クロックはアナログ信号です。
ジッターは
アナログ量です。

妄言多謝


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「音楽再生専用機のためのUbuntu Studio 10.04LTS (Lucid)カスタマイズ法」



2013年9月18日  救いがない
天の川オーディオ研究室 assi殿

 僕が忙しい中でわざわざメールでやりとりを重ねているのは、迷惑をかけられたとは言え僕なりの配慮を重ねた上なのに、なぜぶちこわしにするのか?
 人との意見のやりとりというのがどういう流れのものか、あなたは全く分かっていない。納め方というものは交渉の余地のあるものだし、まずはあなた自身の姿勢の問題だ。指摘されて腹が立つなら立つで、何よりも率直に僕に直接言えば良いのに、なぜサイトの書き込みに走ってこじれさせるのだ?
 それは少しでも自分に有利な内容なら、公開したら自己防衛につながるという、自己の体面優先の幼児的判断で逃げただけでしょう。
 ちゃんと意見交換できるなら、サイトで書くことなどなしに納められるはずなのに。こういう風にしか人とコミュニケーションができないあなたは社会性ゼロの幼児に近い。

 CentOSなんかとっくに知っとるわい。使ったこともあるが、オーディオ的にはUBuntu/Debian系よりさらに寂しい環境で、Firewireも使えないので、さっさとやめた。
 友人にLinuxエンジニアで詳しいのがいるので、時間ができたときにlesserGPLなど教えてもらう話もあるくらいだ。その際、内容確認がまず先だとか言うことは僕も聴いている。ライセンス料と価格の話は実際にそう言う人がいるわけで、こちらが言ったわけでもなく、別の枠組みの話として書いたのを曲解している。僕が勉強する意思がないとか、分かる気が無いとか決めつけるのは、あなたの知見が狭いというだけのことだ。

 だがGPLよりも他に重要なやるべきことは僕にはたくさんある。
 まだまだ教育的指導しようかと思っていたが、だが、こんなばかげた話にはとてもつきあえない。

 永遠にさようなら、二度と関わらないでいただきたい。


御田照久 2013_9_18

p.s.二度と関わるなという事はサイトの書き込みもしないと言うことだ。いずれにせよ、これで終わりにしていただきたいものだ。貴サイトURLは全PCから削除した。
 ついでに10数年やってますが、名指しで非難したのは初めてだ。良くやってくれるよ、全く。絶対地球人じゃないと思うね。


2013年9月16日  謙虚な気持ち
●昨日は母の入居しているグループホームでの敬老祝賀会に行きました。ご家族の方達とも施設の職員さんとも話をして、もちろん家族ではいろいろ笑い転げる話に興じたり、久々にストレス解消になりました。
 やっぱり体の中に毒素をためていると自分が嫌いになってくるので、だめですね。

●一昨日の記事で先輩やメーカーさんのお話を添削するというような形は僭越ではないかという気持ちは、僕の中にも明確にあります。
 しかし前進している話はちゃんとお伝えしたいですし、どこかで巡り巡って伝わっている事が見えてきただけでも、大変うれしい話なので、おしかりはおしかりとして甘受するつもりで書いております。心中お察しくださるよう、切に切にお願いいたします。

●「過ちては則ち改むるに憚ること勿れ」と故事に言われるくらいですから、より適切な方向に改めるならばむしろ良いことかと思います。
 手のひらと言えば一昨年冬くらいでしたか、ネットの中で情勢を「KY」して手のひらを返す方達が一挙に増えて、「ひらひら」という音が響き渡っていた時期がありますねえ。この方達はまた別の声の大きい方が出てくればすぐに手のひらを返されるでしょうから、こういうのは全然うれしくもないですね。
 まあご自分達はうまくスマートに変針しているつもりのご様子ですが、その状況は丸わかりなので、もしばれないようにしたいならブログなどはやめられた方がよろしいかと思いますねえ。でもやめちゃうと大好きな自己アピールもできませんからね。

●まあ、こういう基礎知識的な改善の傾向がもうちょっと進んでくれば、僕も足抜けしやすくなるし、などという出口の話はさておきまして、記事は書きますが、息抜きをどんどん入れて遊びに行くつもりです。
 最近はフラメンコに凝っていて、いろいろとDVDなども集めています。



2013年9月14日  良くできました。まる。
●環境と耳と聴き方が違うと、人によって意見が違っていても当然で、音質評価は人によりかなり違います。ただ、「信頼すべき」評価結果が多数あれば、自ずと見えてくるものはあるので、問題が①音質差があるのか無いのか、②音質差のベクトル(良くなっているのか、悪くなっているのか)、がまず第一で、③音質差の程度(差が大きいのか小さいのか)は、どちらかと言えばその次の話です。

 リッピングについて言えば、以前からそれなりの耳と装置とスキルを持つ友人達から多数寄せられていた意見では、「リッピングすると、音質は丸く・薄く・細くなる。」というのが共通した意見で、ただこの頃はCD専用ドライブは各種選べた幸せな時期とは言え、ストレージもさほどたいした環境ではなかったので、その分割引して考えなければいけないのかもしれません。

juubeeさん(2013/9/13)も書いてくれていますので、こちらでも一応書いておきましょう。

 日経BP「これ1冊で完全理解 PCオーディオ 2013-2014」で、麻倉怜士さんがピアイオニアとマランツの2メーカーに取材しておられます。
 メーカーさんにお話を聞くのは勉強になることで、良いことだと思います

パイオニアの取材での近藤俊康さんは元同社常務で、BDドライブ主流の今日まで何とかオーディオ用静音設定とCDに関する各種ノウハウを製品化してこられた原動力です。パイオニア本社には同氏の薫陶を受けたオーディオと音楽が飯より好きなスタッフが何人もおられて、その方達が今日唯一静音設定可能な光学ドライブを世に送り出しておられるわけです。

 「PureRead機能の効果を検証」という麻倉さんの関連コラム(p.42~43)では、
1.BDR-XJ02JMとアップル「スーパードライブ」との音質比較では「BDR-XJ02JMの方が断然音が良かった。」「ドライブ自体の音質差は間違いなくある。」
2.「CD直接再生とリッピング(AIFF)再生での音の違いを聴いた。いずれもPureRead機能をオフにしたBDR-XJ02JMで聴いたところ、明らかに直接再生した方が音が良い。」と麻倉さんは書かれています。

 「はいはい、まあようやく実際にも聴いて分かってきてくださいましたか、待つのは長かったですよ~。」というのが正直な気持ちです。ただし2のリッピングはストレージ環境とリッパーも明記すべきです。でないと追い検証できませんから。

3.「PureRead再生は効くか。」では「音質は標準、Master、Perfectの順番だった。もっとも、その差は小さい。」と麻倉さんは書かれています。
 これは素直に読めば良い方からの順番でしょう、まあMac用のBDR-XJ02JMには静音モードがなく、CDの盤質に依存しますから当然ですが。

 正直本文記事などの細部ではビミョーに「ん?」という箇所もありますが、まずはメーカーさんに直接取材されて勉強もされたという成果を喜びましょう。

p.s.BDR-XJ02JMについては、こちらに僕が紹介記事を書いていますが、より高度かつヴァーサタイルに活用できるのはむしろ静音設定が使えるWindows用のBDR-XJ02Jなので、その使いこなしについては今後補足記事を書きます。

またマランツ取材「PCオーディオとピュアオーディオとは何が違うのか?」(p54~55)も、麻倉さんのご担当記事です。
 細部ではビミョーに「ん?」ありだし、メーカーさんからはもっと話を引き出せると思いますが、まあ「CDプレーヤーはビジーだから....」とかいうレベルからは抜け出しておられるので、これも基本的には慶賀すべき事でしょう。
 ちなみに「CPU」の電源変動についてごそっと抜けているのはマランツさんも分かっておられるのか、単に抜けているだけなのか、片手落ちと言うには大きすぎる要素です。
 NA-11S1のレシーバーICのGNDをUSB端子での接続状況を検知してNA-11S本体もしくはパソコン側に切り替える、などというのは拍手モノです。ノイズについてのマランツさんの指摘も基本的に適切かと思います。

●まあ、これまでしつこく書き続けて、多少は成果も反映されきたと言うことかもしれません。
 あきらめかけていたのですが、今後もあまり過度な期待は抱かずできる努力を致しましょう。

(注)同業者だから褒めたとか言う勘ぐりはしないでくださいね。
 できることなら切に切にせっかくの「芽」を育てたいんですよ。
 日経BPさんも編集委員のお一人が統括して、力を入れておられますので、是非書店で手にとってそれをご確認ください。



2013年9月12日  デジタルデータだけが残っていてもだめなんですよ。
●リッピング関連はデマや嘘の温床の一つでもあるので、まあ遺言の一つみたいなものとして粗筋だけは書いておきたかった訳です。とっつきは書いてあるから、後は各自がんばりたい人はがんばってね~、ということで。

 それとまあ静音設定のできるドライブがまだあるうちに書いておいた方が良いかな、ということもあります。ストレージについてはもう少し何とかなりそうなので、その関連も含めて少し踏み込んでみた、という事ですかな。また、それが「再生」されるソースそのものになるわけですから、再生そのものの問題でもあるのですね。

●そういう点で言えば、基本を語らずしてなにを語るのか?ということもあります。
 今度の「WEB版ストレージ研究」の第2回ではそこらにも少し触れますが、なかなかアップされませんなあ。

●先日我が家にクラッシックをほとんど聞かない若い方をお招きした時に、内田光子さんのシューベルト/ピアノソナタで、Philips盤のCDの旧プレス(EU,Germany,USA)とドイツでの新プレス(ボックスセット)を聞いてもらったときには、歴然たる音の違いを一瞬でわかってもらうことができたのですが。

 レーベル名だけが残ったとは言え、Philipsというレコード会社そのものが無くなりエンジニア達や設備がなくなり、工場部門がハノーヴァーのエミール・ベルリナース・タジオだけとなった今、デジタルデータは残っていても、製品化していく過程で、例えば、元の録音状況などを知らないエンジニアがそれを勝手にいじくり回して似ても似つかぬ音になった「The Orginals」とか、変なものが世に出されています。
 そう、音質というものは総合的なスキルや設備によって支えられ、現実化されていくわけで、デジタルデータだけが残っていてもだめなんですよ。
 まあ、文化というものは、このように密やかに空洞化あるいは劣化していくものなのです。

p.s.ボックスセットにも良い物はたくさんあります。たまたま今回はボックスセットになっていた、ということなので短絡なさらぬよう。

●仏Alphaレーベルのオーナーが変わったという情報を聞き込んだので、とりあえず米amazonからレア系のCDを何枚か確保しておきました。
 いやあ良い盤のCDを最短距離・高品位クロックで聞くのは、かなり良いです。米amazonやArkivMusicあたりの方がこういうものは安く沢山そろいますね。

●まあ、僕らは絶滅危惧種なのかもしれませんが、これからの10~15年くらいは悠々と遊べるだけのネタも持っていて、実は個人的には全然困ってないのですね。「後は知らない。」と腹さえ括くれれば、ですが。(笑)
 なので、本当に良いワインは輸出しないらしいイタリア人のように、現世利益の身内優先ラティーノになって、例えば安くて美味しいワインなど絶対にここには書かない。あ、スーパータスカンよりも、最近はスーパースパニッシュのようですよ、「神の雫」によれば。



2013年9月11日  使える音質のリッピング環境を作る。~リッピングして余計なプロセスを経て、演算もして、音質が良くなるわけがない。
juubeeさんもいろいろと書いてくださってます。パイ(パイオニア)もプレク(プレクスター)も静音で設定して、リッピングに使うのが当然と思ってましたが。まあ、どっちでも結果の音質が良ければ良いんですが、リッパーやストレージ環境がねえ。

●正直に言うと、「リッパーの制作者達は音や音質を本当に分かってるんだろうか?」と感じますねえ。
 例えばAudioPhile Linuxの作者が、「さあ音質を向上させるためにリッピングしよう。」などと書いているのを見ると、こいつはアホじゃなあ、ただのコンピュータ屋じゃなあ、としか思えないですね。

●リッピングして余計なプロセスを経て、演算もして音質が良くなるわけがないし、実際に空気感や音場感は後退して丸い・細い・平板な音になるのが基本的な傾向です。

 なので、対策としては
①ストレージ環境を電源も含めできるだけ高音質化する。
②変化はしても使える音質の、良いリッパーを探す。

この2つしかないようです。

①はGaudioサイトの「WEB版ストレージ研究」第2回で具体提案します。
②はMacならXLDのCDパラノイアエンジン設定。LinuxではCDパラノイア。
 Windowsでは業務用の高価なソフトですが、WaveLabsかNuendo。僕はEACは薄く平板な音で大嫌いです。iTunes最低。で、ワイスMAN301でLinuxのCDパラノイアを簡単に良い音で使えるので、Windowsでお金を払ってまでわざわざ探す気なし。といっても残ってるのは何とかアンプくらい?
 それでもだめなら救いがないので、手つかずに残しておきます。

 もともとやかましい音源を、聞きやすくするのがリッピングだと考える方は、それはそれで良いんじゃないでしょうか。結果オーライですから。何せ利便性はすばらしい。



2013年9月6日  暑気払いとようやくの秋の気配の到来を歓迎して
●閑話休題。BTW(By the way),let's change the subject.

 暑気払いとようやくの秋の気配の到来を歓迎して、Miles Davis「ビッチェズ・ブリュー・ライヴ」
 ワイト島フェスティヴァルでのライヴを中心に、「ビッチェズ・ブリュー」を録音する直前の時期のニューポート・ジャズ・フェスティヴァルにおけるライヴ (未発表テイク)を3曲加えたもの。
 特に冒頭の「Miles Runs Voodoo Down」が恐ろしく格好良い。「ロックなんか目じゃない。俺たちが最高にかっこいいのを聞かせてやる。」と言うマイルスが目に見えるようだ。
 
 僕は電化マイルスが大好きで、繰り返されるパーカッシブなエレベーが呪術的雰囲気を醸し出す中で、今回はジャック・ディジョネットがビシバシに決めている。
 これはスカッとする。Play loud!

●クラシックならバルトーク・ベーラの弦楽四重奏など(ハンガリーでは日本と同じく姓→名の順が本来の表示)。体育会系と言ってもよいくらいの躍動感が最高のリフレッシュになる。良く聞くのは東京カルテットとバルトーク・カルテットのLP。CDでも良い演奏が選び放題だ。



2013年9月5日  伽藍とバザール
●例えばワイスMAN301はUbuntu64bitをベースにしています。カーネルも含めオリジナルなアルゴリズムが随所に採用され、音楽プレーヤーとして不要な機能は徹底して刈り込まれているそうで、ほとんどUbuntu WEISSという新しいOSを作り上げたようなものだと思われます。

●これについてLinuxだからと言ってGPLに基づきソースコードなどの公開を求める人も出てきそうですね。
 しかし、何人ものスタッフが何年もかけて開発した膨大なソフトウェアを全て右から左へ公開せよというのでしょうか?この人達には霞を食って生きろというのでしょうか?
 例えばRedHat Linuxのように有償Linux市場がかなりの規模でしかも拡大しつつあり、著作権が成立している場合もあることを知らないのでしょうか?頭が伽藍伽藍しそうです。

●ライセンス料分だけでは大して影響はないのに、フリーウェアなんだから安くしろ、という人も出てくるんでしょうね。頭が伽藍伽藍しそうです。

 ちなみに「伽藍とバザール」.。良い本だと思います。



2013年9月3日  デマブログ・デマサイト賞味期限切れネタ
●大体、こっちがいろいろ気を遣うても、相手の人たちにそんな事に気づく神経や回路がない場合は、気イ遣うだけこっちが損やなあ、とつくづく感じ入る今日この頃でおますわな。

●デマブログ・デマサイトという「お墨付き」でも発行しますかな?
 アホらし、んなことやってられるか。

●オーディオミキサーの回避?5~6年前のネタやがな。第一、来年の4月には完全に賞味期限切れになるねんでエ。分かっとんのか、センセ?



2013年8月30日  プロオーディオに学ぶ (3)    新しい物がより良いとは限らない。進化論イメージは捨てよう。
 結論のみ箇条書きします。

1.古い物にも高音質な物がある。それを大事に使おう。
 例:HDD
   (ちょい古のIDEの方が高音質、プロは5400回転も個人的にため込んでいる。)
   光学ドライブ(ちょい古のCD専用ドライブの方が音が良い。
   多くの専門家によると大昔のSCSIドライブの方がさらに音質は良いそうです。)

2.しかしこれから始める方たちのためにも、やはり現行製品の情報を発信したい。

 現行製品で一番高音質なCDドライブはワイスMAN301のCDドライブです。本来CDでは最低が16倍速程度の国産DVDドライブを独自アルゴリズムで静音駆動して、再生時4倍速で回しており、しかも高音質ソフト「CDパラノイア」でリッピングもできます。
 とはいえ高価なので、リーズナブルな価格帯ではパイオニアのBDドライブが「静音設定」(CD再生時8倍速)などができる現行では唯一の製品です。これが最高と言っているわけではなく、「オーディオに使えるのはもうこれらしか残っていない。」という話です。
 これが無くなれば後はベコベコのぶんぶん高速ドライブだけ。CDの真価は発揮できるのか?むろん、確実にオーディオは黄昏から夕闇に向うでしょう。

3.筆者の常用HDDの紹介(古・改造)

 個人的にはやはりIDE。日立製IDE HDDにIDE/Firewireアダプタを取り付け、その伝送用クロック24.5760MHzを高品位な物に換装して常用HDDに使っている。
 exFATが高音質だがワイスMAN301がサポートしていないので、音楽専用Linux/WindowsデスクトップにはexFAT、ワイスにはFAT32のIDE HDDを使用。

4.筆者の常用光学ドライブの紹介
(古・改造)

 いくつか古い物も持っており、人に貸したりしている。
 Plextor Premium2は最後のCD専用ドライブなので「ある内に買っておいてね。」とPRしただけで、別にこれが最高だとは思っていない。例えばPLextorなら真鍮製のフレームにドライブを吊っていたSCSIなど聞いてみたいが、無理はしないことにしている。

 そしてPCオーディオの師匠がCDドライブでの「クロックの音質的重要性」を教えてくれたが、これはPremium2だけではなく、これまでの全ての市販光学ドライブに共通する弱点だ。
 いろいろ検討して、まだ数が入手できた時期のPremium2に以下の徹底的な改造を施したPremium2(改)を常用している。

①防振

 コーリアンの厚板で上下をサンドイッチし、足は薄くして低い位置で支持し、足下には防振シートを使う。

 上側の白いアルミケースにはFirewire伝送用の24.5760MHzの高品位クロックを搭載しています

Premium2用CD読み出し用の33.8688MHzは下側の本体内蔵。



②CDデータ読み出し用クロックの高品位化

Premium2の内部のクロック発信器を外して、亡友の形見の33.8688MHz/0.05ppmのOCXO(オーブン恒温槽入り高精度水晶)をCD読み出し用に使い、Firewire伝送用27.5760MHzにはDEXA D-Clockを使用。

