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19 Sep 2013 09:14

「他人との比較を好む韓国人、不公平感じると怒り噴出」

専門家が見た「カッ」となる韓国人

 専門家たちは、「カッ」となる「血気怒気」が韓国社会にまん延するようになった背景について、多くの心理的、社会的、文化的な要因が内在しているとみている。

 ソウル大学社会科学学部心理学科の郭錦珠(クァク・lクムジュ)教授は「韓国社会に血気怒気がまん延している原因として、『不公平』という認識からくる『怒りの心理』が定着している」と説明する。どんな社会でも不平等はあるが、韓国社会は他人と自分を比較する傾向が他国に比べて高いため、不平等意識が増幅されているとの分析だ。郭教授は「怒りを抑えてきたこれまでとは違い、最近では『不公平』だということに気付いてくれない他人に対して腹を立てる行動様式へと変わってきた。また、こうした攻撃性は模倣性を帯びていて、社会全般にわたって怒りが加速化しており、上昇する傾向にある」と話した。また「これまではすれ違いざまにぶつかっても、ただ通り過ぎるだけだったが、最近では相手をののしるようになった。徐々に怒りが激しくなっている」と話す。

 隣人との距離は近くなったものの、心理的距離はむしろ遠のいているとの指摘もある。慶煕大学精神医学科のチョ・アラン教授は「最近では近所の人との摩擦が原因でカウンセリングを受けにくる患者が増えている。共同体意識を持って生活していた時代に比べ、個人主義の傾向が強まっていることが一因」と話した。

 また、日常生活で「怒り」が発生するのは、韓国文化が感情的衝動のコントロールや温和な対話に慣れていないためとの分析もある。警察大学警察学科のイ・ジョンファ教授は「海外では幼いころから討論式の対話方法を教えているが、韓国ではこうした対話方法に普段接する機会がなく、主張を展開する際に揚げ足を取ったり、大きな声を出したりするきらいがある」と説明した。

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  • ▲郭錦珠教授(写真左)、イ・ジョンファ教授

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