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【大リーグ】

上原、記録ストップにもサバサバ 連続アウト37人、無失点27戦で終止符

2013年9月19日 紙面から

◇オリオールズ3−2レッドソックス

 【ボストン穐村賢】ミスター三者凡退、ついに陥落−。レッドソックスの上原浩治投手(38)は17日(日本時間18日)、地元でのオリオールズ戦で2−2と同点の9回に4番手で登板したが、1イニングを1安打1失点で今季初黒星(4勝19セーブ)を喫した。先頭バレンシアに三塁打を許し、8月17日のヤンキース戦から続けてきた連続打者アウトが37人で途切れると、直後に右犠飛で失点。連続無失点記録も27試合(計30イニング1/3)でストップした。この1点が決勝点となって敗れたレ軍だが、地区2位レイズも敗戦で、6年ぶりの地区優勝までマジック3となった。

 無限に続くと思われた上原の大記録は古巣との一戦でいとも簡単に途切れた。9回、先頭バレンシアをいつものように小気味いい投球で追い込んだが、3球勝負が裏目に出る。外角高めの90マイル(約144キロ)の直球を痛打された。

 「コースは間違っていなかったけど、高めに浮いた分だけ打たれた。低ければライナー(中直)で収まったかもしれない」と上原。快音を残した打球が中堅手ビクトリノの頭上を襲う。懸命の背走で追ったが、差し出したグラブのわずか先を白球がすり抜けた。いきなり無死三塁の窮地。連続打者アウトが37人で終わった瞬間でもあった。

 次打者ウィータースにもフォークをすくい上げられ、距離十分の右犠飛。7月6日のエンゼルス戦以来となる失点で自身の27試合連続無失点(日本人メジャー投手記録)にもあっさりと終止符が打たれたが、自身の記録よりチームの勝利を第一に考えるベテラン右腕は、約2カ月間続けてきた連続アウトや無失点記録の終焉(しゅうえん)にも「周りがいうほど気にしてないんで」と淡々。悔やんだのはむしろ、守護神としての仕事が全うできず、敗戦投手となったことで「負けたことに腹が立つ。負けが付いてはいけないポジションですから」と吐き捨てるように語った。

 ただ、ここまでチーム最多68試合に登板し、MVP級の活躍を見せてきたキャリア至高のパフォーマンスは1試合、1球で色あせることはない。女房役のサルタラマッキア捕手も「記録は遅かれ早かれ途切れるもの。コウジはここまで安定して素晴らしい投球を見せてくれてきたし、これからも彼の力が必要」と変わらぬ信頼を口にした。大事なのは引きずらず、気持ちを切り替えること。6年ぶりの地区Vマジックは3。上原が胴上げ投手となる日は近い。

 

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