今日の国内市況(9月18日):株式、債券、為替市場
(ブルームバーグ):きょうの国内市場の株式、債券、為替相場は以下の通り。
●日経平均約2カ月ぶり高値、輸出や金融買い-米金融政策不安薄れる
東京株式相場は反発し、日経平均株価が約2カ月ぶりの高値。米国の金融政策をめぐる警戒感が薄れ、投資家のリスク資産選好の動きが広がった。自動車や電機、精密機器など輸出関連、証券や銀行など金融、海運株といった景気敏感業種が高い。
TOPIXの終値は前日比11.43ポイント(1%)高の1193.07と8月6日以来、日経平均株価は193円69銭(1.4%)高の1万4505円36銭と7月25日以来の高値水準を回復した。
損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの中尾剛也シニアインベストメントマネジャーによると、「米国の金融政策に関して、ポジティブサプライズを期待している一部投資家が買ってきた」という。米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長人事の動きも、タカ派就任による急激な金融引き締め転換という悪い方のシナリオがなくなり、「リスクオンの動きが戻っている」と話していた。
●債券は続伸、20年入札通過後に買い優勢-長期金利は半月ぶり低水準
債券相場は続伸。きょう実施の20年債入札はやや低調だったものの、投資家の潜在需要の強さを背景に買い優勢の展開に転じた。長期金利は約半月ぶりの低水準まで達した。
東京先物市場で中心限月の12月物は前日比横ばいの143円65銭で始まった。その後は、国内株高や20年債入札で最低落札価格が予想を下回ったことを受けて10銭安の143円55銭まで下落した。しかし、次第に買いが優勢となり、引けにかけて143円75銭まで上昇。結局は6銭高の143円71銭で引けた。
パインブリッジ・インベストメンツの松川忠債券運用部長は、20年債入札はいまひとつだったものの、9月決算期末に向けて、債券需要は旺盛だと指摘。「国債償還を控えて投資資金は潤沢。大手銀などは期初に債券残高を大幅に圧縮したが、収益確保のため下期にかけて買いニーズは強そう。日銀の国債買い入れオペ期待もある」と語った。
●ドル99円前半、FOMC見極め-市場予想50億ドル減、現状維持3割
東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=99円台前半で推移。米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策決定を控えて小幅な値動きに終始した。
ドル・円は99円11銭から99円34銭の間で上下を繰り返し、午後3時25分現在は99円23銭前後。日本時間19日未明となる予定のFOMCの結果発表を前に、積極的な取引は手控えられた。
楽天証券の相馬勉債券事業部長は、「ドル指数自体はやや下向きだが、円も日本の要因で上がりにくい。消費増税を予定通り実施するなら何らかの政策対応がなされ、景気刺激・株高・円安の思惑がある。結果的に、FOMCというビッグイベントを控え、なかなか100円を超えていけない」と言う。
更新日時: 2013/09/18 16:03 JST