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海文堂書店 KAIBUNDO
★★★ わたしの棚 ★★★

● 1F 「実用書」担当 (柿本優子)
2013年上半期、よく売れた実用書は、
*「医者に殺されない47の心得」(近藤 誠)アスコム
*「長生きしたけりゃ肉は食べるな」(若杉 友子)幻冬舎
*「あなたの人生を変える睡眠の法則」(菅原 洋平)自由国民社
*「国循の美味しい!かるしおレシピ」(国立循環器病研究センター)セブン&アイ出版
*「syunkonカフェごはん3」(山本 ゆり)宝島社
*「油を使わずヘルシー調理!ポリ袋レシピ」(川平 秀一)アース・スターエンターテイメント
 ・・・などなど、やはり新聞やテレビで紹介されると反響が大きい。

  付録つき実用書も最近ますます種類が増えてきた。
*「寝るだけ!骨盤枕ダイエット」学研
*「魚焼きグリルでかんたん本格レシピ」世界文化社
*「視力再生!アイマスクで目がよくなる」宝島社
*「福辻式 骨盤やせスリッパ」主婦の友社
*「履いて快眠ゆるソックスダイエット」学研
 実際買われた方に感想を聞いてみたい。

 映画化されたタニタの新刊「丸の内タニタ食堂」(タニタ)大和書房 が発売された。
 昨年10月に第2弾を発売の「人生がときめく片づけの魔法」(近藤 麻理恵)サンマーク出版 も今秋ドラマ化されるらしい。
 話題になる本が少しでも増えたらいいと思う。

● 1F 「雑誌」・「芸能」担当 (北村知之)
「すいか」「野ブタ。をプロデュース」「セクシーボイスアンドロボ」「Q10」など名作ドラマを生み出した脚本家・木皿泉関連の書籍がいろいろと刊行されています。
まず待望の小説家デビュー作『昨夜のカレー、明日のパン』(河出書房新社)、寡作の脚本家への渇望をいやす充実のファンブック『文藝別冊 木皿泉 物語る夫婦の脚本と小説』(河出書房新社)、地元である神戸新聞の連載エッセイを中心に、インタビュー、対談、シナリオ講座などを収録した『木皿食堂』(双葉社)、さらに初めて手掛けたアニメ作品の脚本家自身によるノベライズ『ハル』(マックガーデン)。
『昨夜のカレー、明日のパン』では、登場人物が「人って言葉が欲しい時あるだろう?」と言う場面がありますが、これが木皿ドラマが魅力的なセリフによって支持されている理由だと思います。ちなみに個人的に好きなセリフは、「Q10」の「おまえの家賃はおれが払う」です。誰かに言われたい。
脚本、小説、エッセイを問わず、木皿作品では一貫して同じ切実なテーマが繰り返して扱われており、ぜひ読んでいただきたいです。

● 1F 「文芸書」・「新書」担当 (熊木泰子)
今回は全集について。
6月に刊行が始まった新潮社『山本周五郎長篇小説全集』全26巻。もう文庫で読んでるしとおっしゃる方にもお薦めしたい。良き小説は何度でも読みたくなるもの、だと思うのです。小さい文字が苦手になって来た方は、眉間にしわを寄せなくてももう一度周五郎が読めるのですよ。
この全集の一番の特色は全作品に脚注が付いていること。作品が書かれた半世紀余り前に多くの人が認識していた言葉を、今の人はあいまいにしか理解できません。「九つ」って何時のこと?「にび色」ってどんな色?同じページ内で即座に納得できるのがなんともありがたい。江戸時代に暮らす人たちともっと親密になれそうです。
四六判ソフトカバーの軽やかな装丁。各巻1500円〜1800円とお値段もコンパクト。気軽に楽しめる全集です。定期購読鋭意受付中。
ついでと言っては何ですが、海文堂の文芸棚にある「全」の字のつくシリーズ物を挙げてみます。
河出書房新社『世界文学全集』
新潮社『トマス・ピンチョン全小説』
臨川書店『ヘルマン・ヘッセエッセイ全集』
文藝春秋『司馬遼太郎短篇全集』
作品社『山本周五郎探偵小説全集』
新潮社『小林秀雄全作品』
河出書房新社『田村隆一全集』
結構たくさんありましたね。でも全集ものは場所を取るし刊行時以外はあまり売れません。いつ棚から消えるか分かりませんので見つけた時が買い時ですよ。
(実物見てスリップ抜き取ってアマゾンで買うのはやめてね)