③ドライブ(モーター駆動12V、回路5V)、Firewire回路5V、Firewire用クロックなどのプアな電源アダプタの高度化

→下記の【電源関係資料】参照(4トランス式電源を製作し、アース等は最適化。)
○ドライブモーター駆動12V
○ドライブ&Firewire回路 5V
○33.8688MHz/0.05ppmのOCXOクロック用12V
○Firewire伝送用27.5760MHz D-Clock用18Vの4トランス専用電源を製作。

 これを上記のexFAT用IDE HDDの電源にも使用。

5.骨董自慢・改造自慢はしない

 Premium2は改造により精細かつ音場感に満ちた音となり、飛躍的な音質改善と情報量のアップを果たした。特に回路の5Vなどはコンデンサの機種・容量などパーツの選定も含めてクオリティが激変する。
 多分、地獄の門もこれに勝つことはできないでしょう。
 しかし骨董自慢はしないし、改造自慢もしないことにしている。人が入手不可能な物を吹聴しても何にもならないし、これから始める人たちには現行製品の使いこなし情報の方が大事だからだ。
 なので、記事では現行製品ベースで書いている。 


 1年かそこらなんだから「過去ログ読めよ!」と言っても通じない人には通じないので、今回は転載しました。みなさんは本当にご勝手で、インデックスをつけろとかのたまうが、オーディオは生き物でどんどん変化しているし、俺は前を向いて生きていきたいのに、んなことやってられるか。

【電源関係資料】
●給電ルート図


●CD/HDDドライブ用新電源



●CD/HDDドライブ用旧電源




2013年8月29日  「これ1冊で完全理解 PCオーディオ 2013-2014」 (日経BP)
「これ1冊で完全理解 PCオーディオ 2013-2014 (日経BPパソコンベストムック) 」が本日発刊されました。

 「決定版 はじめてのPCオーディオ」(共同通信)に近い感じで、PCオーディオの初心者の方々にはわかりやすい内容だと思います。また必要以上にDSDに入れ込んでいないのが、まことに良いセンスだと思います。
 僕は今回は巻末の「PCオーディオ用語のキホン」とその直前に8月16日付け記事で書いたように「インテルNUCでオーディオパソコンの自作に挑戦」の2つを書いています。

 用語集も淡々とまとめながら、基本的なところをちゃんと押さえたつもりです。イラストに注目してご覧あれ。

 でもあと数年すれば、この内容はかなり変わる可能性も考えられないわけではないかもしれません。(笑)



2013年8月24日  もう他に望むことは何もない
●くそ、シュトヘルの第8巻って泣かせるよなあ。

「おまえといる。

 もう他に望むことは何もない」


2013年8月24日  「WEB版 ストレージ研究」第1回をアップしました。
●プライベートなサイトでの公開メールアドレスの廃止なんて、結局は多くの人がやっているようにブログで「コメントをクローズ」したり「書き込みできないようにする」ことと同じなんですね。こんな事に悩むなんて、つくづく自分はお人好しだと思いました。僕も自己防衛すればいいだけのことなんですね。

●共同通信社の「Gaudio」のサイト「WEB版 ストレージ研究」第1回をアップしました。
 少し長い文章なので、3回に分けて掲載します。

 インフラとしてのストレージについて、現時点での集大成として書きました。凄く厳しめに言えば「こういうレベルのストレージ環境で聞かないとリッピングの評価なんかできないかも~。」ということですかな。
 第1回は「理屈は『具体的な音質改善の手法』につながらなけば意味がない」という主旨で、「理屈」と「実装回路」についての現時点での整理を試みています。

(僕は耳や感性「だけの」擁護者でもなく、理屈「だけの」擁護者でもありません。実装回路も含めて、それらの「バランスのとれた全体的理解」の擁護者です。皆さんご自分の立ち位置によって、それぞれに勝手バラバラに誤解されています。つまりその主張をみれば、どこにそれぞれの軸足があるかバレバレに透けて見えます。)

 第2回以降は具体的な製品のご紹介と、それらも含めての考察です。気長にお待ちあれ。

●オールポート/ポストマンの「デマの心理学」(岩波書店)で有名な「デマの法則」については、原典には当たっておりませんが、グーグル検索では式が2種類出てきます。

R=I×A×1/C 

R=I×A

 R:人の心にデマが広がる強さ、Rumor(流言の流布量)
 I:その事柄に対する関心の強さ Importance(重要性)
 A:その事柄に対する情報のあいまいさ Ambiguity(曖昧さ)
 C:情報を受け止める人の知識の大きさ

 いずれにせよ、「話の重要度や関心の高さ」と「情報の曖昧さ」が高いほど、デマの流通量は大きくなる、というのは当たっているような気がします。そこで、デジタルオーディオ/PCオーディオにこれを当てはめて考えると、はなはだ個人的な理解では
①「情報の曖昧さ」=基礎知識普及の希薄さ、無きに等しい高音質CDドライブ
②「話の重要度や関心の高さ」=主音源であるCD再生への関心。自己正当化の欲求・自己防衛の欲求

と解釈できます。
 要するに①基礎知識が行き渡っておらず、高音質なCD専用ドライブによる音質差も実感しにくくなり、②自分のやってることやその理屈づけを正当化して自分を守りたいという強い欲求がある。
 
 で、どうもリッピングに関して特にその傾向が強いようです。なんでリッピングするのか考えもせずに始めた人たちも、ある程度データをため込むと立派なステイクスホルダー、つまり利害関係者になり、データ保存環境の正当化欲求が高まる、しかも高音質なCD専用ドライブがないに等しいので音質差も実感しにくくなっており、これはますます確かめにくく自己正当化されやすい傾向にある、というわけですな。ぴったしじゃないですか?
 で、まあ、見苦しいことおびただしいですが、混乱はずっと永遠に続くわけですな。

●ちなみにリッピングは「利便性」のために行われるもので、音質改善のために行われるものではないということを再度付け加えておきましょう。また、プロオーディオではHDDが第1次音源ですが、コンシュマーのCDの場合にはアーティストなどがトータルに音質などを承認したCDが第1次音源です。リップすれば当然に音は変わるわけですから、問題は『リッピング後のその音自体が使える音質であるかどうか?』ということです。

●しかし上記の自己正当化欲求の強さを考えると、こりゃ不用意にお人好しに踏み込むわけにはいかんなあ、と感じます。ですので、整理を試みてお勧め製品なども既にまとめたリッピング研究も、せいぜいがストレージ程度に寸止めしてそれ以上情報発信せず、世界平和を優先して死蔵することにしました。冷静な論議など期待できそうもないのに、あえて面倒なことを被る必要は無いということです。
 僕みたいに見極めたいなどと思わなければテキトーで良いわけで、最終的にはどういうレベルを求めるか、必要とするかですから、人生それぞれなんでしょう。はは、のんきだね。

 バベルよ、そのまま勝手にそれぞれに個々バラバラに継続せよ。バブルよ、限界はそのうち来るぞ。
 もーわしゃ知らんぞなもし。


2013年8月21日  プロオーディオに学ぶ(2)
           経験値・経験知の引き出しを持つ
●暑いですねえ。
でも公開メールアドレスをアーカイブの項目に移すと、迷惑メールもないし、仮にプロバイダがメールを受け取っても僕の処には来ないように設定しているので、新着メールも来ないし実に清々しくてよろしいです。皆さん今後は自力更生でお願いしますね。
さてプロオーディオに学ぶ、シリーズを続けましょう。

●なぜ僕が今これを書いているかというと、一つはたまたま時間が余っていることです。
2つめには、10数年続けてきた膨大なサイトで「過去ログ読んでくれ」というわけにも行かず、また僕は今後さほど長い期間こういうことを続けるつもりもないので、皆さんがこれまで寄せてこられたことを踏まえて、いろんな切り口でまとめておこうと、半分遺言のようなつもりで淡々と書いています。まあ、一つでもヒットして何かのきっかけになったり役に立つなら、それで良いんじゃないですか。

●経験値・経験知の引き出しを持つ


 第1レイヤー:数学モデル・ソフトウェアの完結した世界
          ↓
 第2レイヤー:実装回路の世界(超広帯域・超高周波アナログ回路)


と言う図式を常に念頭に置いていただきたい。

プロオーディオの世界では、第1レイヤーの先端開発を行う会社もあれば、出来てきた「第2レイヤーの実装製品についてメーカーと主な顧客であるスタジオエンジニアが非常に具体的なやりとりをしながら、製品のリリースやアップデートが行われていくわけだ。

第2レイヤーは前回書いた杉本一家さんのマスタリングなどに大きく関係します。
旧JVCマスタリングセンターでは各エンジニアが個別に部屋を持っておられたが、杉本さんの部屋を訪れると、壁にはさざまなケーブルがぶら下がっており、クロックジェネレーターだけをとってもdCSを初め数機種ある。そしてセンターにはモニターSPを含めJVC特製のアナログコンソールが鎮座ましましていた。そこには何冊かのクラシック音楽の分厚いスコア(総譜)も置かれていて、「音楽についての勉強は不可欠です。」とおっしゃる。

 XRCDのマスターを深夜に焼くという話も、「なぜか理由はわかりませんが,多分何らかのアナログ的原因があるのでしょう。僕らは少しでもいい音を提供するのが仕事ですので、そのためにはできるだけの努力をします。ですので、こういうこともやるわけです。」と言われて、さらにXRCD製作については「どの作業員にやってもらうか、どのラインの機械で製作してもらうかまで指定します。」との事だった。

●プロオーディオ界にはソフトウェアを書いたり、業務用録音再生機を製作したり、とにかくそうそうたる人たちがいるわけで、その人達がデジタルオーディオやPCでのレコーディングなどに20年以上携わっておられる。そして、共通して言われるのは、「音」については経験を積むのが一番必要かつ重要だ、と言うことです。
つまりはプロオーディオの世界でも、大統一理論のような理屈は振りかざすことなく、「経験知の引き出しを沢山持つ」ことが重要視され、それらの経験知が同じような作業をしているエンジニア同士で情報交換されて来たわけです。

●昔ジェフ・ロウランドが「直角に曲がるプリントパターンはオーディオ的に良くない」と言ったり書いたりしたときに、「オカルトだ!」と叫んだ人たちは、いまどうされているんでしょうね。まあ口をぬぐって素知らぬ顔なんでしょうね。
 で、これを読んでください。「回路図にない回路」.。
 「鋭角パターンを無くす、パターン端面からのノイズ放射やインピーダンスの乱れを防ぐためにグラウンド面をパターンより何h(h:基板厚 最低でも3h)拡げる〈図2b〉、バイパスコンデンサの配線長制限、デジタルとアナログの分離、ビアによるグラウンドプレーン欠如の制限などが厳しく定められている」のだそうです
 実際に有名な機器を聞いて「確かに美音系ではあるが、よたよたした変な音だなあ。」と内部を調べたらプリント基板のパタンーが10cm以上も平行に走っていたり、USB回路とオーディオ回路のアースがツーツーになっていたり、音が悪いのにはそれなりに何か原因があります。なにせパターンや配線があれば必ず浮遊容量や誘導成分が発生し、パターンや配線の抵抗値もゼロではないし、意図しない部品が意図しないところにできてしまう訳で、またそこにPC系のたちが悪い高周波ノイズが飛び込んだりするわけです。

 設計された回路の性能を発揮させるためには、当初の設計図にない様々な工夫が必要で、その実装回路技術が今日のIT産業を支えている訳です。

●経験知な情報で、急速に減ってきたのが残念だと思うのは、機器のセッティングとルームアコースティックについての情報です。わかりやすいところでは紙ベースの旧・Gaudioでながく続いた山本耕司さんの「マルチフォーカスチューニング」を思い浮かべていただきたい。
 スピーカーを5cm程度動かすだけで大きく音の表情が変わる。
 使い勝手や、長辺に置くのが良い、あるいは短辺にに置くのが良い、とか最初に何かの情報で置き方を決めて、あとはもっぱらPCの設定などで音質の変化を探るのが、最近の流行みたいで、いやはやオーディオの基礎中の基礎中の基礎はどこに行ってしまったのか。
 このあたりは聞いていないと身にしみて分からない事なので、致し方ないんでしょうね.

●なので自分のシステムもあちこち動かして音を聞く。お金はかからないし、いいポジションを見つけたらそれこそ宝物みたいなもんですぞ。機器を買う事がオーディオではありません。
 経験知、経験値、経験智。



2013年8月19日  プロオーディオに学ぶ(1) 
           デジタル音楽データは送り方とルートによって音質が変化する
●実はプロのエンジニアが音楽データを工場などに渡す方法はいろいろあります。

①CD-Rに焼いて渡す。
②DDPファイルという形式で、DVD-Rに焼いて渡す。
③レコーダーやDAWパソコンのHDDを渡す。
④音源をHDDに記録したままのレコーダー本体を渡す。
⑤メールなどでインターネット経由送信


 どれを使ってもそれぞれに音質は変わるので、例えば①や②では光学メディアは一番イメージに近い音質になる品種を選ぶとか、③④のようにレコーダー本体やHDDをそのまま渡すのも珍しくないそうです。
 つまりいろんな機器や場所、人を経由する事によって最終的な音質はかなり変化する、という事です。

 ⑤のネット送信では、例えばマルチトラック編集のためにイギリスのスタジオで弦の音を録って、Pro Toolsのファイルをインターネット経由で送信してもらって、日本でダウンミックスするなんていうことも行われているようですが、それは送られて来たファイルを日本側で再生して演奏や音質のチェックをした上での話なので、要は音質が変化しうる事を理解しつつ最終的に判断する、という事なんだそうです。

●まあ、もともとが激変という音質差ではありませんが、またそれぞれの耳と環境にもよりますが、例えばNASを隣の部屋に置いて聞くだけでも変化はあるものです。
 なので、例えばルータ越えをしてネット上のサーバにファイルを置いてもらってそれをHDDなどのストレージに落とすのと、CD-RやDVD-Rに焼くのとも音質が違います。
 ファイルを直接光学メディアに焼くのも、どのメディアにどのドライブで焼くか、によっても当然のことながら音質が変わります。プレスした市販CDと違って、CD-Rなどはレーザーダイオードが点で書き始めてごくわずかな時間遅れてピット状になるという「熱時定数」を持っていますから、焼いたピットの形状が個々の環境によって異なるわけです。
 なので、例えばネット上にリップした音源データを置くなどのやり方は一見客観的に見えますが、実はネット経由で音質そのものが変わるので、ネット上に置かれた各種音源が同一環境で作成されたものならば、それらどうしの「相対的な比較」で傾向を把握するようなことができるだけです。
 ネットに置かれるまでの流れとリップする光学ドライブなどの使用機器(ハードウェア)やリッパー(ソフトウェア)の状況もよく理解したうえで参考にする、というとらえ方が現実的でしょう。

 つまりネット経由などの音源ファイルを、手元の音源ファイルとでいわば「絶対比較」することは、完全な同一環境での比較とは言えません
   一貫した論理性を持ち続けることは、このように重要なことです。

●先日JVCのマスタリングエンジニアである杉本一家さんがXRCDマスターをMOに焼くために電源の状況が良くなる深夜に出勤される話を書きましたが、同じ家の朝と夜でも電源環境による音質変化が起こりうるくらいですから、ましてや関東と関西では50Hz/60Hzと商用電源の周波数が違うわけです。これだけでもロケーションなどによって音質が変化する可能性があるわけで、ましてやインターネットはいろんなルートで流れますから、アナログ量であるジッターも含めてノイズなどはそれぞれのネット環境で異なるわけです。

●他方で「では、配信によるHiResのダウンロード音源はどう考えれば良いのか?」という疑問が当然にわくと思いますが、時間帯による差などは微妙にあるにせよ、ダウンロードするロケーションやハードウェア環境(例えばLAN構成やHDDなどのストレージ)が同じならばほぼ同一環境と考えて良いでしょう。
 もしDVD-Rなどメディアでも併売しているとすれば、そちらとの比較の方にむしろ関心が持たれるところです。
 また配信元の国や事業体が異なる場合は、原盤マスターのバージョン、つまりはデータ自体が違う可能性もあるので、この場合はさらに明らかな音質差があり得る訳です。

●こういう話は、要するに「データだけでは音質は決まらない。」という事で、ノイズなどに脆弱なデジタルデータは基本的にあまり引き回さない方が良い、デジタルデータをあちこち引き回す場合はすくなくとも音質の変化が生じうる可能性を常に念頭に置きながら工夫しなければ行けない、という事です。
 誰しも自分には甘くなりがちですが、論旨一環するためには常に自分を見直さなければいけません。例えば都合の良いときだけ「データは同じだから」などと考えて、ネットから落とした音源ファイルと手元にある音源ファイルの直接的な音質比較をする、などということは論旨一貫しないダブルスタンダードです。音質比較ならば基本として同一の環境で行うべきです。



2013年8月16日  公開メールアドレスの廃止、日経BP社「これ1冊で完全理解 PCオーディオ 2013-2014 」
●8月初めに公開メールアドレスを廃止し、そこへのメールは届かなくなったので、少しすっきりとした。記事に関しての質問やご意見は出版社の編集部にご連絡くだされば良いし、友人たちとのやり取りには支障ないし、増える一方の迷惑メールをいちいち消去する手間も省けてさっぱりするというものだ。

●日経BP社から「これ1冊で完全理解 PCオーディオ 2013-2014 」(日経BPパソコンベストムック) を8月29日発刊の予定です。昨年公表で増刷した物の今年バージョンです。
 僕は今回「Intel NUCで自作超入門」という記事と用語集の2つの記事を書いています。
 先日のラトックシステムPCオーディオセミナーでも自作デスクトップを使っておられる方が増えているのが印象的でしたが、やはりノートPCには省エネ的な限界と拡張性不足が大きいので、PCオーディオ本格化のため自作というのもうなずけます。ただ、自作に慣れていない方も多いでしょう。その点メモリとSSD(mSATA)をご自分で用意するだけでデスクトップPC本体を組めるIntel NUCは非常に小型で、CPUはCore i 3 デュアルコアでTDP 17Wと超低消費電力です。おまけに有線LAN仕様の機種は「手つかず」、すなわち競合機器もなくUSB1.1機器もぶら下がっていないUSB2.0 EHCIコントローラー丸々2つ確保できます。
 つまり接続さえちゃんとすればUSB2.0オーディオインターフェースの性能をフルに発揮しつつ、音源機器としてUSB2.0のHDDまたは光学ドライブを1機、これも性能をフルに発揮しつつ使用する事が可能です。
 これはノートPCでは実現できない、または実現が難しい環境です。例えばMacノートでは、2つあるUSB2.0 EHCIコントローラーのうちの1個を動画表示しながら対話できるFaceTimeで占有しており、もう一つの内部のUSB2.0 EHCIコントローラーにはハブでUSB1.1機器がぶら下がっています。ですので、Thunderboltなどで増設するしかUSB2.0機器の性能をフルに発揮させる方法はないわけです。

