松井珠理奈　パー女王　第４回ＡＫＢ選抜じゃんけん大会

　人気アイドルグループ「ＡＫＢ４８」の３４枚目シングル（タイトル未定、１２月１１日発売）の歌唱メンバーをじゃんけんで決める「第４回ＡＫＢ４８選抜じゃんけん大会」の本戦が１８日、東京・北の丸公園の日本武道館で開かれ、姉妹グループを含む８３人の中から、ＡＫＢ４８を兼任するＳＫＥ４８の松井珠理奈（１６）が優勝し、単独では初のセンターポジションを獲得した。選抜入りした１６人のうち、初選抜が１０人。フレッシュな顔ぶれがそろう平均年齢１７・９歳のグループをＳＫＥのエースがけん引する。

　ＳＫＥ４８の看板を背負うスーパーＪＫ（女子高生）が、ついに単独でセンターの座を勝ち取った。

　６回勝った後、迎えた決勝。相手はＮＭＢ４８の上枝恵美加（１９）だった。名古屋代表と大阪代表のプライドを懸けた最後の大勝負。左手で出した「パー」で一発で仕留めた。その瞬間、崩れ落ちるように床にへたり込み両手で顔を覆って号泣した。

　頭脳で勝ち取った勝利だった。昨年の女王、島崎遥香（１９）はチョキを出し続けたが、珠理奈はパーで７連勝。「みんな力が入るとグーを出すのかな。見ててグーが多かったからパーで攻めようと思いました」

　７月、ＡＫＢ４８グループの５大ドームツアーの初日にじゃんけん大会の組み合わせ抽選が行われ、珠理奈は（１）番のくじを選んだ。開幕戦を飾ることになり、「（１）番で１番の座を狙いたい！！」とはしゃいだ。ところが同日、セットにぶつかって左手薬指を骨折してしまった。「この左手には運があるのでは…」。そう思い、この日は左手で勝負。その予感は的中した。

　今年からブロックごとに１６強まで試合を続ける新システムが採用されたため、Ａブロックで選抜入りに一番乗りすると、破竹の勢いで次々と相手を撃破。勝つたびに両手でガッツポーズした。

　昨年、大島優子（２４）とともにシングル「ＵＺＡ」でＷセンターを務めたが、単独のセンターは初めて。大会後の会見ではトロフィーを片手に「これがセンターの重みなんだなと感じました」と気を引き締めていた。

　ＡＫＢ４８を兼務する立場として、今後はＳＫＥ４８の魅力をさらに伝えていくという。珠理奈は「名古屋のオナゴや。ＳＫＥ４８なので、『えーっ、すげーいい』って言ってもらえるように頑張ります」とお得意のダジャレを連発してアピールした。

　選抜メンバーには同世代のメンバーがたくさんいる。「尊敬する先輩方が卒業していったので、自分たちが引っ張っていかなきゃと思います」。自身がメンバーをまとめていく意欲をにじませつつ、最後に「センターは渡しまセンター！！」と付け加えて取材陣を笑わせた。

　自身のセンター曲については「かっこいい曲がきてもかわいい曲がきてもうれしい。ダンスが好きなので等身大の自分が出せれば」と話した。

　◆松井珠理奈（まつい・じゅりな）　１９９７（平成９）年３月８日、愛知県生まれ。２００８年７月にＳＫＥ４８の１期生オーディションに合格し、同１０月の公演でデビュー。１１歳でＡＫＢ４８の１０枚目シングル「大声ダイヤモンド」の選抜メンバー入り。総選挙は０９年１９位、１０年１０位、１１年１４位、１２年９位、１３年６位。１６３センチ、血液型Ｂ。愛称はじゅりな。趣味は料理とお菓子作り。