● 1F 「児童書」・「教育書」担当 (田中智美)
最近、読み返して、やっぱり、おすすめしたい!と思った本があります。
『センス・オブ・ワンダー』 レイチェル・カーソン文 上遠恵子訳
              新潮社 1400円(税別)
幼い子が、その小さな手のひらに大切そうに包んだものを、そっと見せてくれることがある。それは、小石とか貝殻とか葉っぱだったりするのだけれど、嬉しそうに、そしてちょっと誇らし気な様子から、それを見つけた時の喜びが伝わってきて、とても愛しく思う。
そして何もかもが新鮮で驚きに満ちたこの時期に、自然からたくさんの感動を受け取ってほしいと願う。地球の素晴らしさは生命の輝きにあると信じていた作者は、「子どもたちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生みだす種子だとしたら、さまざまな情緒やゆたかな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。幼い子ども時代は、この土壌を耕すときです。」と語る。子どもに関わるすべての方たちに読んでいただきたい本。

● 1F 「文庫」担当 (樋口淑子)
 イースト・プレスから出版されている、"まんがで読破"シリーズをご存知ですか? 古典・日本文学・外国文学・思想などを"まんが"にしたものです。 『今さら・・・』と思うものや、『難しそう・・・』と思うものでも、"まんが"ですので簡単に手に取ることができます。以前フェアをしたところ、大変好評でした。  今こそ読んでおかなければならない名著を読んで、教養を身につけましょう!("まんが"ですけどね!)

● 1F 「人文社会」・「経済経営」・「法律政治」担当 (平野義昌)
昨年から、レジ前の人文社会新刊売り場が「ブックフェア」のコーナーになっています。
「全国新聞社ふるさとブックフェア」や出版社フェアなど大小とりまぜ、ほぼ毎月入れ替えています。私が考えているのですから、堅い・硬い・固い、マジメの上にウ○○がつくくらいです(妻が我が子のことを家庭訪問の先生にこう表現いたしました)。
 6月の陣容を紹介します。
「平凡社・日本のなかのアジア、アジアのなかの日本」。
「9出版社共同復刊 書物復権」
「歴史懇話会 歴懇リバイバル」
 これまでも、白水社、みすず書房、東京大学出版会、青土社、平和の棚、NR出版会……、訳がわからないくらいハードボイルドです。
 間違っても、関西性欲研究会『性欲の研究』(平凡社)とか、SM作家の『おんなの日本史修学旅行』(ベストセラーズ)や、江戸研究者の『張形と江戸女』(ちくま文庫)やら、『立身出世と下半身』(洛北出版)に『性と懲罰の歴史』(原書房)なぞが並ばない……?   ということがあるはずもなく、きちんと鎮座しております。

● 1F 「岩波書店 単行本」担当 (福岡宏泰)
 いよいよ2013年8月5日、岩波書店は創業100年を迎えます。
この記念すべき年に当たって、「何かひとつ、海文堂書店オリジナル選書のブックフェアを―」というお話が岩波書店からありました。
あまり背伸びをせず、ガチガチの専門書ブックフェアではなく、お客さまの手に取っていただきやすい「岩波ブックレット」から100周年にちなんで100点を選書することにしました。
選びに選んだ100点で、2013年5月に【岩波書店創業100年記念 「岩波ブックレット」フェア】を開催しました。
 わずか1ヶ月のブックフェア期間でしたが、この間の世界の動きや国内のトピックスが関連書目の売り上げ数にダイレクトにあらわれました。具体的には、橋下大阪市長の「従軍慰安婦」をめぐる発言、また7月の参院選を控えての安倍政権の改憲に向けた動きの表面化などが売り上げ数に直結したのです。
売り上げベスト2をご紹介しますと―
第1位 『「慰安婦」問題が問うてきたこと』
(No.778/大森典子・川田文子 著/2010年2月刊)
第2位 『いま、憲法の魂を選びとる』
(No.867/大江健三郎・澤地久枝他 著/2013年4月刊)
 第1位は2年前の本、第2位は最新刊でした。そして、第3位に入ったのは、なんと16年前に出版された『定年後の人生』(No.432/佐高信・吉武輝子 著/1997年7月刊)でした。これは、直近の話題とともに、"定年後"というような普遍的な問題を考えるための書目も岩波ブックレットというシリーズにはしっかり収められているということでしょう。
2013年7月に刊行される岩波ブックレットの新刊を見てみましょう。
『TPPで暮らしはどうなる?』(No.876/鈴木宣弘他 著/税込525円)
『新型インフル パンデミックを防ぐために』
(No.877/外岡立人 著/税込525円)
『憲法は誰のもの? ―自民党改憲案の検証―』
(No.878/伊藤真 著/税込525円)
の3点です。まさに、ただいまの私たちを取り巻く問題にタイムリーに呼応した書目ではないでしょうか。
 お手軽なバラエティ番組ばかりのテレビでは決して真正面から取り上げない、また新聞記事だけでは核心に至らない諸課題を考えるツールとして、岩波ブックレットの存在意義は大きいと思います。ぜひ当店1F奥にございます「岩波書店 単行本」棚をご覧ください。