●短い記事ですが、セットアップ上の注意事項も書いておりますので、参考にしてください。これであなたも、バッテリーなしで低消費電力デュアルコアの音質を確認できます。

 あ、雑誌には書いていませんが、abee電源アダプタ(NUC用19Vはこちら)の音質が非常に良いので、Intelの物ではなくこれを使うことをお勧めします。なので、小型すぎて熱を持ちやすいIntel製ベアボーンよりも、基板を買ってabee(一例)などサードパーティーのケースに入れる方が、電源アダプタも重複せずお得です。



2013年8月12日  らせんを描くようにうろうろと
●このサイトについて友人達数人の意見を聞きました。

 基本的には何でもいいからサイトやブログに書いていて欲しい。ないと寂しい。
 PCオーディオからはどうせデマや嘘がなくならないし、あんたの責任じゃないんだから放っておけ。
 ユーザーと関わるのは、他の評論家と同じく記事とイベント程度にしろ。
 とにかく存在し続けろ。


 だいたいが、こういう声が多かったわけです。

●CD発売開始からから30年余り、デジタルオーディオについての基礎知識も普及しないままに、CDの知識も風化し果てた頃に動き出したPCオーディオの混乱拡散状況は、ずっと続くのは間違いありません。なにせ「メーカー」や「輸入代理店」もいませんから、「資料」をくれるところもなく、自分で調べて探して書くしか方法がないのですから、「資料に基づいて書く」という従来型オーディオジャーナリズムの成立しようがありません。生活もおありでしょうから、基礎勉強に時間が取られるのはつらいと思います。で、ショップもその点では同じです。
 また、ちゃんと機器の性能を発揮した音で鳴っているシステムは全国でもさほど多くはなく、ショップでもちゃんとした音と情報を聞ける場所や機会は極々少なく、いつまで経ってもそのままです。
 そして既存オーディオには他に何も新しい話題がないわけで、PCサイドからもシフトしてこられるニューカマーがある。思い込みやデマが拡散し続けるのも、とどめようもありません。
 で、時代はポストPCに向かう。なにをどないに買うたらええねん?駆け込み寺などどこにもありません。

●実際に機器なども購入して基礎的なことを積みあげて整理しながら、応用問題も含めて取り組んで、問い合わせに対応するなど、他にもいろいろ抱えている僕一人で対応しきれるはずもないわけです。また、いろいろ文句を言われることはあってもネット上で連携してくれる方々がいるわけでもない。
 要はいかんともしがたいわけで、それを率直に認識する。できることだけを淡々とやり、記事にする。おしまい。

●いま、一番問題として大きいことは「音源」だと思っています。
 「音源の空洞化」「劣化」が急速に進行しており、それを止める手立てがない。これがとどめになる可能性が高い。
 なので、良い音源を紹介する道を閉ざすのは適切でないかもしれません。
 それとCDそのものが無くなることはあり得ませんが、よいCDがすぐに市場から消える事も多い。

●僕は「何でもかんでもDSDにすればよくなる万事解決・万々歳。」というような「DSD祭り」には参加していません。DSDには例えば非常に大きな帯域外ノイズというような基本的な問題もありますし、とにかく僕は勉強中なのと、今後に期待を持てる唯一のファクターだと思っているからです。
 最近「ネイティブ」という言葉で久しぶりに心躍りました。「DSDネイティブ」というような訳分からん嘘くさい言葉についてではありません。KORGの開発の基本が、チップではなく「CPUネイティブ」な方向だと聞いたからです。
 あ、KORG DAC-10を買いました。Windows/AudioGateで鳴らしています。USBバスパワーで感動できる能力は僕には無いので、ラトックシステムシステムの5V電源を改造強化してバスパワーをこれに置き換えて鳴らしています。ま、これからです。

●たまにですが、お知らせしておいた方が良いであろうこともあります。
 なので、良い音源、良い音楽の紹介を基本としたブログ形式でぼちぼちとやることにして、とりあえずこのページは残す事にしました。

●ジャズやロックは主にLPで聞いているので、紹介していませんが、とにかく良い音楽なら紹介する、というのもありかと思い、それも書く範囲に含めます。
 と、同じようなところをらせんを描くようにうろうろと出口に向かっております。

Superfly BEST (初回生産限定盤) [CD+DVD, Limited Edition] を予約しました。9月25日発売だけど早く出ないかな~。こういうのを聞いてスカッとしたい。
 「J Popうるさくないか?」って。うるさいよ。だけど、うちの音楽専用Linux PC「MusicRock」だとそれなりに聞けるんだよ。
 ちなみにいま我が家で最も好評な音源の一つがMisia「Everything」。3枚組ベストの2枚目なので、まあコンプリ上げまくりのてんこ盛りでベタにうるさい音源です。
 だけど、うちの「MusicRock」だとヴォーカルも真ん中で呼吸するし、他の楽器も周囲に散らばってそれなりに聞けるんですな、これが。僕も初めて体験しました。
 音楽再生には低消費電力デュアルコアな気がします。メニーコアは要らんね。
(あ、Linuxなら何でもええわけちゃうよ。気イつけてね。)


2013年8月7日  出口戦略
わしゃ別に感性だけのオッサンらの肩もっとるんとちゃうで。
全体認識のことを言うとんのやけどなあ。sigh.

まー、バーナンキさんやないけど、わしも早う出口戦略を実行に移していかんとな~。
Mission activated.



2013年8月5日  話の分かる人と、腹を割って話したい。
●前回まで3回にもわたって論理的思考について書いたのは、ある時はデータを理由にして、あるときは突然アナログ機器的な問題にワープするなど、ご自分の都合の良い説明をつなぎ合わせるのではなく、一貫した大局観の中でご検討願いたいからだ。

ソフトウェアや数学モデルの領域と、実装回路・実装機器の領域。この2つを明確にイメージし、しかも両者はイコールではない、つまり数学モデルの現実適用が成立しない場合もあると言うことをご認識願いたい。

○最後に「我々は実装機器でしか音楽を聴くことはできない。直接ソフトウェアや数学モデルの音を聞くことはできない。」と言うことを明確に心に刻みつけていただきたい。

 理論と技術と感性。オーディオは技術的バックグラウンドに依って立つアートである。

●最近2組のお客様があり、今週末には3組目が来られる。
 先週は東京を何と早朝4時頃に車で出て、お昼にやってきてくださった。ワイスMAN301を一通り聞いていただいた後、音楽専用LinuxPC「Music Rock」に移ったときに笑顔がこぼれたのを見て、来ていただいた甲斐があったと一安心した。
 音楽専用LinuxPCについての目標の一つは「CDの音を解き放つ」事だ。まだLinuxでDSD再生ソフトは一般にはディストリされていないのでPCMオンリーだが、もちろんCDオンリーではない。HiResあるいはHiDef(いずれもアメリカなどで使われている略称です)も再生するが、実際にはこれでCDを聞いている時間が一番長い。
 ようやくひとつクリアしつつある。

 さて4組目には若いお客様を招こう。

●話の分かる人と、腹を割って話したい。それが一番心が安らぐ。



2013年7月26日  論理的思考を展開するということ(3)~帰還要請 (了)
●「はっきりせんかい」話

 フィンランドの新首相が来日したとき、大阪を中心に「堅いのか、緩いのかはっきりせんかい!」という声があったという話。大阪総領事館の「そら、そうですなあ。」というコメントもあったそうな。
 AERAで読んで大笑いさせてもらった。

 ちなみに新首相の名前は、「ユルキ・カタイネン」さんです。

●疲れてきたので、もうそろそろ締めに行きましょう。
 「データが同じなら、音も同じはずだ。」で一世を風靡したバイナリ原理主義者の皆さんにいつも「そんなにPCやソフトに詳しいんだったら、ソフトで何で音が違うのか解明してくれ。」とか何回か呼びかけたが、ついぞ答えはなかった。
 それもそのはずで、彼らは「ソフトウェア領域」から一歩も出ようとしなかったし、出たら風邪を引くので出られなかったのが最大の原因です。「音」と言いながら、彼らはデータが音になっていく「超広帯域アナログ実装回路」へは踏み出していないので、あくまで理屈の上でのイメージとしての「音」を論じるだけで、同じところをぐるぐる回るしかなかったんですなあ。

●では何でソフトによって音が違うのか?もう10年近く前ですが、Psitive Feedbackというウェブマガジンが10人の専門家にいろんな質問をしています。
 そのなかに「フリーウェアと高価な業務用ソフトウェアでは一体どこがどう違うのか?」というのがありました。あるソフトウェアの専門家の答えは明確で、たった一言。「Math」。
Methematics、つまり数学の使い方が違うのだそうです。

 僕流にざくざくっと敷衍させていただくと、たとえば演算は1回では終わらず「中間生成物」を引きずる場合がある。そんな場合でもたとえば32bit浮動小数点のままでぎりぎりまで丸め処理をしないで持ち越したりするんだそうです。
 あるいは32bit浮動小数点の「倍精度」の64bit浮動小数点形式で処理していくとか、そういうことでしょう。数値形式については2009年の記事のこちらをご覧ください。

 ちなみに32bit浮動小数点はIEEE754という規格になっていて、それはMacrosoft EXCELLの数値形式と同じです。で、エクセルの百分率処理で、それぞれのセル内を四捨五入して100%または1にならなかったという経験は誰しもあると思います。整数と浮動小数点の分かれ目の精度は、まあこんな感じなんだそうです。

●また、先日ご紹介した和田芳道さんのDAW(Cubase6)での編集作業(1)(2)のように、ファイルに反映させずに編集内容のみをオートメーターに記録させ、最後の最後に一括して長時間のバッチ処理をしてファイル処理をする、というのも丸めなどの演算誤差を最小にとどめたいという考え方から来るものです。

●クロック信号がアナログ信号であり、クロック発回路がアナログである事はこちらから。


●たとえば1/7などという数字は2進法とはピタッと数値が合わないので、そういうアナログ波形を2進法で「近似」するときには「量子化誤差」・「量子化歪み」・「量子化雑音」が発生します。加えて上記のように演算に伴う「丸め」のような「誤差」・「歪み」・「雑音」も生じるわけで、実装回路上は素子の輻射ノイズも盛大にあります。
 THDNという用語があります。Total Harmonic Distortion & Noise、全高調波歪み率雑音。とりあえずこのあたりが「誤差」・「歪み」・「雑音」」の落ち行く先のようですが、これまで何回か引用しているダニエル・ワイスの言葉をじっくりとかみしめてください。

 『それ自体アナログ量であるジッターは、いろいろな場所に忍び込んでいます。
 ①電力を食うモーター(スピンドル/サーボ)による電源の汚染、②サンプリング周波数を生成する水晶の共振(マイクロフォニック)、③容量(キャパシタンス)または誘導(インダクタンス)によるクロック信号間のクロストークなど、です。このように様々なクロストークの仕組みを通じて、CDまたはDVDプレーヤーに組み込まれているD/Aコンバーターはジッターに「感染」しうるのです。
 単体D/Aコンバーターのジッターは、上記のモーター(①)を除いて、②③の仕組みはもちろんのこと、さらにはソース(例:CDプレーヤー)とD/Aコンバーター間をつなぐ質の低いケーブルによってもたらされます。

 DAC202のような単体D/Aコンバーターの場合は、ジッターによる2つの汚染経路があることに注目してください。一つは内部経路で、これはD/Aコンバーター内部の信号そのものが、サンプリングクロック(訳注=システムクロック)発振器のジッター量に影響することによるものです。この場合それらに対しては、①電磁波からのシールド、②良質なアース設計、③良質な電源デカップリング設計(訳注:電源干渉低減のための大容量コンデンサなど)、④クロック発振器とD/Aチップとの良質な信号伝送など、古き良き時代のアナログ的な設計原理が適用されねばなりません。』

(「DAC202マニュアル」 http://www.weiss-highend.ch/dac202/index.html からダウンロードデンターへ)

●CDやHDDに収納されているデータ自体は、読み取りの早い遅いなどはあるとしても絶対的に確定しているデータです。ところがCDプレーヤーやPCなどの電子回路上で処理して行く場合、「超広帯域アナログ実装回路」上でアナログ電圧を使って2値判別してデジタル情報処理をしていくわけで、この段階では電圧の変動やノイズの放出・混入など様々な内部・外部的影響をうけやすい不安定な状態になっています。この場合のクロック信号の揺らぎが「ジッター」として知られるアナログ値です。
 また例えばメモリを通してクリーニングしましても、処理のためにタイミング信号として与えられるクロック信号そのものがアナログ信号ですし完全なクリーニングではなく、また除去されたジッターもワイス氏の指摘のように回路上には残ります。
 まだまだ解明が端緒についた所ですが、どうやらジッターはノイズなどと同様にTHDNに混入されて行くらしいのですが、整流ダイオードのスパイクノイズのようにレベルが低くてもその波形によっては音質に与える影響が大きいものもあるようです。米アンテロープオーディオのイゴール・レヴィン氏が「ジッターコントロール」というコンセプトに触れているのは、このようなジッターの性質の整理を想定しているようです。

●まあ、これくらいざくっとした整理でも、音質が変わるいろんな可能性があることはお分かりいただけると思います。
 で、まだ「音質が変わる理由が分からない。」と言い続けて、理屈をこね回し続けますか?短い人生を理屈に費やすのはもったいなくないですか?
 そろそろ機器達が出す音に耳を傾けてあげませんか?音楽を聴くための本来のオーディオの世界に還ってきませんか?

音探しは自分探しです。人の組み立てた理屈に寄りかかり続ける以上、それはあなたの音でもオーディオでも なければ、あなた自身でもありません。また別の理屈で簡単にひっくり返ってしまうかもしれません。
 しんどいことですが常に自分自身に問いかけて確認し、コンサートやライブに足を運び耳と心を鍛え、自分の求める音楽を、音を見つけ、人がなんと言おうとご自分の音と音楽としてそれをご自分のそばに置けるようにしませんか?

 これは僕が願うのではなく、あなた自身の問題で、あなた自身がそれを願うかどうかです。あなた自身が音楽を必要とするかどうかです。
 もしさほど必要でないなら、ご縁がなかったということです。

 何はともあれお達者で。



2013年7月22日  論理的思考を展開するということ(2)
●最近腹の立つ事が続いているので、当分「言いたい砲台」で書かせていただく。

●まず、あまりにも彼我をわきまえない自分勝手なメールが続いたので、メールアドレスを近々変更しタイトルページに書いてあるアドレスは廃止します。それまでの間筆者にメールしても一切お答えしません。誰かにメールすることはその相手方に①読ませて、②内容を検討させて、③どう対応するか判断させて、④実際に文章を書かせて考えさせて、⑤今後のことも含めて考えさせる、という作業と負担を相手に強いることになる、という相手のことを考える想像力が全くない!何という無思慮、無定見、厚顔無恥。
 しかも最新の最低メールは「勝手なお願い」であることをわかりつつ、なお僕にある行為をさせて自分のリスク回避をするという目的で書かれており、一応丁寧な返事はしたが、無性に腹が立った。

 もちろん相手方のショップの対応も愚かだ。しかし、人生では自分の全ての人間力で立ち向かわなければならない時期が絶対に来る。草食系かなにか知らないが、何でもかんでも、直接に責任のない人間にリスクをかぶせてまでも己のリスクを回避して何になるのか?「それでも金玉ついとるんか己は?」とおもわずセクハラがらみでデスクをたたいてしまうところだった。

●もともとこのサイトは友人たちに近況を知らせるために始めたので、一定時期に更新をやめて、それ以降は友人に限定したメールマガジンに切り替えます。つまりは現在行っている情報提供は僕が個人的厚意で行っているものなのですが、ネットにある情報は全て無料でまるで僕がネットの向こうの便利屋さんのようにしか考えない人が多いのには驚きました。
 便利屋さんが必要ならまほろ市の多田便利軒に連絡してください。

さて、前回の続きですが、僕自身も論理的思考、特に数学については才能を恵まれていません。
 標本化定理などを論じる場合でも周期関数とフーリエ級数などから始まる訳で、最終的には一つの関数で表現されて行く訳です。実にエレガントです。
 こういう数学をベースとするソフトウエア領域については、本当のところ数式表現でなければ正確ではない、というのはとても明晰な話です。


ただ一方でこれら数学を現実適用した場合の話は、また別のレイヤーで考えなければなりません。具体的には実装回路であり、それは現実には超広帯域または超高周波アナログ回路です。つまり離散した数値を処理するためのデジタル回路は現実には実現する手段がなく、やむなく連続値(=アナログ値)である電圧がある値(閾値)以上であるか以下であるかによって2値判別しているからです。

●しかし、ちょっと待っていただきたい。アナログ回路で音が変わるなら、どういうプロセスで、どういう波形で音が変わって行くのか、まずはその正確な説明をするべきです。「実はアナログ回路だから音は変わるんですよ。」といきなり安易にワープしても良いのか?
 じつはソフトウエア領域からアナログ領域に舞台をいきなり移している訳で、これで良いのかという事です。

●標本化定理にしてもその2つの前提条件が現実には実現されないので、DA変換はビットパーフェクトどころかギッタギタに崩れている訳で、振幅つまりビット数もざくっと言って半分というような「ビット落ち」=音質劣化が発生している訳です。DACチップや回路を設計する技術者たちは悩みながらもあれこれ対症療法ながら対策を講じて、「近似」としてのDA変換を実現している訳です。
 またそこを何とかPCソフトウェアなどで改善できないか取り組んでいる研究者もいる訳で、これらの努力にはリスペクトと評価がなされるべきです。

●つまりいきなりアナログ領域にワープするような飛躍はできるだけせずに、ソフトウェア領域ならその中でできるだけ整理や把握の努力をすべきです。

●ジッターひとつをとってみても、時間領域や周波数領域でアナログ回路でのノイズ・誤差・ひずみというファクターでどれだけ音質に影響を与えるメカニズムを把握する整理や努力をしているのか?
 実はアナログ回路だから音は変わるんですよ。」というのは最後の最後に言うべき事であって、それだけをとって分かった顔をしてもらっては困る。

データは同じでも、ソフトウェアやPCのハードで音が違うことはこれまで認識されてきましたよね?ならば、音が変わる理由があるから音が違う事を納得する、というのがどんなに倒錯した逆立ちであるか見えてきましたか?

●音が現実に違うかどうか?何度も言いますが、そこから始まる話です。
 もっともディスプレイ付属のようにプアなスピーカーではその差がわからないのも仕方がないのかもしれません。これはPCの話ではなく「オーディオ」の話であって、聞いてなんぼの世界なのですから。
 耳と心をもっと鍛えましょう。



2013年7月19日  論理的思考を展開するということ(1)
●PCオーディオ以降「考える」ユーザーが増えたのは喜ばしくもあるが、「考えるだけの」ユーザーや「考えてからその確認のために聞く」ユーザーがそのかなりの部分を占めるのは困ったことだ。

●科学探究の世界では最初にまず「ファクト・ファインディング」(Fact Finding)つまり事実の確認がある。
 CDをHDDにコピーしたら音が変わった、USBメモリにコピーしたら音が変わった、コンパクトフラッシュやSDカードにコピーしたら音が変わった。実際に変わるし、変わらないと思っているとしたらそれは思い込みか、あるいは耳がおかしい。

 こういう事実が「ファクト・ファインディング」(Fact Finding)つまり事実の確認である。ところが難儀なことにイベントで「変わりましたね?」「違いますね?」と確認しても誰一人うなずかない。恥をかくのを極端に恐れていて、「音が変わる根拠があるらしい。」と言うことを確認してからうなずく。
 恥は早めにかいておいた方が良い、若いときには沢山恥をかけ、というような言い伝えはもう死語と言って良いのだろう。

●質問?

