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スイス中銀、1ユーロ=1.20フランのスイスフラン上限を維持

2013年 09月 19日 18:37 JST
 
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[チューリヒ 19日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)は19日、スイスフランの上限として設定した1ユーロ=1.20フランの水準を維持するとともに、金利据え置きを決定した。

中銀は声明で、世界の金融市場の状況は幾分改善したものの、スイスフラン相場の上限維持とスイスフランの3カ月物ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)目標レンジをゼロ近辺に据え置くことが重要とし、これにより、スイスフランに対する上昇圧力が再び高まった場合、好まざる金融ひっ迫を回避することができる、とした。

スイス国内のインフレが低水準でとどまり、世界経済の回復を背景に他国の利上げ観測が高まるなか、一部のアナリストの間では、スイスフランがようやく下落し始めるとの見方が広がっていた。

ただ、この日の中銀発表の数時間前に米連邦準備理事会(FRB)は市場の予想に反して緩和策の縮小開始を見送った。これにより最初の米利上げ時期が先送りされた可能性がある。

クレディ・スイスのエコノミスト、Maxime Botteron氏は「スイスの今後の金融政策は引き続きユーロ圏の将来の金融政策に左右される。米国の金融政策の影響はそれほどでもない」との見方を示した。

欧州中央銀行(ECB)は2週間前に、短期金利を押し下げ、ユーロ圏の景気回復を支援するため必要であれば、利下げや追加の資金供給を行う用意があると表明している。

ロイターが15人のエコノミストを対象に実施した調査では、スイス経済の成長が底堅く、インフレがみられないことから、中銀が政策を変更することはないと予想されていた。

中銀は2011年9月6日から、1ユーロ=1.20フランのスイスフランの上限を設定している。

中銀は2013年の成長率予想を、これまでの1.0─1.5%から1.5─2.0%に上方修正した。

2013年のインフレ予想はマイナス0.3%からマイナス0.2%に引き上げた。インフレ率は2014年には0.3%になると予想。2015年は0.7%と予想している。

*内容を追加して再送します。

 

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