                                 2013年6月15日 記

● 2F 「海事書」担当 (後藤正照)
今回は、この半年の間に発売されたグッズ・書籍を紹介します。

まずは、日本郵船歴史博物館より新しいグッズのシャープペンとボールペンです。シャープペンとボールペンは、以前に、船の科学館マリンショップなどのものを販売しておりましたが、現在は販売していない分野でした。
シャープペンは、黒軸と白軸の二種類があります。その軸に、日本郵船の船が描かれています。ボールペンは、黒と赤の軸で、二引きのファンネルマークが書かれています。黒インクのみの一種類です。価格はそれぞれ350円(税込)の予定です。

次は、マグネットが2種類です。形は板状で、大きさが約縦5cm横8cm(名刺サイズより少し小さい)、それを3枚1セットで販売しています。図柄は、船舶とポスターです。
船舶は、氷川丸、照国丸、龍田丸がそれぞれ描かれています。ポスターは、図柄のタイトルが、氷川丸、美人画、八幡丸・金魚となっております。価格は、それぞれ750円(税込)です。

ピリカデザインは、初めての分野で、付箋が5種類です。水色の紙に、それぞれのデザインは、「客船」・「帆船」・「練習船」・「手旗」・「ヨット」です。大きさは約7.5cmの正方形です。価格は、各420円(税込)です。人気が出始めています。

海技大の新グッズは、トートバッグが2種類、海王丸と日本丸のデザインです。日本丸の方は、二代目についての説明が記載されています。大きさは、縦と横が約35cm前後の正方形に近い形をしています。価格は各700円(税込)です。

次は、マグネットが5種類です。内2種類が四角形で、海王丸の全体の写真と、もう一つは「登檣礼」の写真です。価格は各250円(税込)です。別の3種類は、丸型で、汽船(大成丸)・汽船(銀河丸)・汽船(青雲丸)の写真が貼られています。価格は150円(税込)です。

船の科学館より新刊が刊行されました。ひとつは、以前に紹介しました『船の科学館 資料ガイド11 にっぽんの海』(税込300円)です。今回は、改訂新版となっています。
もう一つは、船の科学館叢書7「船鑑」(税込1500円)です。
本書は、船の科学館所蔵の資料を、研究成果とともに書籍にしたものです。
江戸時代に、「関東一円では多数の川船と、さらには海川兼用船が就航して盛況を極めました。この川船から租税徴収行なった幕府川船役所が、菅下の船を識別するために作成した」(『船鑑』発刊にあたって より)資料を、川船研究の第一人者であった川名登氏の研究論文を解説として、刊行されました。久しぶりの研究書です。

● 2F 「辞書」・「語学書」・「学習参考書」担当 (笹井恭)
中学で習った、英語や数学を、覚えていますか?
現役の学生さんはもちろん、大人になって、もう一度やりなおしたい、おさらいしたい方々にお勧めの、とてもわかりやすい自習書が、たくさん揃いました。
6月新刊の、「やさしくまるごと中学数学」(英語もあります)は、1冊で3年分を個別指導のように、ていねいに解説、なおかつ、授業の動画も見て自習できるすぐれものです。
一般常識程度を身に着けておくことが、必要になるときがあります。 ぜひ、再学習してみてください。