 あんたらは耳で聞いてるんか?
 頭で聞いてるんか?
 どっちやねん?はっきりせんかい?


●こういうことをすなおに受け止められない人は、はっきり申し上げるがあまり筋が良いとは言えないと思う。

●感覚的に確認できる「ファクト・ファインディング」があり、それを整理した上で、その「理由」を検討していく。これが論理探求の流れだ。
 ところが「ファクト・ファインディング」段階で理由らしき仮説を先取りしたりしたら、論旨がどんどん混乱していくことがなぜ見えないのだろう?

●論理あるいはロジックの面白くかつまた難儀なところは、それが一人歩きしていくところだ。その一人歩きをじっくりと横から見て、また道筋を検討する。

●たとえばデジタルボリューム論議で、それを「アナログ環境」にワープして移行させるというのは一応の考え方だと言えなくもないが、「デジタル」領域でボリュームを動かすには、アナログからのAD/DA変換が必要になると言うことを全く考えておらず、むしろ「のぞましい」環境としてとらえたりするのは、そこに価値判断が既に織り込まれているからだ。
 自分にとって都合が良い方向性を作ってしまうから、こういう論理破綻をむしろポジティブな物としてとらえる奇っ怪な思考形態ができてしまう。

●ある価格帯以上のCDプレーヤーはちゃんとデータを読めている、などという論議は価値判断をそのまま形にしたような代物だ。では安い物のデータはぼろぼろなのか?それは何らかのソフトやハードを欠くためか?

●あるピアニストが「才能とは何ですか?」と聞かれて、「一言で言って『想像力』だと思います。」と答えていた。
 ロジックをイメージして、それを異なる環境で走らせてみる。そのときにどんな問題が発生するか?それはその系の中で整理しきれるかどうか、などと検討して行くには確かにあきらめない強靱な思考力とともに、「具体的にイメージしてそれを操作する」才能が必要だ。
 残念ながら神様は全ての人にその才能を与えているわけではない。



2013年7月12日  南国の空青けれど
南国の空青けれど
          (立原道造)

南国の空青けれど
涙あふれて やまず
道なかばにして 道を失ひしとき
ふるさと とほく あらはれぬ

辿り行きしは 雲よりも
はかなくて すべては夢にまぎれぬ
老いたる母の微笑のみ
わがすべての過失を償ひぬ

花なれと ねがひしや
鳥なれと ねがひしや
ひとりのみ なになすべきか

わが渇き 海飲み干しぬ
かなたには 帆前船 たそがれて
星ひとつ 空にかかる


●とりあえずは沖縄から帰ってきました。

●トップページのリンク切れをリカバリしました。前回の文字化けの時に比べて結構保ったみたいなので、そろそろこのサイトもお役御免にして良い頃合いかも、と思えました。
 一方でこんなことを書いていたこと自体忘れていたので、記憶や人生のリンク切れが確認できるだけいいのかも、などとも思いました。



2013年7月6日  ちょっとタイム
●いささかの反省が必要だと、そして距離を置くべき時期に来たかと思っています。
 ある人に「御田さんは怒ると相手を完膚なきにまで叩きのめす傾向がある。」と言われました。確かにその通りで、論旨一貫せねば気が済まない性格で、物事を突き詰めて考えすぎる傾向があります。

●もっと楽に適当にほどほどにできないのかと、いつも思うのですが、気がつくと丁々発止を始めているという始末です。
 まあ何事にも期待しすぎるところもあります。特にできる人にはつい期待をしてしまう。求めすぎるのかもしれません。人生はあきらめが肝心なのだと、つくづく思いますねえ。

●よくよく考えれば僕は一介の素人に過ぎず、あまりにも接点となる人が少ない状況なので、その役割を果たさざるを得ないだけのことなのです。別に僕でなくても誰でも良いのです。
 そして僕が知っていることの大半は、いろんな方から教えていただいたことで、それをストーリーにしてゆく役割を果たすべき人が少ない状況なので、ここに立っているだけです。初心を忘れてはいけないのです。

●疲れました。誰か代わってくださいな。

●真実を知りたいだけで、静かに、そして遠くまで行きたいだけなのに、僕は一体なにをしているのだろう?
 本当に守るべきものは何なのだろう?

●明日から沖縄に行きます。南国の太陽の下で、静かに思い巡らそうと思います。



2013年7月4日  音楽専用PC Music Rock の内部写真
●リクエストもありましたので、音楽専用Linux PC「Music Rock」 の内部配線写真を。といってもごちゃごちゃしてわかりにくいかも。
 全て音を聞きながらチューニングを進めています。今のところ,オルフェウスを介した出力でもサーッという微小レベルのノイズがあるだけで、聴感上はそれ以上のノイズはありません。
 でも、疲れました。ピザ用釜を煉瓦で自作した宮古島のシェフの言うように、もう2度とやりたくないです。mini-ITXならいろいろ使えるので、これを使い回していくことになるでしょう。



構造的な特徴は以下の通りです。

AS Rock Z77E-ITX+Intel Core i 3 3220T(2.8GHzデュアルコア、最大TDP 35W)

1.構造・機構

①ケースはTakachiのアルミサッシケースOSシリーズを使用。底板には東急ハンズ特注の8mm厚アルミ板。
(通常のPCケースだと底板は鉄板2mm厚程度で、強度は一定あるが必ず「捩れる」のでマザボ基板も捩れて、各所の接触が安定しない。)
②すべて現物あわせで穴を開けていき、ねじはタップを切って直接底板に止める。
③たとえばPCIeのカードは通常だと金具上部をネジ止めするが、下部は差し込むだけでふらふらの状態。
 今回はマザボASRock Z77E-ITX全体をがっちりと底板に固定して、PCIeの金具もサイドパネル1~2カ所にねじ止め固定した。
④PS2/USB3.0の端子が端にあり変形しやすかったので、サイドパネルからアルミ板を渡して補強。

2.配線

①ケーブルは複数方向によじりまくって、タイバンドなどで結束し、メモリやCPUなどノイズ発生部品から距離を取る。
②SATAなどの信号ケーブルと、電源ケーブルとはできるだけ距離を取る。
③長いケーブルはケースに固定する。

3.ノイズ防止 → EMIノイズ抑制シートTDKフレキシールドの0.1mm厚と0.4mm厚をあちこちに貼る
①メモリの両サイドに0.1mmm
②マザボ上のクロック発信器に0.4mmm
③メモリのすぐ横にATX電源ケーブルコネクタがあるので、メモリ側に0.4mmmを貼る
④PCIeのFirewireカードのすぐ横にCPU&ヒートシンクがあり、ノイズ感があったたので、Firewireカードの裏側(CPU側)に0.4mmmを貼る
⑤メモリ、CPU近辺のケーブルなどには0.1mmmを貼る
⑥マザボのmini PCIeポートからの延長リボンケーブルにも0.1mmmを貼る

4.クーリング
①CPUにはヒートパイプとヒートシンクを直づけし、8cm角超静音ファンで上部に排熱。天板には空気抜きの穴を設けて排熱を上部に逃がす。
②リアパネルに6cm角のファンをもうけて、内部の熱を外に排熱

システム的特徴
①ラトックシステムのリムーバブルHDDケース
 Windows7 Home PremiumとUbuntu Studioという2種のOS、あるいはUbuntu Studioの各種ディストリビューション環境を保存しながら、切り替えてマルチブートできるようにした。
②光学ドライブはインストール用などにPanasonicのスロットインを取り付け。
 ただし、普段は外しておき、必要なときのみSATA&電源ケーブルをつなぐ。
③マザボ上部のWiFi用mini PCIeポートを活かして、これを延長し既報StarTechのmini PCIe Firewireカードを取り付けている。1394a:1端子、1394b:2端子。チップはLSI/Agere。
④PCIeスロットにはUniBrainの1394a2個出力のFirewireカード。チップはTI.
⑤Z77E-ITXはゲーマー用マザボで、UEFIからいろいろとハードウェア設定できるので、できるだけ余計な動作をしないように設定。

●電源

①内部電源には外部給電部にNichicon Muze KZ 1000μとDynamiCap 7μ、各機器用12v/5VにELNA Silmic2の1000μうち5VにはDaynamiCap 1μをパラ付け。
②いまのところパフォーマンス的に良好なabee製スイッチングアダプタ(12V 12.5A)を使用している。→Plitronトロイダル・出川式第2世代整流などのリニア電源に交換('03.7.15)

●その他
Firewire用に24.5760MHzのBurson製クロックを内蔵。ただしまだ配線していない。



2013年7月1日  浅智恵の与太話の哀しい結末
●日本のコンシュマーオーディオのショップであれ、ジャーナリストであれ、プロオーディオへの関心と知識のなさにはほとほと恐れいる時がある。
 プロオーディオの世界では音と音楽とオーディオに詳しく、PCのソフト・ハードにもぬきんでた知識と経験を持つBest & Brightestな人たちが沢山いたし今もいるのだ。PCと接続するオーディオインターフェースのようなプロ用機器を製作したり、ソフトウェアを書いたりできる人たちが20年以上にわたり取り組んできて、しかもなお理屈だけではとても整理し切れておらず、どちらかと言えば実用的なノウハウに関しては経験智としてそれを蓄積しているのだ。

●そんな状況を何も知らないPCオーディオやネットワークオーディオ業界(?)の人たちの中には、「俺が整理してやる。」とか言って息巻く人が時々無駄で阿呆なことを言ったり書いたりする。複雑なOSと音質の話を簡単に整理できるなどと思っているのは、無知以外の何物でもない。○×の点取り表で整理できることなどたかがしれているので、そういうのは分かりやすさとは別の物のだ。ショップなどは、その場その場で作ったいい加減な与太話をユーザーさん達に振りまいていたりする。売らんかなだから考え方も一貫せず、だいたいがPCオーディオに集まってきたりするのは何らかの問題意識を持ったユーザーが多いので、そういう与太話を見ると店に足を運ぶ気も無くなるだろうし、売れ行きも落ちるのは無理もない。

●経験の積み重ねも大して無く、勉強もせず浅智恵でしかないのにも関わらず、また好き勝手に食い散らかしていけると思っているのなら、結局こちらもはなはだ迷惑を被ることになる。そうなるとこちらも容赦はしない、ということになるだろう。言ったこと、やったことの責任は取っていただかねばならない。お覚悟ありたいと思う。



2013年6月30日  ネットワークオーディオとPCオーディオの根っこは同じものだ。=言葉に振り回されてはならない。
●「ネットワークオーディオを導入しました。USBで接続するPCオーディオではありません。」というような記事をよく見かけるようになった。しかし、これは僕にはよく理解できない不可解なことだ。なぜならその根っこは同じものだからだ。

●たとえばDACに単にRJ45のLAN端子をつけただけで、ネットワーク接続ができると思っているのか?そんなことができるわけはなかろう。
 つまりLANのホストやノードを立てるにはパソコン環境が必要だ。DVDレコーダーなどと同じく、ネットワーク・プレーヤーにはGNU/LinuxというインフラがあることによってLAN接続が初めて可能になるのだ。つまりは両者の違いはサウンドエンジンに何をどう使うかであり、ベースは同じコンピュータ環境なのだ。

●で、「ネットワークオーディオ」というのが、確かにインターネットと一元的に同じ環境下にあることはその通りだ。しかし、それが先進的だという深読みを独り合点でしているとしたら、それは適切だろうか?
 ネットから音楽が降ってくるのはまだまだ先のことだ。まだ回線はそんなに太くもなければ速くもない。そんなことはたとえば英Spotifyの仕組みを調べればすぐに分かることだ。
 つまりは現段階では結局はUSBやFirewireと同じくコンピュータインターフェースのルーティングの問題である。

●別にDLNAやUPnPとかがだめだと言っているのではなく、言葉を振り回して変な区別をするのではなく、深層を見て足下を何が基調として流れているのかを把握していただきたいと言うだけのことだ。
 例えをあげれば、まことしやかに「出張先から家のサーバに接続して音楽を聴くのがネットワークオーディオだ。」などとほざくコンピュータエンジニアを信じてはならない、ということだ。そんなことは家で音楽を聴くオーディオとは何の関係も無い。

●第一、その前に各ユーザー宅のLAN環境はどうなっておられるのか?
 父親が昔買ってきた馬鹿に遅いルータ、息子が、娘が勝手につけたWiFiルータの周りをLANケーブルがとぐろを巻いていて、どこの機器がDHCPでローカルアドレスを振っているのかすぐには分からない、そんな環境があちこちにある。
 またLANは建物付帯設備なので、その住宅の携帯と伝説工事のやり方次第では、隣近所とグラウンドがつながってしまう。もちろんオーディオシステムとのグラウンドも含めてツーツーになってノイズが盛大に行き交うことになる。

 たとえば僕は、こういうものを買ってオーディオ関連機器用のハブの前に取り付けようかと考えている。これをLAN回線としっかりした内容のハブの間に接続してアイソレーションして、そのハブにWiFiのアクセスポイントさえつないでおけば、iPadなどからのコントロールも問題なくできる。

●言葉だけの方式論に振り回されてはならない。もし言葉を振り回すならば、そのときは自分自身が既に振り回されているだけのことになる。犬と尻尾との関係みたいなものだ。ぐるぐる回っているだけで、何も整理できていはしないのだ。

●デジタルボリュームと同じことで、基礎知識と、(スケベ根性抜きに)基礎知識に基づく体験の適切な整理ができていないからそうなるのだ。
 全て理屈で説明ができるなどというのは単なる幻想であり、現実を見ていない無知な野心家の言うことだ。ちゃんと袖を引いて諫言を言える腹心がいない王様は裸なのだ。



2013年6月29日  Linux PCオーディオプレーヤーの登場
●5月末の最後の紙ベースの「Gaudio」でご紹介した逸品館発売のDLNAサーバー「SSS2013」の続報です。
 リリース内容が逸品館メルマガと製造元iCatの日本総代理店(株)DEEのHPで明らかにされています。
 それによるとDLNAサーバー機能だけではなく、キーボード・マウス・ディスプレイを接続してDesktop環境でログインしてUSB DACに接続すれば、これ自体をLinux PCのオーディオプレーヤーとして使用できるとのことです。(PCMハイレゾは24/192まで対応。DSDには非対応)

 以下(株)DEEのHPから引用させていただきます。

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Linux PCオーディオとしての機能

Desktop搭載。Kyboard、マウスの接続およびHDMI接続よるTV/モニター接続でLinuxPCとして使用可能。
ALSA対応、USBDACも自動認識、お気に入りのDACを経由して高音質音楽再生が可能
USB CD/DVD/BDドライブの接続により、高音質CD Playerとしても利用可能
ダイレクトリッピングが可能。リッピングした曲はそのままDLNAで配信できファイル転送も不要。
ビデオ再生、iTunes互換音楽再生ソフトなど、アプリケーションおよびコーデックプリインストール。
MS Office互換のLiberoOffice、PDFなど、マニュアルを読むなどドキュメントにも対応。
ブラウザーやYouTubeなどもTVを接続することで大画面で楽しめ、音楽を聴きながらネット検索可能。
Virtual Network Computingを搭載、WindowsPC,MAC,iPad, Android端末からリモートディスクトップ機能でGUIの使用可能。(*クライアントソフトはサードパーティから提供・一部有償となります)

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●5年近く取り組んでいますが、 なぜLinuxの音が良いかはよく分からないというのが正直なところです。しかし実際にやってみると、音の良さはすぐに分かります。自分でPCを購入しLinux環境を構築すれば確かにローコストでLinux PCオーディオができるとはいえ、それにはかなりの勉強と努力が必要になるので、誰にでもお勧めできる物ではありません。

 専門家が構築カスタマイズしたLinux環境をマニュアル(DLNA用NASとしての簡単設定編はこちら)付きで購入できるなら、これに越したことはないと思います。もちろんPCなので、使うにはやはりマニュアルをよく読んで操作に慣れることが必要なことはWindowsやMacと同じですが、ちゃんと整えられた環境というのは使い良いことでしょう。

 これは素敵なことだと思います。



2013年6月27日  「いまさら聞けないPCオーディオ30のギモン」
共同通信社の「Gaudio+PCオーディオfanサイト」に「PCオーディオfan No.6」で掲載した「いまさら聞けないPCオーディオ30のギモン」の第1回(30問のうち5問分)をアップしました。

●建設的な論議のために書いたもので、大きな問題はいくつかに分けて合わせ技的に整理したりしております。まだ、全体のアップまでは時間がかかりそうなので、気長にじっくりとお待ちくださるようお願いいたします。

●オーディオ全体は退潮傾向ですが、中でも問題意識を持った方々がPCオーディオに移行されているケースが多いように見受けられます。デジタルオーディオ再生もPCオーディオ再生も「近似」である、ということが骨身に沁みない限り、当分は論議が絶えないでしょう。
 
30のギモンには含まれていませんが、デジタルボリュームが良い、という意見が増えているように思います。そのうちどこかで書きますが再生ソフトのスライドバーはもちろん、24bitディザ付きであろうと、いくつかの条件下や環境下以外ではデジタルボリュームは音質劣化=絶対的な悪と言って良い動作しかしません。それをアナログ回路に入れたら良いとか、不要なAD/DAが増えるのに「なにを言うのよ、チョモランマ。」あー、チャンバラトリオの決めぜりふも叫びたい。(4人なのになんでトリオ?)



