埼玉新聞 9月19日(木)22時44分配信
19日午後3時40分ごろ、三郷市戸ケ崎2丁目の用水路に小学生が落ちたと、友達の小学1年生男児(6)が近くの吉川署戸ケ崎交番に届け出た。転落したのは同市戸ケ崎、市立戸ケ崎小学校1年生岩下力樹(りき)君(6)で、病院に搬送されたが、間もなく死亡が確認された。
同署によると、同署員やレスキュー隊員が駆け付けた時、水深約1・5メートル、幅約1・3メートルの用水路の水底にあおむけに沈み、心肺停止状態だった。見つかったのは用水路に架かる県道下部分の暗い場所で、落下したとみられる県道脇の南側の入り口から5メートルほど奥だった。
岩下君は地表から約1・5メートル下の用水路水際の幅約40センチの足場に下りて友達と遊んでいた。流れに交差するように水面に架かる幅40センチの橋状の足場に足を乗せてカニ捕りをしている最中、誤って転落したとみられる。同署は20日、司法解剖して死因を調べる。
現場は県道沿いの住宅街の一角。用水路の両側には高さ約1メートルのフェンスがあるが、2人は隙間の切れ目から入って遊んでいたらしい。
転落事故が起きた用水路は、中川から500メートルほどの場所。用水路が住宅街を縫うように走り、片側2車線の県道と交差する。現場近くに住む70代の主婦は「フェンスにランドセルが置いてあった。警察官や消防の人が照明を当てて子どもを捜していた。見つかった、という声がして子どもが抱きかかえられていたが、ぐったりしていた」と心配そうに話した。
周辺地域では沢ガニが川に生息し、子どもたちが遊んでいることも多いという。帰宅途中の中学1年の男子生徒は「自分も川で遊んでいて落ちたことがある。こういう事故が起きてとても残念」と声を落とした。近くに住む男性会社員(40)は「この辺の用水路は危ない。うちにも小学生がいるが、子どもじゃまだ分からない。こういう用水路は上をふさがなきゃ駄目」と語った。
最終更新:9月19日(木)22時56分