UPDATE 2-米中古住宅販売、8月は6年半ぶり高水準　金利上昇で買い手決断急ぐ

(内容を追加しました)
    ［ワシントン　１９日　ロイター］ - 全米リアルター協会（ＮＡＲ）が発表した８
月の中古住宅販売戸数は、前月比１．７％増の年率５４８万戸（季節調整済み）と、２０
０７年２月以来６年半ぶりの高水準をつけた。
    住宅ローン金利が上昇する中で、低金利の恩恵を受けようと買い手が決断を急いだこ
とが背景にある。これで販売は住宅バブル崩壊で価格下落が始まる時期の水準まで持ち直
し、住宅市場の回復が継続していることを示唆した。
    市場予想の５２５万戸も上回った。

    ＮＡＲの首席エコノミスト、ローレンス・ユン氏は、住宅市況は一時的なピークを迎
えている可能性があるとの見方を示す。住宅価格や借入コストの上昇が予想されるなか、
様子見を決めていた人が買い急いだという。
    今後数カ月の販売動向に関しては、在庫のひっ迫が買い手の選択肢を狭めるなどのマ
イナス要因が影響し「一様ではない公算が大きい」との見方を示した。
    
    米連邦住宅貸付抵当公社（フレディマック）のデータによると、１９日時点で住宅ロ
ーン金利は期間３０年物の固定で４．５％と、約２年ぶり高水準で推移しており、５月に
つけた低水準の３．３５％から大きく上昇した。
    米連邦準備理事会（ＦＲＢ）は、前日の米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）で緩和縮
小見送りの理由として、こうした金融状況の引き締まりに言及している。
    
    ８月の住宅在庫は小幅増加し同月の販売ペースで４．９カ月分となったが、適切な水
準とされる６カ月分を依然下回っている。
    ＮＡＲのユン氏は「在庫不足が続いており、ひっ迫状況が解消されるとは予想してい
ない」との見方を示した。
    住宅価格は中央値で前年比１４．７％上昇の２１万２１００ドル。
    ディストレス物件（差し押さえ物件や、銀行が住宅ローン残高を下回る価格での売却
に合意した物件など）が全体の販売に占める割合は約１２％と、ＮＡＲがデータ収集を開
始した２００８年以降で最低となった。
    買い手の内訳は、投資家が１７％、初回住宅購入者の割合は２８％だった。
    
    関連グラフィックはこちらをご覧ください。
    link.reuters.com/cyc24t
        
       
　　統計の詳細は以下のとおり。
    
（季節調整後、年率）
    
（１００万戸）　　　　　　　Aug     July   JulyPrev    June    Aug'12  
販売戸数　　　　　　　　 　5.48     5.39      5.39     5.06      4.84  
　１戸建て　　　　　    　 4.84     4.76      4.76     4.48      4.29
　コンドミニアム／コープ　0.640    0.630     0.630    0.580     0.550 
    
（前月比、％）
　　　　　　　　　　　　　　Aug     July   JulyPrev           Aug13/12 
販売戸数　　　　　　　　  　1.7      6.5       6.5               13.2
　１戸建て　　　　　　  　　1.7      6.2       6.3               12.8   
　コンドミニアム／コープ 　 1.6      8.6       8.6               16.4   
    
                          　Aug     July   JulyPrev    June    Aug'12 
価格中央値（１０００ドル）212.1    212.4     213.5    214.0     184.9
    
在庫（１００万戸）　　　　2.250    2.240     2.280    2.160     2.400
供給（カ月分）　　　 　　　 4.9      5.0       5.1      5.1       6.0  
    
エコノミスト予想（ロイター調査）
販売戸数　　　　5.25 mln unit rate