2013年6月22日  PCオーディオ的週末
●この週末には落ち着いて音楽を聴いていられて、かなりしあわせな気分になってきつつあります。

●こんなことを言うと何ですが、イベントがらみで機材を動かすと何かあるもので、今回はHDDの認識がどうもいまいち安定せず、あれこれケースやUSB3.0ケーブルなどの組み合わせなども試みて今日解決しました。
 まあコンピュータというのは細かく認識しているのと、出会い頭的何かでふっとはずれたりもするもんです

●ワイスMAN301のDSD再生は至って安定していい音で、竹田一彦トリオ(ワオン・レコード)はもともとがDSD128録音なので、5.6MHzがやはり最高にいい音です。

Ubuntu Studioデスクトップ機 Music Rock もまだスイッチングアダプタ電源(abee 150W)のままですが、パーツの取り付け部強化やノイズ対策など、ハードウェア的なチューニングはほぼ完了しました。CDマウントはgvfs関係モジュールを追加インストールして解決しました。
 音的にはかなり見通しがよく音場が精緻に表現されて、しかも神経質なところがなくとても深い音が出ます。いい音です。Ubuntu Studio 11.10 Oneiricはリアルタイムカーネルが使えるのと、Gnome Classic(No Effect)で安定したデスクトップ環境なのが気に入って使っています。おまけにもうアップデートがないので、組み込み的に安定した使い勝手です。
 まあ来年の14.04ではrtカーネルが復活するらしいので、その様子を見ながらウブスタ君の身の振り方を検討しましょう。

 今回感じたのはこういうデスクトップのシステム用ストレージにはSSDがなかなか適していると言うことです。HDDも少し凝縮した傾向で音的に悪くはないのですが、システムの中の動作やこなれという点ではSSDの方がずっと良くて、音的にも薄くならずにむしろ広がり感のある音で、いまのところこちらが気に入っています。(Crucial mSATA 64GBをオリオスペックの2.5インチSSD化アダプタに取り付けて、ラトックシステムのリムーバブルケースに収納しています。)


●ノートPCには便利さもありますが、基本的に電源の制約や自ら省電力に走るところなどやはり限界もあります。Intel NUCも完全なデスクトップではなく、やはりそういう部分はあるのだそうです。Mac miniもそういう意味ではデスクトップ機ではありませんが、バッテリーがないのは強みでしょう。
 デスクトップの強みはそういう制約から放たれているところでしょうが、一方でケースの強度や耐震性は著しく劣ると言ってもよく、大型のATXマザボなど使うとアルミのケースといえども「ぼよんぼよん」とうねる様は二度と見たくありません。いろいろ考えると17cm×17cmのmini-ITXあたりが一番バランスもよく使いやすいマザボかと思います。
 今回使ったASRock Z77E-ITXはゲーマー用でオーバークロッキングなどお手の物のパワフルなマザボですが、逆にハードウェア的に余計な動きをできるだけ止めたいという目的にも沿いそうなので選んだわけです。
 SteamというゲームのLinux対応もありZ77E-ITXもばりばりUbuntuがインストールできるという情報に接したのがそもそものきっかけです。

●ただしmini-ITXあたりは拡張性には乏しい傾向があります。僕の場合はオルフェウスやワイスDAC2のオーディオインターフェース用と、CDドライブやHDD用に2つのFirewireポートが必須です。PCI Expressスロットが一つはあるとはいえもう1つをどうするか、これには悩みました。
 他のマザボもいろいろ検討しましたが、Z77E-ITXにはmini PCI Expressスロットが2つあるというのがひとつの決め手でした。その一つは裏面にあるmSATA SSD用でこれは当面使わないことにして、もう一つが表にあるWiFiカードを取り付けているスロットです。



 で、WiFiは要らないので取り外し、そこから台湾Bplus Technplogyの「mPCIe/ MiniCardエクステンダ」KZ-B22を使ってポートを延長しました。フイルムのフレキシブルケーブルで頼りなく見えたりもしましたが、コンタクトはばっちりでちゃんと動作しとります。


 次に、上の写真の右側のmini PCI Expressポートにamazon.comで見つけた米Startechの「Mini PCI Express FireWire Card Adapter (MPEX1394B3)」を取り付けて、Firewire400/800のポートを増設する、という手を編み出しました。


 「ビープラス・テクノロジー」は日アマゾンで各種アダプタなどをたくさん出していますので、なかなか楽しい世界です。
 このmini PCI Expressの世界はなかなか面白く、他にも「MiniCard- ExpressCardアダプタ」KZ-B26などもあり、こちらはIntel NUCのFirewire出力用に使っていますので、そのうちご紹介。



2013年6月19日  ウブスタ君の独り立ち(保護者付き)
●ラトックシステムPCオーディオセミナーの参加者の今回の特徴は、デスクトップ機の利用者が半数近くいたこと、Macユーザーも多かったことで、全体に多様な傾向、逆に言うと個々人で校正の仕方に相当の違いがあることが印象的でした。

●MacBook Pro上でパーティションごとに管理してUbuntu Studioをインストールすることが困難になったことと、様々な制約を取っ払って取り組みたいという思いで、Mac OS 10.6.8 / Ubuntu Studio 11.10 Oneiric / Windows7 SP1というMacBook Proトリプルブート環境はMac OSをコアとしたレガシーなまま保存して使うことにしました。
 そしてそれぞれに新天地を求めてデスクトップ環境の構築を始めています。先にMOOK「決定版! はじめてのPCオーディオ」で報告した超静音・超低消費電力Windows7デスクトップをまず構築して、超低消費電力CPUの音の良さを確認しました。
 そして、Ubuntu Studioのテスト用としてIntel NUCを使ったデスクトップ環境、ASRock Z77E-ITXにCore i 3 3220T(TDP 35W)を搭載したデスクトップ環境を合間を見て、少しずつ進めていました。
 Intel NUCにはUbuntu Studio 13.04をインストールしてワイスDAC2からあっけらかんといい音が出て、Low Latencyカーネルもなかなかやるじゃん、と思ったのですが、その後Dbusとの連携がうまくいかず、バグ修復待ちです。



 そしてASRock Z77E-ITXを使った「Music Rock」を今日初めてノーチラスで聞いてみました。(写真)
 といってもウブスタ君のFirerwireドライバーではオルフェウス君のサンプリングレートの変更さえおぼつきません。そこで、ラトックシステムのリムーバブルHDDケースを差し替えて、身元保証人にWindows7を持ってきて、こちらをマザーにして設定変更することにしました。和田さんのアルミ削りだし極厚ケースにはとても及びませんが、底板は東急ハンズに特注した8mm厚アルミ板でTakachiのしっかりしたアルミサッシケースに収納しました。で、あれやこれやと工夫してできるだけ揺るがないようしっかりと固定しています。まだこれからも少しずつ強化します。といっても電源はAbee 150Wのスイッチングアダプタのままですが。

 いやあ、MacBook Proとはかなり違うわあ。シンプルで力強く音が解き放たれる感じというか、電源製作のためのテスト時に思ったのですが、ASRockのマザボはゲーマー用だけあってかなり大飯喰らいでパワフルな物のようです。そこへデュアルコア35WのCore i 3 3220Tだからこういう音なのか、う~む?
 CDをマウントしてくれないとか、マウスを差し替えただけでも音が変わってしまうとか、よく分からんところもあったのですが、まあブレイクインもアナログ電源製作もこれからです。

 特にアナログ電源は巻き線電圧と電流容量との関係で、電流が少なければ起動できず、多すぎても起動できず、電圧が高すぎればレギュレーターの放熱ばかりが上がってパーツの傷みも早くなるので、選ばざるを得ません。またもPlitronの黒団子がごろごろとたまっています。使う当てのないストックは10個を超えています。ああ、無駄。これも人柱の醍醐味とでもいいますか。

●PCオーディオではトラブルが発生するとリカバリまで結構な時間がかかったり相当なストレスがたまります。 なので、音源用には必ず複数用意しておいた方がベターです。MacBook Proもあるし、ワイスもあるし、Windowsもあるし、なんくるないさあ、とてーげーにしなければ疲れだけが残ります。

●デジタル機器をさわっているとしばしば「タイミングの問題」というのに遭遇します。基本的には動作する条件だけれども、動作のタイミングが違うのでうまく動かないとか音が出ない、というやつですが、PCというのはこういう「出会い頭の問題」がたくさんあります。
 ところが何回もやっているうちに、タイミングが合ってきたりすることもあり、理屈だけの世界と実装回路の世界はまた趣が違うものです。

●実はお仕事の話が2件来ていて、その記事の内容との関係もあり、また先週終わったラトックセミナーとの端境期みたいな今の時期に何とか組んでしまおうと、必死扱いてやっておりました。
 ああ、手が肩が痛い。明日からお仕事やります。すみません。



2013年6月14日  ラトックシステムPCオーディオセミナーが終了しました。
●先週土曜日のラトックシステムPCオーディオセミナーが盛況のうちに終了しました。
 内容的には「決定版!はじめてPCオーディオ」(共同通信)にも紹介した和田さんコンセプトの超低消費電力静音Windowsマシンに「JRiver Media Center」を再生アプリに搭載し、各種音源を聞いていただきました。

1.音源について
①全くPCMへの変換なしに市販されるDSDデータは、ほぼ100%存在しない


★DSDデータはタイムコードを持たないデータなので、「Sonoma」のように編集可能なマルチトラックDSDレコーダーや英PrismSoundが買収した「Sadie」のような"Multitrack Audio Recording, Editing & Mixing"できるソフトウェアを使ったDAW環境も非常に高価でスタジオ用の固定設備となるので、大して普及していない現状では、
1.DSD収録のあと、一番コストのかからない編集方法としてDSD→PCMに変換し
2,編集加工後PCM→DSDに変換し戻す。

と言う方法が広く行われています。

★ヨーロッパのクラシック系のスタジオにはほとんどあると言われる「Pyramix Merging」
1.DSD収録のあと、DXD規格(386KHz or 352.8KHz/32bit浮動小数点)でPCM化し、CDマスターを作ったりした処理を行う
2,編集加工後PCM→DSDに変換し戻し、SACDのマスターを作りSACD製作する。

というような作業が行われているようです。

②スタジオには市販できるハイレゾStereo音源は存在しない。それはこれから音源メディアや機材、スタッフ、スタジオ予約などをかきあつめて「いまから作る」物です。
 ユーザーはハイレゾ音源がスタジオにあるという幻想を抱いたまま、昔の録音イメージに浸っていますが、それはばりばり現在のマスタリング編集加工された音源です。
 
 一例を挙げますと、ハイレゾ化できる原盤権・音盤の関する権利はレーベル会社にあっても、
a.それがアナログStereo音源であれば保存状態の良いマスターテープを探してきて、次にちゃんと整備されているアナログテープデッキを用意して、テープの再生状況を確認した上で、厳選したADコンバータを持ってきて 接続し、デジタイズする必要があります。
(どうしても必要ならアナログ段階で編集加工)

b.アナログMulti Track音源であれば、アナログ段階で基本的なステレオミックスダウンを行い、ADしてDAWでマスタリングしたりした後に、ようやく市販ハイレゾ音源になる。

c.デジタル音源で
たとえば24/192マルチトラック録音の場合は、このマルチをまずステレオにミックスダウンしなければなりませんマルチのトラックダウンは単にミックスすれば良いという物ではなくて、録音当時のマイクセッティング状況(全て異なるマイク)、スタジオの配置状況、当時の録音機材やソフトウェアとその設定情報など基本がちゃんと頭の中に入っていて、ようやく始められる非常に高度な作業です。やり方はいくつかあり得ますが、全て「現段階での作業」です。

d.当時の音や録音状況を知る関係者が現存していたら、立ち会ってもらうのが常識です。
 しかし
古い作品で関係者が全て物故していたり、何かの事情で立ち会ってもらえない場合には、全てレーベル側で調査して、状況を再構成するしかありません。
 筆者は
Bill Evans「Walts for Debbie」では米Analog ProductionsのLPとSACDが好きでよく聞きます。アナログのオリジナル盤を持っていないので、それとの比較はできませんが、全体にとても良いバランスだと思います。もう整理されてしまったようですが、製作当時は米Acousitic Soundあたりでも取り上げられていた製作状況のサイトがあって、実に深い愛情を持って当時の状況やこれまでの市販音源も聞き、こんなに丁寧にやってペイするのかしら?と、思ったことを昨日のように思い出します。

e.このようなハイレゾ用デジタイズ作業の具体的な例をご紹介します。
 eOnkyo配信で買える
アントニオ・フォルチオーネ(g)、サビナ・シウバ(vo)の「Meet Me in London」は、恐ろしく空間的に切れの良い録音です。
 これは英Naim Label初の24bit/192kHzに総力を挙げたリマスタリングプロジェクトで、ドキュメンタリー映像がこちらのYou Chubeにあります。元は76cm Multi Trackのアナログ・テープデッキで収録しており、そのヘッドやプーリーをせっせと磨くところからはじまっており、映像を見るだけでもイメージがわいてくるほどで、
実に丁寧にお金をかけて作業しているかがよく分かります。

ハイレゾ音源の音源情報開示はいっこうに進んでいない。
 もうハイレゾ音源がスタートしてある程度の期間が立ち。国内でもeOnkyoをはじめとする配信供給体制は整いつつあるのですが、タイトル数はさほど増えず、一方でワオン・レコード、MA Recordings(米)などごく一部の良心的レーベルを除いて音源・ハイレゾ化の経過・機器ソフトウェアなどの情報は一切開示されておりません。
 
レコードレーベル各社の経済的事情などもあるのでしょうが、ここを曖昧にしておいてハイレゾ音源マーケットを育てていけるとはとても思えないので、オーディオ界としても何でもかんでも褒めるだけでなく、きちっともの申すすべき時期だと思います。

④上記の状況を踏まえて、今回のPCM/DSD音源は信頼できる筋からの物、抜群に音質が良い物に厳選しました。
竹田一彦(g)、岡田 勉(b)、江藤良人(d) "I thought about you"  2.8224MHz DSDIFF(5.6448MHzも収録)  (WAONXA-3018/3019)
  別途24/192PCM、CDとともに7月8日発売予定のものを先に借りてきました。ワンポイントDSD5.6MHzで収録した、ワンポイントのギタートリオ録音。
 ジャズの原点に還る親密な響き。

モティヴィ~コントラバスのためのソロ・デュオ曲集 榊原利修(CB) 他  [SA-CD etendue AIQ-1005]   特別提供2.8224MHz.dsf
  http://www.sakakibaramusic.com
 何と可搬できるDSDオーディオインターフェースを自作して、音の良いホールに出向いた2.8MHz/DSF録音である。しかもできるだけ演奏の完成度を上げるために会場確保にも日程的な余裕を持たせている。『編集・整音は、DSD編集ソフトウェアが完成していないため、DSDデータを24bit/176.4kHzのPCMデータへ変換した後ProTools HD上で行った。』とのことであるが、これらのご努力が演奏の燃焼度の高さと音の鮮度につながっているのだと思う。DSD編集ソフトウェアの完成が心待ちにされるではありませんか。

 当日は特別にお借りした5トラック目のタイトル曲「Motivy」.dsfを再生したが、跳躍して一気に深々と沈み込む音、そして弦ではじかれた最後のメロディーがそのままボディの共鳴音として少し遅れて低いレベルで聞こえて、やがてステージの上で静かに消えていく様には鳥肌が立った。
牛嶋としこ「Somebody Loves Me」 (Brilliant Sound)

これはGaudioのサイトでで詳しくご紹介したSACDハイブリッド。特別提供2.8224MHz.dsfで聞いていただきました。これも声の伸びやピアノの自然な佇まいなどすてきでした。
          
2.再生機器などについて
(1)再生ソフト

 筆者はWindowsでは「JRiver Media Center」をよく使っているが、当日予備としてスタンバっていたMac OSでは断然「Audirvana Plus」であります。
 どちらも操作が簡単で、しかも対応能力が高いところなど、5千円くらいですからそろそろフリーウェアを卒業しても良いんじゃないですか?と思うことしきりです。

(2)PC的性能と音楽的パフォーマンスは別物であるらしいこと、速ければ良い・軽ければ良いというのはノイズまみれになる危険性を自ら選ぶ可能性もあること、などを個別の機材に即して説明しました。
 HDDは1TBから2TBに換えると、スペックは上がっても音質上さえなくなるので、1プラッター/1TBを上限として考えていることなどを具体に説明しています。

(3)Ratoc RAL-DSDHA2には10MHz入力があるので、同社のルビジウムクロックを接続しております。

(4)スピーカーはマグネパンMG3.7をお借りして、それを推奨してくださったテクニカル・ブレーンのインテグレーテッド・アンプTB-Zero/intを使用した。
 同社のセパレートアンプのすごさは前回の東京セミナーで経験させてもらったが、時間がたつにつれ音質がどんどん深く、コクと実在感のある方向に変化していって、これはしびれました。マグネパンの音質がやや柔らかめなので音量を上げすぎたか、突然音が消え、これはアンプ側でシャント式の保護回路が働いたと言うことで、電源スイッチを再びオンしたら軽々と動き出したのにも参りました。
 そのうちに黒澤社長と相談して、カタツムリ君とご対面というようなことに相成るかもしれません。


録り音を知るクリエーターのための業務用ファイル変換ソフトウェア「Weiss Saracon」



2013年6月1日  放蕩息子の帰還
●世界的に音楽産業が不振なのは英EMIがアビーロードスタジオを売りに出した話でもご存じの通りで、これは決して配信音源に移行したから、というようなシェアの話ではないことも既にご存じの通りです。
 音源のかたちがどうあれ音楽産業そのものが不振なので、一方で国内のコンサートでも外タレはチケットが高価になりすぎてガラガラ、という風景もあるくらいだそうです。

●雑誌についてもお金がかかるわけで、一方で異なった年齢層にネットの方の閲覧率が高いならネットで発信していくという手もあるわけですが、電子出版も含めまだこれからという世界でもあり、いろいろと努力してみるほか無いと思います。
 しかし音を聞いてナンボというのがやはりオーディオというものでしょう。

●6月8日(土)午後には秋葉原でラトックシステムPCオーディオセミナーのご案内をさせていただきます。MOOK「決定版! はじめてのPCオーディオ」でも書いた超静音Windows機でRAL-DSDHA2を使って様々な音楽を聞いていただけるように、その仕込みといいますか準備をしているのが写真の風景です。



 当日はお越しになる20名の皆様に、わずかなりともオーディオに音楽により踏み込んでいただけるよう、そのきっかけを作れればと考えています。数年前は僕もいろいろな渦中にあり、いろいろな思いが溢れて、また時として「お伝えせねば」という焦りにも似た気持ちに囚われておりましたが、音楽とオーディオの世界に還ってきたいまは、その遊び方のいくつかについて大きなイメージをゆったりとお伝えできれば上々と、考えております。皆様にお会いできますのを楽しみにいたしております。

●一方、この写真の反対側には作業用デスクを構えており、2台のLinux/Ubuntuマシンをセットアップ中で、完全に工房状態となっています。1台は完成してソフトウエア環境の調整中。もう1台はまさにオーディオアンプと同様の形とクオリティでどう組あげるか、その真っ最中です。
 ステサンの今号では傅さんが石田衣良さんの部屋で対談している場面があり、僕も本来はインテリアをきちんと整えてゆっくりと行きたいのですが、いまは新しい方向を探っている最中で、まだそういうわけにはいきません。

●これまでこのサイトを読んでおられる方は僕が音楽第一であること、は既にご存じのことと思います。最近、シングルレイヤーステレオのSACDで名演奏の良い録音がいくつも出ているので、そういうものもせっせと集めています。もちろんLPも買っていますし、最近調整成ってまた聞く時間が増えてきました。
 もともとPCを使い始めたのはここ10~15年くらいのヨーロッパの古楽やバロックを中心としたマイナーレーベルが音的にも音楽的にもずいぶんとスリリングになってきて、それをちゃんと聞きたいということから取り組みはじめたわけで、業務用機器のFirewireインターフェースを常用しているのも、そこに迫りたいという思いからです。 [まあ、僕がやり始めた頃にはUSBインターフェースなんてまだ影も形もなかったのですが。(笑)]
 しかしFirewireというのはとても良いのですが、非常に繊細なところもあり、機器にもよるものの、なかなか難しいのです。

