女性の個性的なライフスタイルを応援する文化サークル「第17期山陽レディース倶楽部」(山陽新聞社主催、会員1700人)の第2回文化講演会が5日、岡山市北区表町、岡山シンフォニーホールで開かれた。ジャーナリストの鳥越俊太郎さん(73)が「ガンと共に生きる」と題して講演。娘のSaya(廣嶋さやか)さんと夫のMoggy(廣嶋茂樹)さんによるデュオ「プティタプティ」との歌声の共演もあり、約1500人が初秋のひとときを楽しんだ。
8年前、大腸内視鏡検査でがんが見つかった鳥越さんはまず、早期発見の大切さを訴えた。「初期のがんは自覚症状が出にくい。体に痛みなどの“信号”を送ってくれないのだから、こちらが探しに行くしかない」と、定期的に検診を受けるよう呼び掛けた。
大腸がんの摘出の後、肺、肝臓への転移が分かり、体に負担の少ない胸腔(きょうくう)鏡手術や、38センチもの開腹手術を受けた経験も紹介した。「医療が進歩した今、うまく付き合えばがんは決して恐ろしい病気ではない。大腸がんが見つかって8年、私は今もがんとともに生きている」と語りかけた。
後半は、鳥越さん親子が「上を向いて歩こう」を合唱するなど、家族の絆を感じさせるステージを披露した。