「意外と知らない「焦げ付かない鍋・フライパン(テフロン加工)」の有害性」という記事を書きましたが、フライパンを鉄製のものに買替えました。
熱意に痺れた!
買い替えにあたっては、うちの妻が徹底的にあらゆるウェブサイトをリサーチしてくれました。で、調べ物をしていると、たびたび出てくるのが「フライパン倶楽部」というECサイトの記事。フライパンの解説記事は他のサイトにもあるのですが、ここは圧倒的な情報量で、買い替えにあたって、大変参考になりました。
彼らが発信する情報のなかで特に痺れたのは「ユーザーの声」に対するスタッフの返答。
「料理嫌いと言われる方が、鉄とセラミックのフライパンを使いこなして、 しかも木製のまな板を使われている。 きちんとご自分で求めて調べて、ご自分の道具を手にしていただいている。
お料理作りも、同じように、ご自分で求めて調べて、ご自分の味を創造していくことと言えますので、今回のお買物は、お料理の大切なレッスンを受けられたようにも思えて参ります。
お料理作りこそ、自立が求められています。 その点では、商環境も変わらなければなりませんが、 消費者の自立を手助けすることが小売店の本質的な課題だと思えて参ります。
「お料理作りこそ、自立が求められています」。なんと熱い言葉なのでしょう!
これも痺ます。すばらしい商売人哲学ですね。
主体的に情報を集めて、主体的に考えて、主体的に判断して行く。 実は、これは安全の問題ばかりか、広く人間の生き方にも及ぶと思います。
何もかも他人任せにしてしまえば、そこに自分はありません。もちろん、責任もありません。 自分がなければ、これからも、いろんな情報に翻弄されて、混乱に至ることでしょう。
そうならないためにも、消費者が自ら学んで行くことが求められています。 販売店の役割は、消費者が自ら学んで自ら判断して行く、いわゆる自立をサポートすることであり、 消費者の要求に何でも応えることではありません。
こちらも名言…。
お料理は感情や感性だけのものではないでしょう。 やはり、お料理には、その名の通り、料(はかる)であり理(り)でもある知性が求められます。 その時、心をこめるとは、感情だけではなく、知性も働かせることだと思います。 今日それを我流で、いわば感情だけで料理している人が多いように感じます。 それは、もったいないと思います。
この態度も素敵だなぁ。
小売店が維持運営できるのも、購入していただく消費者がいてこそです。 情報を発信するサイトがあれば、単に商品を数多く並べるだけのサイトがあると思います。
その時、後者の強みは本来のものではなく、最終的に安売りとなるでしょう。その場合、情報を発信するサイトで情報を仕入れて、購入するのは安いところでとなると、情報を発信するサイトは立ち行きません。
(中略)小売店は、消費者に情報・サービス・商品等を提供する存在ですが、 かたや消費者に育てていただく存在です。
また、単に安ければ良いとする短絡的な思考は、 道具は進化しても、人間は退化してしまっているかもしれません。健全な小売店が生き残って行くためには、健全な消費者が必要とも言えるでしょうか。
というわけで、ビシバシすばらしい言葉に触れ、すっかり感化されてしまったわけです。
ぶっちゃけ、ここの商品はAmazonやその他のECサイトより 価格も高く、さらに発送も時間が掛かるのですが、妻とふたりで「ここの情熱はヤバいね!」と感動し、「フライパン倶楽部」での購入を決めました。ここならわからないことがあればサポートしてくれそうだ、というコストも乗っているので、むしろ安いです。ネットの通販って低価格が最強だと思ってましたが、こういうかたちで購買を決意することもあるんですねぇ。コンテンツの力にやられました。
このサイト、見た目は昔ながらのサイトですが、「コメント大賞」のコーナーのように、ソーシャルな仕組みも用意しています。ツイッターもフェイスブックもやっておらず。マーケティングってツールじゃないなぁ、と思わされますね。