●いずれ結果をまとめて「Linuxでも鳴らすオーディオ」などというページを設けようかとも考えています。「Linuxでも」というのは、PCだけでオーディオをやっているのではなく、あくまでその一部であること、録音も含めて全体を考えないと方向性をまとめきれない、ということを強く意識しているからです。一方で、自作マシンやUbuntuだけでなく、ワイスやSFORZATO、DPAT TechnologyなどLinuxベースの高音質製品のこともお伝えしていきたいと思います。

 オーディオはあくまで道具であり、音はそのプロセスから生まれてくるもので、それがどのように音楽を形作るか、すべてはそこに帰着します。道具やプロセスに囚われてはなんにもなりません。

●放蕩息子は音楽とオーディオの世界に還ってまいりました。PCはコンパスであり、鎧であり、時として剣であり、そういう道具達です。底の方には竜もいて眠りながらも火を噴き、地を揺るがせておりました。竜の謎と魔法に囚われないよう、魔と闇に取り込まれないよう、音楽を汲み出しに深淵にまいります。
 「カタツムリ諸君、ウブスタ家の諸君、行くぞ!」



2013年5月31日  どれだけのインテリジェンスを引き出せるかは、読む人の姿勢と力量にかかっています
●Gaudio/PC Audio fan紙ベースの最終号を読む。
 いつも注意して読んでいるのは、音源を中心とした小さな記事や広告です。こういうところに宝物が埋まっていたり、何かを発見するきっかけになることが多いわけで。そこから始まる何かがあったりする。

●雑誌というのは「待つ文化」です。今月号は何が載ってるかなあ、と楽しみながらゆっくりとページを開いていく。どちらかといえばパッシブな「受け身」の感じが強く、全体の流れに身を任せながら細部まで読む可能性が高い。時間のタームは長め。

●一方ネットで検索してというのは「自分の関心」が一番で、「それだけ知りたい、今知りたい。」という傾向が圧倒的です。スピーディー。

●その中間にあるのが「立ち読み」かもしれません。僕はたとえ立ち読みでも読まれないよりは良いと思っていますが、立ち読み人は「自分の関心」のところだけをパクッと、それも自分流に選んだ部分だけを読んで「分かったつもり」になることが多いという点が困りものです。もちろん買う値打ちがないというご判断ならそれまでですが、どうも「情報はただ」だと、「どの情報も同じようなもんだ」という思い込みが気になります。

●またオーディオというのは、デジタルやPC関連だけでなく、アナログ回路やアンプやスピーカーやルームアコースティックまで、全部が関連しながら音楽再生という一つの目的に寄与していくものですから、雑多なことを含めていろいろと知っておいた方が良いわけで、無駄が無駄ではなくなるという面があります。そのときにはすぐに役立たなくても時間をおいて醸されて良い結果につながることもありうるわけです。

●つまりある一定の情報群からどれだけのインテリジェンスを引き出せるかは、読む人の姿勢と力量にかかっている訳です。

●Gaudio/PC Audio fanは、問題を抱えつつあるとはいえ共同通信社という母体が大きく、記事中心で広告依存度が低かったので、サイト化に向けて舵を切ることができたわけです。さて、これからどうしましょうか。「無線と実験」を引き続き、またAudio StreamやComputer Audiophileなどのサイトを従来通り読みつつ、イギリスあたりのオーディオ誌を購読するのもありかとも考えています。
 「自分の関心」と違う物差しを常に持っていないと、自分自身が狭くなって危ういからです。



2013年5月29日  DSDIFF/DSF、208MHz/5.6MHz、DSDメタデータ管理
●多分ほかにはない情報だと思いますので、ちょっとばかり速達で。
 ワイスMAN301のDSD対応ですが、以下の機能を備えています。(無償アップデート)

1.DSDIFFとDSFの両方に対応
2.2.8MHzDSDと5.6MHzDSDの両方に対応
3.DSDでもメタデータ管理


●多分これ以上のDSD再生機能を持つプレーヤーは他にはないはず。



2013年5月28日  ワイス機器がDSD再生対応!
ワイス機器がDSD再生対応!
 香港のKentが先週末来日してアナウンスしまくって大急ぎで帰ったそうです。
 MAN301は6月のソフトウェア更新で「無償アップデート」し、他の機器については「Weiss DoP USB」入力カードを導入して、DAC202U-DSD, Medea+DSDUSB変更できるそうです。
 MAN301の「無償アップデート」というのが凄いと思いませんか?今後ずっと続くサポートや機能アップも含めての製品価格だと言うことです。

 もともとLinuxはrawDSDをネイティブにサポートしているし、内蔵DACのチップはDSD対応だし、Linux側の対応だけでのDSD対応はもともとから予定されており規格確定待ちになっていたわけです。またLinuxマザボとDACボードの間はFirewireなのでDOPも必要ないし、多分直結でデータは送っているでしょう。DSDネイティブ(意味の無い変な言葉ですね)も何も関係無いはずです。

 先のアップデートで米GracenoteのHD画像のメタデータが使えるようになっているので、iPadで大写しにしても大変美しくジャケ画を表示することができます。作り込みのまま固定、というのが組み込み機器には多い中で、独自パッチのリアルタイムカーネルを組み込んだOSのアップデートもちゃんと継続しており、きちんとしたサポートが行われています。
 残念ながら為替の関係がいかんともしがたく4月に値上がりしたのですが、これでも華美なデザインは避けて元々価格は抑え気味な仕様にしてあり、次々に機能が充実していくのは値打ちのあることだと思います。

SFORZATOの一体機「DSP-03」も来月リリースのようです。
 あの分厚いアルミ削りだしケースに高精度クロック内蔵、DAC内蔵でDSD対応。聞くところによると68万円と抑えた価格のリリースとなるようです

●これらのLinuxベースの機器はハードウェアの特注も多く、ソフトウェア開発費用をはじめ開発に期間がかかるので、出荷台数にもよりますがどうしても価格は高くなる傾向があります。
 しかしハイエンドというバブリーなものと違って、中身はぎっしりしっぽまであんこの入った鯛焼きです。アップデートによって機能も充実していきますし、永く深くためしめるでしょう。

●紙ベースの最終号「Gaudio2013年07月号」も30日に発刊です。

ウエイン・ショーター・カルテットの「Without a Net」。久しぶりに聞くスピリチュアルな音楽。特にピアノのダニーロ・ペレスの美しく真摯な演奏には強い感銘を受けた。
 ライブ以外に、スタジオの関係者だろうか拍手も入ったりしていて、ミュージシャンも真摯にしかも楽しんでいるのがよく分かります。

 ウエイン・ショーター80歳。僕はこんな風に真摯でありつづけてきただろうか?
 そして同時に楽しめるようにしなくては、人生もったいないです。



2013年5月26日  それぞれができることを、それぞれにやるしか無いと思います。
●Gaudio/PC Audio fanの5月30日発刊の2013年7月号(amazonなどで予約受付中)をもって休刊、ということについては冷静に受け止めていただいたようで一安心です。それぞれができることを、それぞれにやるしか無いと思います。

●Gaudio/PC Audio fanの紙ベースの最終号には、巻頭あたりにBursonのSoloistの紹介記事、それに大阪・逸品館から来月リリースされるLinuxベースのDLNAサーバの紹介記事を書いております。

●ウエブサイトの方には次にパイオニアから既にリリースされているMacユーザー向けBDドライブ「BDR-XU02JM」について書く予定です。
 この際に明言しておきますが、僕がパイオニアのBDドライブについて書くのは入手可能な現行製品としてオーディオ用として使えるほとんど最後の光学ドライブだと思うからです。それらがまだ作り続けられているのは、元同社常務で今は別会社におられる方とそのスタッフの皆さん達のようにオーディオが音楽が好きで好きで、決してあきらめようとしない人たちが現場で踏みとどまっていてくださるからだと思います。そして僕もオーディオ馬鹿の一人として、そういうあきらめない人たちにエールを送りたいと思うからです。

 既に報道されているようにこれら単体発売のドライブとは別に、BD/DVDプレーヤー組み込み用のドライブが不振なため、同社のドライブ事業は危機に瀕しているそうです。しかし、静音性もなく、データ読み出しに関して一般的な対策しか施されていないフツーのドライブしかない世界など考えたくもないではないですか。
 設定にもよりますが、再生で8倍速、焼きで4倍速というのは現行製品で他にあるんでしょうか?

●今回のMac用には「RealTime Pure Read」というCDを再生しながら動かすPureReadが組み込まれrているのですが、そもそもはGaudio/PC Audio fan編集部と一緒にお話を伺った際に、「こういうのはできませんかねえ?」と話したのがきっかけで、それを忘れずに考え続けてくださったからなのだそうです。

●PureReadの実際の使いこなし方については、「データの正確な吸い上げ」を第一としておられる同社と音質重視の僕とでは考え方が少し違います。そのあたりについてはリッピングも含めてウエブサイトの方に「ストレージ研究web版」を引き続きアップする予定なので、そこで詳しく僕自身の考え方を書くこととして、今回はまずはMacユーザー向けの製品紹介と、従来のWindows用とどう違うか、またMac/Winにクロスオーバーした使い方もあり得るので、そういう紹介記事にする予定です。

 パイオニアさんは「分かっている人にお伝えしたい。」と折節詳細な情報を提供してくださり、僕らユーザーサイドの要望などについてもフランクに意見交換してくれます。決して僕はヨイショで記事を書いているのではないことを、切に切にご理解ありたい思っております。

 それぞれができることを、それぞれにがんばりましょう。



2013年5月13日  「Gaudio+PCオーディオfan」は全面的にWebサイト移管し、紙ベースは5月30日発刊の2013年7月号をもって休刊になります。
●既に関係先には連絡が行われているので、誤解を避けるために誠に僭越ながらここでご報告しておきます。
 共同通信社「Gaudio+PCオーディオfan」は全面的にWebサイトに移管するため、紙ベースとしては5月30日発刊の2013年7月号(amazonなどで予約受付中)をもって休刊となります。
 従来の「Gaudio+PCオーディオfan」サイトがそのまま継続します。

 とはいえ雑誌そのものをWebサイトに掲載するわけにはいかないので、インタラクティブな新しい時代の効果的な情報発信に向けて、いろいろ模索しながら進むことになるかと思われます。
 先月発刊されたMOOK「決定版! はじめてのPCオーディオ」が当面の紙ベースの基本的マニュアルとして機能を果たすと思います。是非お手元に置いていただければと思います。

 僕もWebサイトに連載を持っており引き続き執筆しますので、原稿を何本か書き進めているところです。

●ともかくも一つの時代が終わったとは言えそうです。編集・出版に関しての編集部のこの間のご苦労は誠にすさまじいと言うほかはない状況で、人間の力には限りがある以上いつまでもこれを続けるわけにはいかないだろうと感じておりました。いまはご苦労様と言うことと、新しい時代に向けて引き続きご尽力をお願いする次第です。
 読者におかれましても、よろしくお願いいたします。

ラトックシステムの「PCオーディオセミナー2013 in Tokyo」は、あっという間に定員になり締め切ったそうです。
 「PCオーディオで体験するDSD音源、ハイレゾ音源」というテーマを頂戴しておりますが、特に初心者の皆様の体験値アップにつながる内容にしたいと思います。



2013年5月4日  氷山の一角
●いやあ、音の良いHDDケースを見つけてしまいました。
 いろいろストレージやリッピング関係の情報と一緒にまとめてGaudioのサイトにアップしたいと思っています。

●Ubuntu Studio 11.10 Oneiric+リアルタイムカーネル搭載のLinux専用マシンはマザボ(ASRock Z77E-ITX)関係をはじめほぼできあがっているのですが、Firewire/1394のインターフェースで手間取っています。
 この間、結局は無駄になるパーツをいくつ買い込んだことでしょう。PC関係はまだ安いから何とかなるとはいえ、人柱状態が続いています。今日はアメリカと台湾と日本にパーツを注文しました。判断が正しければ、多分これで何とかまとまると思います。そうなるとオーディオ用の堅牢なケースに移設して本格的にオーディオ用にセットアップする作業と電源製作です。そんなこんなで忙しおます。

 Linux専用マシンの話も結果を書けばただそれだけのことでしょうし、そういう風に誰かが整理してくれたものを扱うコピーライター作業は比較的軽いのですが、その整理の前提には表に出ないコストや作業が多々積もっているわけです。たった一つの言葉をある程度自信を持って書くのに何ヶ月もかかることすらあります。

 オリジナルな情報であればあるほど、表に出るのは氷山の一角です。僕は限りある時間とエネルギーの中でそういうことをやろうとしているということをご理解いただければと思います。


2013年4月27日  本日発刊!
事務用Mac miniのWindows7再インストール
 半月近くのご無沙汰です。何でかといいますと、事務用Mac miniのWindows7サイドが再インストールを余儀なくされたからです。通常起動ではユーザープロファイルが参照できずにパスワードが通らず、セイフモードではパスワードは通るがシステムプロファイルが参照できないとか。
 まあ相当期間使ってきたので、「システムの復元」でもするかとセイフモードでみれば「復元ポイント」がないとのこと。
 んな訳あるか、とも思いながら、ええいと再インストールしたのは、たとえばメールのプロファイルデータはMac側のThunderbirdから、Home Page BuilderはWeb上のいわばクラウド側からデータを復元できるという、いわばバックアップがそれなりにあったからだ。こういう時には複数のOSで運用しているというのは強い。でも復旧はしんどかったが、枝葉を切ると初夏の風がさくさくと通り抜けてなかなか良いのですわ、これが。

この間の主な出来事
 いやあ、いろいろあったんですわ。
1.本日27日共同通信社からのMOOK「決定版! はじめてのPCオーディオ」刊行さる。

2.上記MOOK p112~114「達人の自作PC」でも取り上げていますが、低消費電力(CPUのTDP 9W!)・ローノイズ・384KHz再生可能なサウンドボード差したデスクトップを組みました。早きが故に、ハイスペックが故に音良しとは限らず。

3.RealTimeカーネル長期実装の最後のバージョン Ubuntu Studio 11.10 Oneiricが5月9日の End of Life(サポート期限)を迎えるに当たり、専用デスクトップ環境をセットアップ¥しつつある最中です。複数のストレージのSATAケーブルを差し替えれば、いくらでも複数OSを比較できるマルチブート環境にします。が、マザボの初期不良もあり、早うせなあかんがな。

4.世界最大のメタデータ管理会社米"Gracenote"からワイスMAN301がHD画像をジャケ画に出せるようになり、OSアップデートもあってより深い音が出るようになった。

5.その他 Linux がらみのビッグな大阪発ニュース

MOOK「決定版! はじめてのPCオーディオ」では単体記事だけでも、例によって巻末付近のインフラ理論編『図で理解するパソコンの内側』(P120~P121)+「そんなんちゃうちゃう」とちょっとだけ過激なQ&A編『知っておきたい本当のことに答えます~PCオーディオにまつわる迷信にさようなら』(P116~P119)、と上記の『達人の自作PC』(p112~114)「インターネットラジオを聞くにはどうすればいいの?」(p.73)、混迷拡散の時代のマシン選び『どんなPCを選んだらいいのか』(p11~p14)とまああれこれ書いておりますです。
 どれもひねりがきいているはずです。図解パソコンの内側ではリッピングと再生ではまるで異なるPC内部の時間の流れを説明し、そこでのデータを表すために「トロン・レガシー」のライトサイクルに似たイラストを使ったりしております。

 「初心者向きにしては濃い?」とおっしゃるか。確かにそうかも。でも基本点のイメージをつかんでもらうのが主目的で、何年か続けて取り組んでくると自ずと凝縮もしてきますがな。センセもしっかり読んで勉強してや。頼むで。



2013年4月13日  地震とそれでも多分絶滅確定種の独白
今朝6時前に地震がありました。
 かなり揺れましたが、大事はなかったです。
 例によって目を覚まして起きていましたので、真っ先にカタツムリたちの様子を見ながら、やばければベランダに避難しようかと思っていました。

●なので、久しぶりにカタツムリたちの話をしよう。B&W Nautilus。
 で、スペックで行きますと、30Hzの歪み率が0.8%とほぼアンプ並で、-3dBポイントが20Hzなので大体10Hz前後までレスポンスがある。なのでSACD等の広帯域な音源を再生していると、大ホールで発生する超低周波でウーファーのコーン紙(正確にはアルミ合金ですが)が時々ふわ~と揺らぐ。
 しかし重要なのは、f特よりも4つのスピーカーが同じタイミングで音を出すようにセットされている点だ。つまり基本波と音色を決める高調波群のセットがほぼ同一タイミングで来るように、付属のアナログチャンデバは設定されている。(そういう意味で、デジタル化して時間領域をいじって音色を変えてしまうなどと言うお遊びの予定は全くない。)


要するに、アンプなどの群遅延の影響も受けるだろうが、ダイヤモンドが遅い早いとかの話よりも全帯域の音が揃って到達するように設計されているという点が何よりも大事だと思う。
 結果としてカタツムリたちの音を描き分ける能力は凄まじい。「こんな感じですけど、良いですかあ?」とごくあっさりと、例えば録音の仕込みなどこれみよがしではな行けれども、あからさまに出してしまう。


●僕は「無いのならつくってしまえ。」の人なので、信頼性や高音質な部品を選び続けて電源やらプリやフォノイコやアトミッククロックなど自作を続けてきた。で、自分で作ると痛感するんですが、例えばコンデンサ1個や抵抗1個というハードウェアで、またソフトウェアの選択や設定あるいは録音の加工(要するにいじり過ぎ)などで、音がどんどん変わる様を嫌と言うほど聴いてしまう。デジタルとアナログとを問わずに。例えばFLACの解凍展開ソフトで音が違うとか。
 そうすると「いかに変わるか」を知ってしまうのだけれど、何でもかんでも取り上げているときりがない。
 なので、殆どのことは書いていない。しかし、音が違う事には確信を持っている。
 これらは経験値の引き出しの中に整理されて納まっている。僕が死んだら全て消えてしまうという、それだけのことですが。

●馬鹿みたいな労力と時間。多分それが僕の強みであり、知ってしまいこだわってしまう弱味でもあるのだろう。でも「違う」事を耳で確認してしまったら、その後はそれを実行するかどうかと言う2択しか選択肢は無い。
 ノイズがどれだけデジタル機器の再生能力を奪っているか、効率化や省エネだけが叫ばれて、それがいかに電源の表現能力を奪っているか。スイッチング電源には効率90%ぐらいの物まである。一方リニア電源のシリーズレギュレーターは電力のかなりの部分を熱に変えて廃熱することによって、電圧の安定化を確保してきた。もちろんどちらでも良い音質の電源は良いのであって、結局はコストがかかることには違いない。
 So What? それがどうした?
 オーディオというのは最終的には、あくまで最終的にはだが、アートに属するものだと思う。Ph.DというのがDoctor of Philosophyであり、Liberal Artsという分野があるように、これまで技術は全人的な知識の一部であった。僕等はそういう絶滅危惧種というかDying Breedの系譜に属しているとしても、無駄というのは文化であると開き直るしか無い。

●あまりはっきりと理解されていないが、オーディオ的価値観という物は、コンピュータ的価値観(処理の高速化または省エネ)とはおのずから違うものだ。コンピュータというのはオーディオ用に使ったとしてもデジタルの、それもフロントエンドであって、例えばIntel Core i 7 3770の消費電力がTDP(設計上想定されるCPUの最大放熱量)ベースで77Wなんていうのは、それでも改善されたとは言えパワーアンプではないのだから、あまりと言えばあんまりだろう。

オーディオでは要するに音楽信号以外は一切動かないのが理想であり基本コンセプトだ。ならば、それに近いPCマシンを探さなくてはならないのだろう。月末発刊予定のMOOKでは、久々に組んだオーディオ用静音省電力マシンの記事を書いています。

●また、リアルタイムカーネルを長期に渡り実装可能な最後のバージョンであるUbuntu Studio 11.10 OneiricのEnd of Lif(サポート期限)が5月9日に迫ったので、それまでに専用デスクトップを1台組んでおこうとパーツを発注した。結果はほぼ分かっているけれども、SSD、2.5インチHDD、3.5インチHDDと3種のストレージにインストールしておこう。システムであれ音源であれSSDの音は早いけれども薄くて軽いので、僕はSSDはあまり好きではない。だが、最近は安くなってきたし、とにかくこの機会に試そうと思う。SATAケーブルを差し替えてマルチブートすればいい、と最近勉強したばかりなので。


2013年4月10.日  選択
例えば会社の経営とか商売を続けること、社員の生活に責任を持つことは綺麗事では済まない。僕も浪速商人の息子であり、父親が僕が受け継ぐべき会社を潰したのでそれは骨身に染みているし、大抵のことはぐっと呑み込むつもりだ。
しかし、誰かが本当のことを言わなければ嘘がまかり通る世界に足を踏み入れてしまったとしたら、あんたしかいないとしたら、なあ、あんたならどういう選択をする?
          
