名古屋グランパスは18日、MFダニルソン(27)が前節清水戦(14日)で右足ふくらはぎを肉離れし、愛知県豊田市内の病院で全治3週間と診断されたと発表した。超人ボランチの離脱で負担が増すのが中盤でコンビを組んできたMF中村直志(34)。持ち味の守備にとどまらず、攻撃でも幅広い貢献を約束した。
勝てないグランパスをさらなる試練が襲った。清水戦で故障したダニルソンの状態は思いのほか悪く、18日の練習はグラウンド脇のベンチで右足をアイシングをしながら見学。早々に帰途に就いた。少なくとも21日のFC東京戦、28日の川崎戦の出場は絶望的だ。
中盤で絶大な影響力を誇るダニルソンの離脱に、危機感を強めたのがベテラン中村。夏場以降はダニルソンとのダブルボランチで降格圏間近だったチームを中位まで浮上させてきた。
「泰士(田口)と2人でしっかりやらないといけませんね。自分が攻守のバランスを取らないと」。代役に有力視されるMF田口とも協力し、中盤のかじ取り役を担うと語った。
次戦のFC東京には4月20日にアウェーで1−3と完敗した。中村は「カウンターでやられるイメージがあります。前がかりになったときに攻められないよう、最初のところでガツっといきたい」。守備職人として、パスの起点をつぶすのが最重要ミッションになる。
さらにダニルソンが主に担ってきた攻撃にも積極関与する。最近は攻めを封じられることも多いが、中村は「相手の出方次第で攻撃を変えていく必要がある。自分たち主導の戦いをすればいい」。パサーとしても攻撃に変化を加えると語った。
ダニルソンの故障は痛いが、グランパスには百戦錬磨の中村が健在。いぶし銀の輝きが勝利を呼ぶ。
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