事を転載した複数の第三者のサイトのアドレスや記述の一部が表示され、男性の逮捕歴が分かる状態になっている。
原告側は「逮捕歴が知られれば、再就職に支障が出る。無名の一私人で、すでに執行猶予判決を受けており、内容が事実であっても不特定多数に検索結果が表示し続けられることは名誉毀損(きそん)に当たる」と主張している。
ヤフー広報室は「利用者の信頼や期待を損なう恐れがあるので、検索サービスに削除要請があっても基本的には応じない。今回の提訴に関する弊社の考え方は裁判で明らかにする」とコメントした。
【岡崎英遠、堀智行】