お騒がせなことは、邪魔なことは百も承知している。それができれば邪魔もしたくない。すまん。でもな、俺はもう選択しちまったンだよ。今更後ろを見せるわけにはいかねえンだよ。
悪いけど、それだけは分かっておいてくれ。兄弟。

Deal?



2013年4月8日  デジタルオーディオとコンピュータは似て非なるものだ。
●デジタルオーディオとコンピュータは似て非なるものだ。

●いかにコンピュータに詳しくても、それはオーディオとは関係がない。それはただのコンピュータ屋さんに過ぎない。
 少なくともプロのスタジオ関係者にインタビューするなり、見学するなりマーケットリサーチもできない人は論外だ。

 なぜプロのスタジオ関係者かって?決まってるじゃありませんか?


2013年4月7日  PCオーディオにおけるCD再生の憂鬱
PCオーディオについて書いていて一番ストレスが溜まる原因の一つは、もう地球上のマーケットのどこにも真っ当なCD専用ドライブがないことだ。

●例えば、例えばだけれども、パイオニアのDVD/BDドライブでCDを再生するときに一番重要なのはPureRead2ではない。これはダメージの大きい低品質CDから何とかデータを読み出すための奥の手だ。
 音楽CDをはじめ音楽データを再生するときには、「オーディオストリーム」データを取り扱うことになるためコンピュータは「等時処理」モードになる。これはDACが粛々とDA変換していくので、音源側としては粛々とデータを送り込んで行くだけだという意味になる。
 で、音質的に一番重要なのは何倍速で回すかだ。昔のヤマハのCD-ROMドライブは2倍速で回せたが、本体のメカ騒音が凄くて全然静音ではなかったので、僕も含めて皆耐えきれずに手放している。で、Plextor Premium2は静音設定すると再生時4倍速になる。
 例えばワイスMAN301は日本製DVDドライブを内蔵しているが、自社アルゴリズムでメカトロ制御してCD再生時には4倍速で回す。勿論、リッピング時には等時処理ではないからもっと高速で回転させるわけだが。

ちなみにCDプレーヤー/トラポは等倍である。
 諸卿よ、その見識を問う。本当に分かっておられるのか?


PCオーディオを論じて何倍速で回すか、低倍速の方が音が良いということを、実際に身をもって体験もせずにCDプレーヤーとの音質比較をするなどということは僕に言わせればちゃんちゃらおかしい。
 「面ア洗って出直して来い。」と言いたいところだが、面を洗うための高音質低倍速なCD専用ドライブがこの星の上には存在しない。せめてパイオニアのBDドライブで静音設定を変えた時に音質がどうなるかぐらいは確認しても大した時間やお金のロスにはならないだろう。

●繰り返すが、低倍速の話は再生時だけだ。リッピング時にはPCは等時処理とは関係なく、リトライも含めてデータの吸い上げを行うが、音質的にはリトライなどは一切しないシンプル&ストレートな吸い上げが一番良いと思う。
 なので、この点をちゃんと実行するならば、リッピングの際は音質が変化しうる関所が一気に増えるのでとても困難だろうが、CD再生に比べてリッピングが音質的にさほど引けを取らない可能性は、ないわけではないかもしれない。もちろんいい音質のHDDを使うならばだが。

●真剣にオーディオをやるならば自分の耳で確認したことのみ語れ。それが僕のオーディオ的・人間的お付き合いの最低条件だ。嫌なら僕なんかさっさと切り捨ててくれて一向にかまわない。


2013年4月3日  ながめせし間に
●いつの間にか半月近く経ってしまいました。この間色々ありまして、母の成年後見人に正式に決まりました。現在4月26日発刊予定の「決定版!初めてのPCオーディオ」に向けて、原稿をまとめています。

●この間、いろいろやっておりましたので、オーディオ関係もかなり変化しています。サブシステムはワイスMAN301 ー Burson Audio/Soloists(価格からは信じられない鮮度感抜群のプリ。超特選。) - QuickSilver MOno Block EL34 - ELAC CE310 jubileeという構成ですが、これが大化けに化けてしまいました。広大な音場と濃密な音に、皆さん、信じられないと首を振られます。
 Bursonは音の良いオーディオ製品を作るために、メンバーで分担してパーツからノウハウを積み上げた
筋金入りのシンプル&ストレート。ついでにご報告しますと、今井商事さんのSoloistsの価格は非常に良心的です。円がさらに安くなったり、消費税がかからないうちに買うよろし。
 まあ、金額が高くないと、ブランドネームがないと、安心できないというおじさん達には縁がないほうがむしろよろしい。音楽を喜びをもって聴きたいと言う人達のために。

 まあ、メインシステムの方もいろいろあるんですが、一つだけあげておくとRartoc RAL-DSDHA2が来たのでDSDも聴けるようになりました。 内容は追々と。

 あ、ワイスMAN301でCDのリッピングをどんどんやっています。CDパラノイアというLinux/UNIX(Mac OS含む)のコマンドツールなんですが、ワイスではストレートに読むいい音です。CDの直接再生に比べて、少し重心が下がってなかなか厚みの出るいい音だと思います。
 勿論、USBメモリとかどんなメディアにコピっても全て音は当然に変わるので、それも含めて使い方鳴らし方を工夫でまとめるのがよろし。それがオーディオというものです。

 ついでに再生するときはCD直接再生もHDDからの再生も、音楽データは「オーディオストリーム」として、同じモードで、等時処理で再生されます。
 時間無制限でリッピングしているときとは、全く全然、とてもこれも、何でもかんでも、全く違った動作モードなので、再生時にリトライトかアホなことを言ってはいけない。これ試験に出るので、常識として理解するよろし。

●Appleと中国。一方で、宇文津(当て字です)の麒麟Ubuntu Kilyn」が政府公認OSとして中国に登場することに。これでハッキングも無問題?
 とにかく世の中は動いていて、この間世捨て人をやっていた我が身としては、楽しかったけれどツケ払いがきついです。

●明日新しいプロジェクトをはじめて覗かせてもらいます。関西でも世の中は動いてまっせ~。


2013年3月19日  「ストレージ研究」1&2を共同通信社のサイトに掲載
●PCオーディオfanのNo.5,6に連載した「ストレージ研究」1&2を共同通信社のサイトに掲載したところ、ランキング1位になり読者からのコメントも頂戴したとの連絡が編集部から有りました。ありがとうございます。
 いろんな方々から、日立GST訪問記事とも併せて面白い記事だったと筆者自身も聞いています。皆さん、理屈は展開されるけれども実証的に確認するための時間がないのでしょうか、やはりこういう具体的なパーツについての記事は少なく必要とされているのだと思います。
 現在、この続編となる「ストレージ研究・WEB版」を執筆中で、新たな製品の紹介などもしたいと思いますので、楽しみにお待ち下さい。CDを回すドライブについても研究中です。

コメントいただいたjowaldner 様ありがとうございます。ひとつだけ補足させていただきますと、今回セレクトした秋葉館の3.5インチケース()はファンレスであり、そのため全体をヒートシンクにできるアルミ製として、特にこちらこちらの片面には放熱用に溝を設けて表面積を広げる工夫をしてあるので、放熱はかなりスムースでさほど熱くなったりは致しません。静かなHDDさえ選べば、静音性も放熱性も問題は無いと思います。一度お試しいただきたいと思う次第です。

●録音・編集により音源を作るプロオーディオではほぼ100%コンピューターで録音されており、そこには良い音のHDDを選んで残していくというように、コンシュマーが学ぶべき智慧が沢山あります。コンシュマー・オーディオの一翼を担うコンピューター・オーディオもあちこちで進化いたしておりますので、またのご紹介・情報提供を楽しみにお待ちいただければ幸甚に存じます。


2013年3月17日  近況その他
●母の成年後見や確定申告などで、今月前半は少し慌ただしかったものの順調に進み、今週からはまた別の作業がいくつか同時並行しています。

●近くDSD再生の態勢も整うので、先週末はHDDにワオン・レコードなどの一連のDSD音源をコピーする作業をしました。
 そういえばGaudioのサイトに音の良いHDDについての記事を書かなくては。PCパーツは生鮮品なので、すぐに廃番になったり内容が変わるので、早めの情報提供はWEBの方が良いでしょう。

●デジタルオーディオやPCオーディオでは「電磁波ノイズ」対策が重要なファクターになるのですが、実際に対策を講じておられる方は少ないようです。まあ、製品のカバーを開けなければいけないし、どの部品がそれか分からないし、という所でしょうか。効能をうたっていろいろなシートが売られていますが、どの周波数帯域までを対象とするかなど、やはりスペックを公表している製品が安心かと言うことでTDK「フレキシールド」のご紹介。
 で、どういうものかはこちら「ノイズ抑制シート TDK Flexield について - スズデン株式会社」をご覧ください。

●磁性体を含みますがコーティングされているので導電性はなく、裏に糊が付いているのでぺたっと貼れます。
 貼るべき箇所ですが、まずはメインメモリの両側に。これは凄く効きます。
 CPUまわりももちろんですが、これはI/Oなどマザボの構成にもよります。
 次にクロック発振器。
 そしてLAN周辺。
 あとDC給電ケーブル関係も撚るのが基本ですが、シートを貼るのも一法で、リボンケーブルは場所によっては要注意です。
 静かになりニュアンスがぐっと増えてより細やかになり、場合によっては音量感が上がったように感じることさえあります。耳と装置を普段から鍛えておけばすぐに分かります

 買える場所が少ないのですが、チップ・ワンストップは推奨50MHzから10GHzのこちらをはじめ、「電子部品-EMC対策部品-EMC対策シート」で検索するといろいろと買えるので、お薦めです。1枚で相当な箇所に貼ることができるので、友人と分け合って購入するのも良いと思います。

 このあたりのことはCDドライブ(Plextor Premium2)がらみでPCオーディオの師匠にいろいろと教えていただいたのがそもそもです。お懐かしゅうございます。


2013年3月11日  溜息 Sigh!
●Phile Webで拝見しました。
「古河電工、オーディオケーブル向け導体「PCOCC」を製造中止」

 『ここ数年の国内の市場の低迷を受け年間販売量が減少し、事業継続が困難な状況に陥ったことが製造販売中止の理由とのこと。「今後も市場拡大が見込めない為、製造販売を中止することとした」としている。』

「消えた震災がれきの謎」

 『一度計上した予算は減額せず、ムダとわかっても予算を使い切るのが仕事だと勘違いしている職員は国にも自治体にも少なくない。予算をチェックすべき財務官僚も、一度付けた予算は減額しようとしない。それどころか、予算を余らせることを厳しくとがめる。予算を減額補正したり、不用額や事故繰越を発生させたりすることは、予算査定が甘かったことになり、財務省の無謬(むびゅう)主義に傷がつくからだ。この無謬主義という幻想を守るために、どれほどの予算がムダになったことだろう。
 災害廃棄物処理事業と同じような過大見積もりによる復興予算の暴走は、今後の復興工事でも起こるに違いない。それを事前にチェックする機能は行政にはないのである。』


 ああ、溜息。

●無謬と言えば、ベトナムからの枢機卿が到着したので今週はコンクラーベ、つまりローマ法王選出会議が行われる。ベネディクト16世が選出されたときのカトリック者達のブログには独特の「困った感」が漂っていたけれども、個々の「改革度」はともかくとして第2次世界大戦後のヨハネス23世に始まった4代に亘る改革派法王達が作ってきた流れは、もう簡単には覆せないものになってきたと思いたい。
 僕はカトリック者ではないから直接のステークホルダーではないけれど、できれば南米からヒスパニック系の、あるいはアフリカから肌の黒いあるいはアジアから肌の黄色い改革派の法王が誕生してほしいと思う。
 頼むからイルミナルティとかアホなことを言わないで、ときには真剣に世界の平和を祈ろう。

●僕は「日本的組織」という奴が大嫌いですが、尻尾を振って見せなきゃ飯が食えないという現実がなければ本当はまあみんなも大嫌いだという真実が、建前が吹っ飛べば信条も伝統もないから基本的には個人剥き出しバラバラという身も蓋もない実情が、この国の社会の根っこにはある。グローバライゼーションだけの問題でもないと思うのですが。

 【押井守監督の「勝つために見る映画」】勝ち抜きたければ「迷わない人」と組んではいけない。「マネーボール」(2011年 ベネット・ミラー監督)

 『押井:(前略)会社員だったら最低でも降格されたくないし、できれば出世したいわけだ。平社員は平社員で責任取らされてクビになったりとかシビアだと思うけど、実際問題地位が上昇するに連れてハードルはどんどん高くなる。そうなるとどうなるか。どんどん決断しなくなるんだよ。

ーなるほど。

押井:要するに現状維持を望むんだけど、その現状維持を望むことがつまり「経験」とか「直感」を重視する考えの背景に広がってるんです。

ー「俺はいままでこれでうまくやってきたんだから、今回もうまくいくはずだ。それでうまくいかなかったとすれば、それは俺が悪いんじゃなくて運がなかったんだ」と言いたいわけですね。

押井:そうそう。現状維持を望むというのは勝たなくてもいいから言い訳が欲しいだけなんだよ。』


 念のため。僕はオーディオでは音を音質を「判断」しシステムをまとめて行くには「モノサシ」として経験値が大事だと常々言っているのですが、それはむしろ押井監督の「アヴァロン」でのゲームなどと結びつくもので、ここでいう「決断」を避けて「現状維持を望む」が故の経験重視・直感重視とは異なるコンテキスト=文脈で考えられるべきものです。

「DXD」って知ってます?
 Pyramix Mergingなんかで使われている規格で、DSDなどで録音した音源を32bit Floating(中身は24bitだしそれ以上はありません)/352.8 kHzまたは384KHzに変換して編集加工し、またDSDに戻す、なんてことをしているわけです。つまりはDSDデータというのはそれ自身の中にタイムコードを持たず、そのままではほとんど編集加工もできないので。

 んで、その音源が「DXD 24bit 352.8 kHz Releases」ということでリリースされてます。我が家にはいまのところ聴くための環境もないので何とも言えませんが、とりあえずご紹介。

 ここでのポイント。全くPCMに関わりなしでできあがっているDSD市販音源はまずないといっていいし、一方でΔΣとかDSD技術なしにできているDACも殆どない。つまりは既にクロスオーバーしているわけです。


2013年3月5日  "Burn" for Mac OS X、久しぶりにCDコピー
●東京の友人に教えていただいたMac OS Xのアプリケーション「Burn(バーン)」を使って、CDをCD-Rにコピーしてみました。結果がとても良いので喜んでいます。
 このソフトはDVD作成などがむしろメインかも知れませんが、CDコピーとしての最大の特徴は「ディスク・イメージ」でコピーして、それをそのままCD-Rに焼けることにあります。

 音楽CDが「ディスク・イメージ」として、楽曲やTOC(テーブル・オブ・コンテンツ)を含めて一つの大きなファイルとして記録されていることはご存じですよね?CDの上にはWAVEファイルが記録されていると思っている人も結構沢山いるようなので、ご存じなければ検索して3ページくらい読んでください。
 なので、世の中に多々あるコピーソフトのように往復で2度CDDA/ディスク・イメージをWAVEなどに変換する演算は行わず、そのままコピーして焼ける、というのがミソです。

 ちなみに同じバイナリデータを収録しているハードディスクでも、ディスクイメージをとれば個々に違うのだそうです。つまりデータの位置も違うようで、そうなると磁気ヘッドの動きも変わるのでしょうね。おじさん達が大好きな「サーボ電流が~」も変わるのでしょうかねえ。(ヒント、ヒント)

●沖縄の友人の一人は大貫妙子のファンで、「ATTRACTION」のプロモーション用CD(非売品)など持っていて、これが市販CDとはミックスが違うし、しかるべきグレードの装置で聴けば音の鮮度も数段違うのが分かります。これまで2回借りてPlex Tools Proなどでコピーを試しましたが、同じ雰囲気の音にはどうしてもなりません。もちろん「同じ音」は無理なので、せめて同じ雰囲気にしたいわけですが、Audio Masterを使うと音が太くなったりはするモノの、どこかちぐはぐな感じが残って満足できませんでした。

 また友人は「ピュア・アコースティック」も1987年にコンサート会場と通販のみで販売された一番最初のプレスから、数曲が追加されたりした「PURE ACOUSTIC (PLUS)」の2種(1993、1996)まで3種類持っていて、運良くこれも借りることができました。僕が持っているのは2回目のプレスで、改めて聴くと古いモノの方が良いといういつもの結論です。「とつぜんの贈り物」など出だしで音の違いがすぐに分かります。で、最初のをコピって、2つのHDDにもリッピングしておきました。

 今回Burnを電源・クロック重武装の我が家のPremium2で使って見ると、CDからコピーした段階でできたBurnのマークのアイコンをドラッグ&ドロップするだけでCD-Rにコピーできるのですが、その際Premium2なら2倍速と4倍速が選択でき、両方やってみましたが、音的な情報量は2倍速の勝ち。
 ちなみにメディアは昔買い込んでおいた太陽誘電の1~32倍速を使っています。

 現在いろいろと試しているパイオニア BDR-XU02J でも、「常時静音モード」に設定しドライブに記憶させておけば、最低4倍速で焼けます。
 (通常品質の音楽CDなら当然 Pure Read 2は「標準モード」です。間違っても「パーフェクトモード」や「マスターモード」にしてはいけません。これらはちゃんと読めなかったときに使う奥の手です。逸品館のメルマガでも整理されているとおり、通常品質の音楽CDはちゃんと読めています。)

