【札幌】上里、右ひざ前十字じん帯断裂で今季絶望

　コンサドーレ札幌のＭＦ上里一将（２７）が、右ひざ前十字じん帯を断裂したと１９日、クラブが発表した。全治はきょう２０日の手術後に明らかになるが、通常６～８か月程度を要するため、残り９試合を残す今季の出場は、絶望となった。

　今季、フィールド選手でチーム最長となる２５６６分に出場する攻守の要が、戦列を離れる。上里が、断腸の思いで手術を決断した。１２日に岩見沢教育大と行った練習試合で、右ひざを痛めた。負傷後も１５日の栃木戦出場を直訴し、フル出場した。

　１８日に財前恵一監督（４５）と話した際にも「試合をやれる」と訴えたが、話し合いの結果「チームに迷惑をかけられない」とメスを入れることを決めた。１９日、上里は自身のブログで「可能性があるチームを抜けることは非常に残念。悔しい気持ちと自分に腹立たしさを感じています…」などと無念さをつづった。

　左足からの正確なキックを武器に、ボランチの位置で好機を演出するとともに、セットプレーの際にはキッカーの役割も果たしてきた。財前監督が「プレー面だけでなく、中心の存在だった」と言うように、厳しくゲキも飛ばせる精神的支柱でもあった。その離脱に、財前監督は「他の選手がカズ（上里）の気持ちも引き継いでできるかどうか」と無念の思いでピッチを離れる上里の分も、皆が奮闘してくれることを望んだ。チームは現在勝ち点４８で８位。プレーオフ圏の６位京都との勝ち点差は６。核を欠く中、生き残れるか、２２日長崎戦は勝負の１戦になる。