現役時代に「Ｆ１先行」の愛称で人気を集めた北九州市の元競輪選手、吉岡稔真（としまさ）さん（４３）の記念館「ＴＯＳＨＩＭＡＳＡ　ＭＵＳＥＵＭ」が２３日、競輪会場である小倉北区の北九州メディアドームに開館した。

　吉岡さんは門司区の豊国学園高卒業後、競輪学校を経て１９９０年にデビュー。勝負どころで相手を置き去りにする抜群の脚力で、引退の２００６年までに優勝１０６回。生涯獲得賞金は１６億８８６６万円で歴代４位。

　市は競艇界のスター、植木通彦さん（４５）＝０７年引退＝も生んでいる。市が「公営競技の２大スターを紹介したい」と、０８年に若松区のボートレース若松に植木さんの記念ホールを造ったのに続き、メディアドーム４階の一角を改装した。吉岡さんの自転車や勝負服、優勝トロフィーを展示し、モニターで現役時代のレースも見られる。

　同日、吉岡さんが出席してテープカットをした。吉岡さんは「今は野球やサッカーを目指す子が多いが、ここから競輪選手になりたいという子供が出てほしい」と“まくり”を狙う。メディアドームでの競輪開催日に開館する。【降旗英峰】

〔北九州版〕