ライフ【家庭医が教える病気のはなし】(21)薬の研究と利益相反+(2/2ページ)(2013.9.10 07:35

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【家庭医が教える病気のはなし】
(21)薬の研究と利益相反

2013.9.10 07:35 (2/2ページ)

 この論文は「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)」という世界で最も権威ある医学誌に発表されました。ただ、この雑誌自体が多くの薬の広告を載せ、その広告料によって成り立っている面があり、問題は複雑で根深いものです。

 慈恵医大の研究結果の論文が掲載されたのは「ランセット」という医学誌です。これはNEJMに次いで権威のあるもので、ここにも利益相反の問題が見え隠れしています。

 ディオバンを含むアンジオテンシン受容体拮抗薬と他の降圧剤を比較する研究はほかにも複数あり、慈恵医大の研究はある意味、二番せんじで、ランセットに載るほどの優れた研究とは思えません。こうした論文がランセットに掲載されること自体、論文とそれを載せる医学誌、さらに広告主である製薬会社の間で利益相反の問題が潜んでいるのです。(武蔵国分寺公園クリニック院長・名郷直樹)

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