【NQNニューヨーク=横内理恵】18日の米株式市場でダウ工業株30種平均が大幅に4日続伸し、8月2日以来約1カ月半ぶりに過去最高値を更新した。終値は前日比147ドル21セント(0.9%)高の1万5676ドル94セントだった。米連邦準備理事会(FRB)が大方の市場予想に反して量的緩和第3弾(QE3)の縮小を見送った。株式市場への余剰資金流入が続くとの期待から買いが膨らんだ。
FRBがこの日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、現行の規模の証券購入を続けることを決めた。事前の市場では購入額の小幅減額予想が多かった。
FRBが景気に配慮した緩和的な政策を長期にわたって続けるとの見方から、業績が景気動向に左右されやすい機械や素材関連株が買われた。米長期金利の急低下を受けて住宅ローン金利が下がるとの期待から、住宅関連銘柄への買いも目立った。利回りの下がった国債に対し投資妙味が増したとして配当利回りの高い公益事業株も買われた
多くの機関投資家が運用上の指標とするS&P500種株価指数も過去最高値を更新。終値は前日比20.76ポイント(1.2%)高い1725.52だった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、同37.94ポイント(1.0%)高の3783.64と、2000年9月22日以来約13年ぶりの高値で終えた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約8億2000万株(速報)、ナスダック市場は約17億9000万株(同)。業種別S&P500種株価指数は「公益事業」や「素材」をはじめ全10業種が上昇した。
四半期決算の内容が市場予想を上回った物流大手フェデックスが大幅高。食品のゼネラル・ミルズは四半期決算が減益だったものの相場全体の上昇につれて上げて終えた。
住宅関連では建設のDRホートンやトール・ブラザーズ、ホームセンター大手ホーム・デポなどへの買いが膨らんだ。前日夕に自社株買いを発表したディスカウントストアのダラー・ツリーも高い。
一方、ダウ平均採用銘柄で医療保険大手のユナイテッドヘルス・グループが下げた。
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