国内で格安航空会社(LCC)3社が誕生して1年余り。成田空港ではLCCの早朝便に乗るために、空港内で一夜を明かす利用者が増えている。深夜のロビーに目立つのは低価格に引かれた若者たちの姿。空港を運営する成田国際空港会社は、24時間営業のコンビニエンスストアを導入するなどして宿泊者への対応を進めている。
8月上旬の深夜、成田空港第2ターミナルのフロアでは、翌日のLCCの早朝便を待つ乗客約150人が思い思いに時間をつぶしていた。仮眠を取ったり、本を読んだり、車座になってカードゲームに興じたり――。
ベンチに横になっていた千葉市の男子学生(23)は「LCCは大手航空会社の半額だった。本当に助かる」。大学のサークル合宿で九州方面に向かうという。
午後11時すぎに空港に着いた東京都北区の男子学生(21)は「まさかベンチが埋まっているとは。甘く見ていた」と苦笑い。あきらめて壁際の床に座り込むと、漫画本を取り出した。
成田国際空港会社によると、空港内の宿泊者はLCC就航前は1日10人程度だったが、昨夏の就航後は50~60人に増加。今年の夏休みシーズンに入ってからは、150人前後になる日も珍しくないという。
空港では午後11時ごろに宿泊を希望する人数を確認し、開放するエリアを決定。同じ場所に集まってもらうことで夜間の警備を効率化している。今夏に入ってからは、宿泊者が横になれるように肘掛けのないベンチを増設した。
テナントに協力を求め、昨年夏から一部の飲食店や売店の開店時間を午前5時に繰り上げ。今年7月には新たに24時間営業のコンビニも入った。今後、簡易宿泊所の設置も検討しているという。
警備員が巡回しており、宿泊者の増加による大きなトラブルはこれまでのところ起きていない。オープンスペースで不特定多数の人が寝泊まりしている状態なので、空港会社の担当者は「荷物の管理だけはしっかりとしてほしい」と話している。
▼格安航空会社(LCC) 機内サービスを簡素化したり、機種を1つに絞ったりすることなどでコストを削減し、低価格で旅客サービスを提供する航空会社。LCCはロー・コスト・キャリアーの略。国内線では、2012年にピーチ・アビエーション、ジェットスター・ジャパン、エアアジア・ジャパンの3社が就航した。
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