今日は私の弟と妹と久しぶりに一緒に話しをしました。
話題はやっぱり長女のことが中心になっちゃうのですが、2人が声をそろえて「でもさー、
昔のお姉ちゃん（という呼ばれ方はしていないのですが、文章上こう書きます）に比べると
今はキレがなくなったよねぇ。」と言うんです。
私「き、キレっ？？」
弟＆妹「そ、キレ！」「昔は相当怖くって、どんな母親になるか心配だったけど（笑）。ねー。」


遠い昔・・・弟と妹がまだ小学校の頃の思い出話です。
まずは弟。。。5歳年下の弟の小学校時代はそれはそれは色が白くて華奢で、今でもこういう子は
ターゲットにされるのだと思いますが、ご多分にもれず、近所の上級生にいじめられてました。
当時私は中学生。私が通う中学と弟の通う小学校は隣接していたので、朝の登校時に弟たちの
あとに家を出た私は、すぐに小学生の列に追いつき弟がいじめられている現場を目にしました。
最初のうちは私が近づくだけでいじめっ子は逃げていたのですが、だんだんとエスカレートし、
私が通り過ぎるのを待って弟をいじめるようになっていったのでした。


ある朝、いったん通り過ぎ角を曲がった所で様子を見ていると、弟が結構乱暴なことをされてる
のが見えたので、猛ダッシュで駆け戻り悪ガキたちを追い払いました。
次の朝、平然と迎えに来たその子たちに「しばらく一緒には学校に行かせないから。」と言い渡し
本当にしばらくの間ずっと弟のあとをついて登校していた私です。
私と一緒に登校してたクラスメートにはちょっと迷惑かけちゃったけど、こんな感じでだんだんと
弟がいじめられることはなくなっていきました。（ま、弟も強くなったんでしょうね。）
しかしその頃私はこの悪ガキくんたちに「不良！」と呼ばれておりました。
「あの姉ちゃん、すっげぇ怖いんだぜ！！不良、不良～！！」と言われ続けました。
今は不良なんて言わないのかな？超がいっぱいつくほどの真面目中学生だった私はちょっと
傷つきましたが、それでも怖がっててくれたほうがいいので甘んじて不良になってましたよ～。


時は過ぎ短大生になった私。。。8歳年下の小学校5年生の妹の異変に気づきました。
どうも暗い感じ、話しを聞こうとしても「なんでもないよ。」と言うばかり。
いや、なんでもなくない！私も数度経験があるからよーくわかるけど、あの感じは誰かに何かを
されているに違いない顔だ。。。
次の日、午後の講義を放棄し（あの頃の短大の教授の皆々様ごめんなさい！スクランブル
ということで許してやって下さい！！）自転車に乗って小学校の校門付近に行きました。
妹が1人で校門から出てきました。数メートル離れて女の子が3人歩いて来ました。
そっと自転車を押しながら様子を見ていると女の子たちが妹に向かって悪口を言い始めたんです。
「○○（妹）ってさー、ほーんと気持ち悪いよねー。」「大っきらい！！」「消えればいいんだよ。」
・・・スーっと血の気が引いたんですが、つとめて冷静に自転車に乗って女の子たちの行く手を
ふさぎました。なにがなんだか？？だ、だれ、この人？？って顔の女の子たち。
私が誰かわかって、なんのためにここにいるのかわかった時の彼女たちの顔は忘れられない
ですね。。。いや、実際ものすごい恐怖だったんじゃないかな？


でもここで終わらないのが女の子の粘着質なところ。
この後もお祭りの練習の時になにかをされているらしいと悟ったので、練習会場に行って現場を
取り押さえたり、悪戯電話の尻尾をつかまえてみたりと結構闘ったような覚えがあります。
最後は自宅に投石があったのですぐさま小学校に電話を入れて確認してみたら、妹のクラスは
神社で写生をしている時間だと言われて自転車で神社に急行しました。
お気づきかと思いますが、妹は神社にいるのがわかっていて自宅に石を投げに来るのですから
彼女たち3人の敵は「私」になっていたんでしょうね。きゃー、コワイ！
（その日私は2限目からの講義に行こうとしていたのですが、またもやさぼってしまいました～。
教授、ごめんなさい！そういうことだったんです。って、わけを話したかもしれませんが。。。）


神社に行ってみると担任の先生（男性でした）がハトが豆鉄砲をくらったような顔をして、
「どうしたんです？？」と言うので3人の女の子の名前を告げ、現在この場にいるのかと聞くと
「そう言われてみればいませんねぇ・・・・（滝汗）」ってことになりまして、大騒ぎになりました。
しかしあの当時とはいえ、写生の時間とはいえ、授業中に3人も児童がいなくなってることに
気づかないなんてコワイことですよねー。結局戻って来た3人は親御さんも呼ばれて事情を
聞かれスラスラと投石の事実を認めたようでございます。私は母とバトンタッチして短大に
向かったのでそのあたりは見ておりません。


いじめの原因というかきっかけはこの男性教師が3人の女の子のことは呼び捨てにするくせに
妹は「さん付け」で呼ばれてるし、優しくされてるからってことだったと後に聞きました。
小学生と言えど女の子の嫉妬心はこわいですね。
まあ3人の子たちにも呼び捨てで、いつも怒ったような態度を取られるような言動があったのだと
思いますが、先生ももう少し上手く自分の気持ちを表現していただきたかったなあ、と。


この事件後、目に見えるいじめはなくなったのですが、やっぱりここまでこじれちゃうとこの先
あの3人と妹が同じ中学に進んでいくということが非常に心配でした。
私の母校でもあるあの中学のあの劣悪な環境に妹を通わせるのは嫌だなあ、と。
ということで、両親を説得し、妹には私立の中学を受験させることにしました。
受験勉強はもちろん私がつきっきり。親ばかならぬ姉ばか状態でしたね。


2人に「あの頃は瞬間湯沸し器みたいになっちゃってたよね。迷惑だったよね。」って言ったら
「そんなことないよ、うれしかったよ。いつも誰かに何かをされてるとお姉ちゃんがいつの間にか
背後に立っててさ。そういう時のお姉ちゃんは毘沙門天みたいに見えたよ。」と言われました。
び、毘沙門天！？それはまた四天王のうちのおひとりの強い方で・・・すっごい怖そうですよね。
そっか、そんな風だったのか～、私。


確かに今はあの頃みたいにじゅぅぅぅ～っと煮えたぎった感じではないので、キレがなくなったと
言われればそうかもしれないなって思うのですが、それはやっぱり母になったせいかな、と。
私に煮えたぎられてうちの母も実はあとに迷惑だったかもしれないなって思って母に聞くと
「そんなことないよ～。だって、2人とも（弟も妹も）いじめられてるって知らなかったんだもん。」
とのお答えでした。・・・確かに私がいじめられていた時分もまったく気づかなかったっけ（笑）。


そんなわけで、今日はずいぶん昔の思い出話を書いてみました。
長女は今日のせいかつの時間にアメリカのお友だちと一緒に写ってる写真を貼って来られた
そうです。その頃の話しも、ちゃんと文章に書けたそうです。ひとまず、安心。
だんだんと長女が前のように「学校、楽しいよ！」って言えるようになるといいな。
現在の私は毘沙門天ではなく、その妻吉祥天（鬼子母神の娘）、といったところでしょうか？
・・・美化し過ぎ？！　では、やっぱり子を思う普通の母です、ということで。