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「はだしのゲン」問題シーンは最終巻に登場 連載誌代わり描写過激に
2013.9.18 22:21
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「はだしのゲン」は、昭和20年8月6日に広島の原爆で被爆した故・中沢啓治氏が実体験を基に描いた作品。国民学校2年生で被爆した中岡元少年(ゲン)が戦中・戦後をたくましく生きる姿を通じて反戦を訴えた。少年漫画誌など4雑誌で掲載され、松江市教委が問題視した暴行シーンは団体雑誌に掲載された後半部分に描かれている。
同作は48年、漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載がスタートし、翌年に終了。その後は市民団体のオピニオン誌「市民」や共産党の機関誌「文化評論」で掲載され、日本教職員組合(日教組)の「教育評論」で60年に完結した。これまでに実写とアニメで計5回、映画化され、平成19年にはテレビドラマが放映された。
汐文社が昭和50年から全10巻を出版し、これまでに文庫判など合わせて計約1千万部を販売したほか、中央公論新社(東京都中央区)が平成8年から全7巻の愛蔵版など計約60万部を発行。両社ともに今回の問題を受けて問い合わせが殺到し、汐文社は7、8月で計約7千部、中央公論新社は問題が明らかになって以降、約7万6千部を増刷しているという。
中沢氏はゲンが画家を目指して上京してからの姿を描いた「東京編」を第2部として構想していたが、持病の白内障が悪化し、21年に執筆断念を正式発表。一般的にはジャンプ掲載期間で、ゲンの妹・友子が栄養失調のために生後間もなく死亡するまでが第1部、以降が第2部とされる。
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