8月英小売売上高:予想外の0.9%減、食料低迷-前月から反動
9月19日(ブルームバーグ):英国の8月の小売売上高 は事前予想に反して減少。ここ10カ月で最大の落ち込みとなった。急増した前月からの反動で、食料品の需要が減少した。
英政府統計局(ONS)が19日発表した8月の小売売上高指数(燃料含む)は前月比0.9%低下。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト20人の予想中央値 は0.4%上昇だった。食料品は2.7%減少。前月は2011年4月以来の大きな伸びとなっていた。
8月はサービス業と製造業、建設業の活動が活発化して景気見通しで楽観が強まったものの、この日の統計でこうした見方が後退する可能性がある。イングランド銀行(英中央銀行)は18日公表の議事録で景気回復が「定着しつつある」とし、中銀スタッフは7-9月(第3四半期)の成長率 見通しを0.7%と従来予想から引き上げた。英経済が持続的成長を達成するまでは政策金利 を据え置く方針も表明している。
IHSグローバル・インサイトのエコノミスト、ハワード・アーチャー氏は統計発表前、「イングランド銀が2016年半ばまで利上げがないと示唆したことで、消費者が家計の状況にもっと自信を持ち消費能力の確実性が高まる可能性はある」と指摘。その上で、「それでも消費者は依然として、かなりの逆風にさらされている」と語った。
ポンドは統計発表後に対ドルで下げ幅を拡大。ロンドン時間午前9時32分(日本時間午後5時32分)現在は前日比0.4%安の1ポンド=1.6086ドルで取引されている。
発表によると、8月の小売売上高指数は前年同月比では2.1%上昇。燃料を除いたベースの指数 は前月比1%低下、前年同月比では2.3%上昇した。
原題:U.K. Retail Sales Unexpectedly Fall as Food Reverses Gain(1) (抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Eshe Nelson enelson32@bloomberg.net;ロンドン Scott Hamilton shamilton8@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Craig Stirling cstirling1@bloomberg.net
更新日時: 2013/09/19 18:37 JST