 


2013年3月3日  Gaudio No.2、そしてPCオーディオ初心者向けMOOKの刊行予定
●バタバタしていて報告が遅くなりました。2月末にGaudio No.2 2013 Springが出ています。
 前号から大分こなれてきて、見やすくなってます。特に製品は価格レンジを絞って紹介しているので、具体的なワイワイ感になっています。もちろんオーディオは積み重ねなので、短い記事の一つや二つちょろっと読んだからと言ってすぐに形になるわけではありませんが、「これが楽しそうだ。」とか「これを使って見たい。」とか感じるところから始まるので、こういう刺激は大事です。特集「韓国オーディオ事情」も必見です。

今回は巻頭の「PCオーディオvsアナログ再生」p.16に諸氏と並んでコメントを書かせてもらっています。「標本化定理の前提条件が2つとも成立せず、特にD/A変換においては裸ではぼろぼろに近いというのが実態」などという超辛口コメントを、編集長もよく載せてくれたものです。
 でも
デジタルオーディオにおける最大の課題はこの30年余りずっとこれだったはずなのに、ほとんど誰も真剣に考えていないんだもんね。
 それと巻末の「PCオーディオfan」のp.021の(株)CSE取材記事で電源についてのまとめ的記事と、p.020のラトックシステム RAL-DSDHA2紹介記事を書いています。


PCオーディオについての初心者向けMOOKも近いうちに刊行予定です。
 日経BP社のMOOKは実は当初はずっとパソコンの書棚に置かれていて、それでも増刷になったのでPCサイドの方々にも強い関心を持たれている事が分かりました。
 まあ、ハイスキルな人は放っておいても大丈夫なので、やはり変動の激しいこの世界での初心者の方々を中心にご案内する雑誌は必要なので、こういうのはイヤーブック的に毎年刊行されてもいいくらいの企画だと思います。

 僕は相変わらず基礎理論編やQ&Aを絵解きも入れたり分かりやすく書かせてもらう予定です。初心者の方々のために、そして中途半端な理解をされている方々のために。


2013年2月23日  デジタル的イメージ力・想像力とはなんだろう?
            さらに「オーディオは聴いてなんぼ」でっせ、兄さん。
●『数学的概念を把握する唯一の手段は、それをいくつものコンテクストの中で見て、何ダースもの具体例について考え抜き、直感的な結論を強化するメターファーを最低ふたつか三つ見つけることだ。』(グレッグ・イーガン「ディアスポラ」ハヤカワ文庫)

 コンテクストは「文脈」ですが「意味的な流れ・フロー」と、メタファーは本来「暗喩」ですがおおまかには「イメージ」と解した方が分かりやすいかと。
 こういう引用をしたからと言って、数学至上主義に走っているわけではないので、ご理解のほう夜露死苦。

●先日も、あるソフトウェア制作者の方と意見の一致を見たのですが、現代オーディオを理解する基礎知識としては以下の3本柱が重要です。
 もっとも重要なのは3です。音楽や音についての経験値がちゃんと蓄えられていれば、自分の音を「耳で」判断できます。しかし理屈だけではいかに言いつくろっても機器の音は判断できず、良い音を出すことは不可能です。第一「耳で聞かないオーディオ」はオーディオであるのかどうかすら疑わしい。

1.電子回路の理論やソフトウェアなどについての基礎知識(いわゆる「理屈」)

 これには用語や概念の厳密な定義が望ましいので、その限りに於いては理解できる人にとっては数式が一番なのですが、数式だけ述べて終わり、とするのは筆者みたいに老化が進行しつつある人間にはいささか難しく、その意味では言葉でそれを追いかけていく、つまり「直感的な結論」のイメージを持とうとする場合、引用のように「何ダースもの具体例について考え抜」く事が必要だということを言いたいわけです。
 その場合、概念あるいはイメージを具体的に操作して「この場合はこうかな。」とか「この場合はこうでは無かろうか?」というように異なる角度から動かしてみるという検討が必要です。
 脳味噌の筋肉も使わなければ退化し、シナプシスが閉じて行ってしまうと言うことで、なんとなく「言葉」の語感(=イメージですらない)だけで分かったつもりの人が多そうなので、念のためです。
 また「理屈」だけでやっていると袋小路に陥り、論じるネタもなくなるし、第一それはオーディオと呼べるものかどうかすら分からなくなります。
 あとの項目からも分かるように、「オーディオは聴いてなんぼ」でっせ、兄さん。

p.s.大事な事ですが、数学は幾つかの公理の上に、各種定理を無矛盾的に構築できれば理論として成立するものです。それがそのまま「現実適用」できるかどうかは、ケースバイケースです。
 ちなみにデジタルオーディオの指導的原理である「標本化定理(ナイキスト定理)」については、以前このサイトでも書いたように、成立のための2つの前提条件が2つとも現実には成立しないため、現実適用としては成立しておりません。
 そこを技術陣の努力でなんとか実用化しているわけです。


2.アナログ電子回路についての基礎知識
 
(1)これはデジタル回路といっても理論通りの離散量としてのデジタル回路を実現する術がないので、現状ではアナログ回路の上で「デジタル情報」を処理している、ということを含むだけではありません。

(2)このように、その上で「デジタル情報」を処理しているアナログ回路を仮に「デジタル的アナログ回路」と呼ぶことにします。こういう「デジタル的アナログ回路」は「超広帯域・超高周波アナログ回路」であり、超高周波信号を取り扱うので、どちらかと言えばFMチューナーのような回路に近い性格があります。
 アンプのような低周波アナログ信号の増幅回路などと違って、超広帯域・超高周波回路では1点アースなどは絶対にしては行けません。できるだけ短い経路で直近のアースに落とすニアバイ・アースが不可欠です。
(FMチューナーが廃れる時期がもう少し遅くて、その技術者さん達がもう少し残っていて下されば、「全てのCDプレーヤーは同じ音になる。」というような某社のアホな広告などは出ずに、もう少し地に足が着いていたかも、と思えて残念でなりません。)

(3)低周波アナログ回路と「デジタル的アナログ回路」では自ずと「雑音」や「歪み」の性質も変わります。
①クロック発振器のような内部素子・回路から発する電磁波ノイズ(いわゆるEMIノイズ)
②外部からの誘導を拾って発生する電磁波ノイズ
 例えば複数の基板パターンが並行に走ればそこにはC=「容量」コンデンサが勝手にできるし、L=コイルに当たる「誘導」、パターンそのもののR=抵抗値があり、つまりは設計図にないコンデンサやコイル、抵抗がが勝手にできるわけで、そういうものを具体的に想定した基板設計技術が必要になる。
③デジタル回路なかでもコンピュータ系の回路は非常にやくざでノイズが多く、アナログ回路のアースと直結するのは愚の愚であり、抵抗、コンデンサー、フィルター素子などなんらかの対策を施して接続しなければならない
④AD/DAのような回路でのデジアナ変換の際にはアナログ値と量子化する際のデジタル値との誤差が発生する。また演算回路(オーディオ的に言う「DD変換」回路)でも丸め誤差などが発生する。これらは最終的にはトータル・ハーモニック・ディストーション ・プラス・ノイズ(THDN)=全高調波歪率+ノイズ(全てのノイズ成分の実効値)に含まれることになる。


 この③と④は「デジタル的アナログ回路」に主に見られるものであり、特に④は固有のものである。
 このことを理解していただかないと、つまり低周波アナログ回路の延長のようなイメージで考えると見当違いに陥りやすいのは明らかなので、自戒を込めて念のため。

3.音楽や楽器、それらが演奏される空間・ハコについての経験値と基礎知識

 これが、特に「経験値」が一番重要で、昨今の風潮では一番認識されていない最重要事項です。
 オーディオとはざっくりと言えば「音楽的自己満足」であり、原音再生やデータ通りの再生(んなもんあるか!)という幻想は置いといて、個々のユーザーが求める音楽的真実にいかに近づけるか、ということが基本中の基本でしょう。言葉と実際の音とは1対1で対応していないので、ネットなどで増えているように「言葉」だけで音の話を決め込んでいったりするのは、いかに近くに同好の士がいないとか少ないという状況があるにせよ、かなりずれているとしか思えませんなあ。
 実際に様々な機器の音や生の音楽演奏を聴いたという経験値が最も大事です。最終的には「耳で」個々のユーザーが決めなければならないのですから。
 もちろん音楽や楽器、それらが演奏される空間・ハコについての基本的な知識も必要ですが、これも足りないですなあ。コンサートやライブ、オーディオショップに行かずに、何処に行くのか?

●そりゃあ僕もきちっとした説明が欲しいのですが、それはかなり難しいものだし一貫した積み上げが必要だと思います。第一、最終的には人間の官能と判断によるものを全て理論化できるかどうか。仮にモデル化できるとしても膨大な多変数・多変量・多パラメーターを有効に取り扱う数学体系を人類はまだ持っていないので、決定的な大理論など有りません。よって最良のケースでも、ある単純化した条件下での局部的理論化と説明に止まるのが普通です。
 また大して使えない説明よりは、経験値の積み重ねから来る「基本的な傾向」を把握する方がずっと有効だという場合もあります。むつかしいものです。専門家を招き平たく気長に議論いたしましょう。

 「世界は深い。
  昼が考えているよりもずっと深いのだ。」(ニーチェ「ツアラトゥストゥラはこう語った」から「後の舞踏の歌」)

●参考用語集「アナログ-デジタルの仕様とパフォーマンス特性の用語集 - TI」


2013年2月16日  アベノリスク
 どこでもそうですが、メディアは目先の話題にのりすぎる。
 右傾化を警戒されて危ないのに、米次官の談話で鬼の首を取ったみたいにはしゃぐのは見苦しい。

 大体がインフレターゲットで物価が上がれば、長期金利も上昇して国債管理費が増える。政府債務が約1000兆円として、仮に2%とすれば20兆円。毎年の税収の半分近い額が飛んでしまうのだが、そこまで見据える見識はありそうにない。というか明らかにない。

「米の「円安黙認」に必要な日本の「改革努力」~編集委員 清水功哉」

「ソロス氏、円売りで930億円稼ぐ」
『今の円安は、この投機筋による円売りポジションがどか雪のごとく積もり、それを、貿易収支赤字拡大傾向の中で膨張する輸入業者の円売り・ドル買いという「実需の根雪」ポジションが支える、二重構造になっている。ふわふわの新雪は、市場内の僅かな異音で表層雪崩を起こす傾向があることも留意しておくべきだろう。一方、輸入業者のドル買いは、急速な円安の進行に乗り遅れ、後手後手に回りがちだ。

 その意味では、輸入業者が為替の機会損失を価格に転嫁することで、最終的には日本人消費者がヘッジファンドをもうけさせてやった結果になっている面も否定はできまい。』

「主役は米から日へ 「通貨戦争」で大切な戦略は  ~ワシントン支局長 藤井彰夫」
『日本政府はこの声明について「日本の立場も理解された」と説明しているようだが、今のアベノミクスには危うさもある。直接の為替介入はしていないものの、首相をはじめ閣僚が「円高是正」の意図を口にしすぎるからだ。』

「サヨナラ、円とウォン 「通貨戦争」敗者の筆頭」


2013年2月15日  できました!
 義足ができあがりました。ある程度の期間歩いてみないと最終的には分からないのですが、多分これで行けそうです。
 ああ、社会復帰です!


2013年2月5日  そろそろ冬ごもり明け?
 おそらく来週くらいには新しい義足ができそうです。破損したので取り換えた足部は、反発力を抑えて年齢に合わせた柔らかい仕上げを選びました。
 さてどんな歩きになりますか。


2013年1月28日  音楽のある生活
●義足の見積書がまだ来ないので区役所には行けず、今日はお仕事をしたり、母の成年後見人の書類を作ったりした。
 やはり音楽が欲しいので、ワイスMAN301+新しいプリアンプ(いずれ紹介します。安くて凄く良いです。)+Quick Silver の真空管パワーアンプ+ELAC CE310 Jubilee のサブシステムで静かに音楽を鳴らす。音量を絞れば少し遅い時間でも大丈夫。
 この真空管アンプには電解コンは1箇所しか使っておらず、他は全てポリプロのフィルムコンデンサ。トランスとシャーシ以外は全て優れた高音質パーツに交換したMod。60W+60Wだが、何の不足もなくELACがピアノの左手まで十全に鳴る。

●ノルウエーのアコなデュオ Kings Convenience の”Riot on an Empty Street”(2004 EMI/Virgin)。インテリア雑誌の「I'm Home」で見て米アマゾンで買ったのだけれど、jpにも出ています。
 ノルウエーの2人組。全然知らない人だが、片方はエレクトロニカなどでコーネリアスとも関係があるらしい。全く声高でもラウドでもない生音のヴォーカルと楽器で、どこか懐かしく静かにゆっくりと来るモノがある。こういうディスクこそ何かしながら聴けて、でも2曲だけ参加しているFeistって女性ヴォーカルは素敵だなあ、などと耳を傾けたりする。
 音楽のある生活。

●長岡鉄男外盤A級セレクションにも名前が載ってたりしたブラジルのギタリストエグベルト・ジスモンチの「Saudacoes」(2009 ECM)。これは傅信幸さんの記事で知ったディスク。2枚組でCD1はジスモンチ作曲のクラシカルな弦楽合奏曲集。しかめつらしくなく軽すぎずスケール感があり多彩な、艶のある弦の音。例えて言えば物凄く上質なサウンドトラックの音楽性をさらに高めたという感じか。少し耳をそばだてれば美味しい音がそこにある。傅さんが好きそうな優しい語り口のCDだ。
 CD2はジスモンチが息子とやっているアコギのデュオ。立ち上がりの良い超絶テクだけれど、どこかアットホームな親密感があって僕は大好きだ。


2013年1月26日  勇気とセンスと志
●今日は久方ぶりに音楽をまとめて聴く。
 ワオン・レコードの海外録音でパイプオルガンのデュオ(連弾)をワイスMAN301で聴くと、これはまことにゴージャスな幸福感にひたることができる。ピアノでもそうだが、連弾になると音数が増えてとてもカラフルになる。音達がひたひたと部屋に満ちる。はじめてといって良いくらいのこんな世界を紹介してくれるのは、やはり音楽への愛と幅広い知識からだろう。
 こういう良い音楽を良い音で聴くのがオーディオなんだと思う。

●しかしオーディオ業界は経営状況も厳しく、シャープ、パナソニック、ソニーの小規模縮小版のようで、将来構想というか具体的にはプレーヤーの商品プランに欠けるものがある。Chordやヤマハのように在りものを組み合わせて機能強化したネットワークCDプレーヤーなどOEMを上手く使えば作れるはずだし、パイオニアN-50も沢山売れたとのことだし、ほぼ全ての音源を再生できるのだから売れるだろうに。LANやUSB端子を付けるとなるとインフラにはGNU/Linuxを使わざるを得ず、OEMでなら可能だろうが、殆どのオーディオ専業メーカーはみなお揃いのUSB端子を付ける程度で終わっている。ジャーナリズムには総じてデジタルやコンピュータの基本的知識が不足しているので、デジタルオーディオの将来に向けて夢を見る能力も高くはなく現状追随すら困難な場面も往々にしてある。海外では手ごろな価格のデジタルプレーヤーも出ているのだが、輸入代理店はスタッフの数も限られているので高額商品を少数扱って利益を出す方向しか経営的に手がけられず、手が掛かり高いスキルを要求される割には単価もさほど高くないデジタルプレーヤーの輸入には全く関心がない。
 これは寒いなあ、辛いなあ、高齢化で人口もユーザーも減るしこのままだと終わっていくかも、と思わざるを得ない。もちろんCDの売り上げも少し持ち直したし、CDが主力であればそれで良いのだが、将来イメージがないと閉塞感は残ったままだ。

●と思っていたらある方からメールをいただいて、久しぶりに展望が開けた心地を味わった。こういう人達が業界にいるのだから、捨てたものではないと心を強くした。やはり時代はLinuxだ。
 時代の先取りにはリスクもあるから、勇気とセンスと志が必要だ。そういうパワーがオーディオ界にあることを心から嬉しいと思う。例えそれがいまあるオーディオの形を呑み込んでいく物だとしても、変化を恐れてはいけないと思う。


2013年1月25日  千客万来の次は大寒波
●寒い。大型寒波とのことで、ベランダで洗濯物を干していても手が縮かんで痛いくらいだ。南の島に行きたい。

●アップルの時価総額/株価急落が話題だが、スマホのシェア低下、iPadミニの低単価・低利益率の他の基本要因として、パソコン=Macの売り上げ減少という事を忘れてはならないと思う。

 音楽配信も時々話題になるが、配信音源をどのような機器を使って聴くのか。音楽需要の増加に結びつけるには....。とはいえLPの売り上げが伸びているのは興味深い。

●昨日は千客万来。
 我が家まで来て下さった義足メーカーの担当者はまだ若く、しかもオーディオをいろいろと熱心にやっている様子で、思わぬ所で出会えて嬉しい。
 岡山AC2の熊代社長が来訪。右側のノーチラスのトウィーターを手際良く交換していただいた。カタツムリのユーザーは全世界で400名ほどになるそうな。ただし製造担当者は2人程度で、彼等が辞めたら終わりだろうとも。まあ、本来は社長の我が儘&デモ用試作品がよくもまあ商品になったものだ。またやはりGIYAとの違いもいろいろあるようだ。
 そして真打ちには千葉からPCオーディオの師匠が来られた。もっと音楽を沢山聴いてもらったら良かったかなと後から思ったが、とにかくいっぱい話できて良かったです。

●今回義足の話を書いたのは、同情して欲しいからではない。これからいろんな事が起こるだろうし、多分知っておいていただいた方が良いと思ったからだ。こういうことは自分から言い出すのはなかなか難しく、また言っておかなければ人様に余計な負担感を結果としてあたえることになるかもしれない。誰か目配りの効きそうな方がおられれば、その方に話しておけば自然に伝わるもので、できればそういう自然な伝わり方が一番有り難い。
 障害を克服することはできない。できないから後遺症というのであって、日々乗り越えて行く他はない。しかし何時かは乗り越えられなくなる日が来る。健常者でも老いればやはり人の助けを必要とするわけで、しかしできることは自分でやりたいのが人情というもので。


2013年1月20日  冬ごもりです。
 え~義足が故障しました。足部のジョイントがぽっきり折れたようで、明日から修理のための手続きを役所と相談します。家の中は古いゆるゆるの義足で何とか歩けるのですが、遠出ができず買い物もままなりません。弟の家族に助けてもらって、タクシー使って、生協や通販も活用しながら何とか凌ぎますが、当分は寒い中のサバイバルです。
 原稿は書けるので、お仕事はします。ええい、冬ごもりじゃ。
 で、更新途絶えたりするかも、お許しあれ。


2013年1月12日  生き物としてのシンプルな欲求
●どうしようもなくあちこちが痛かった去年の冬から、自分の身体と対話せざるを得なくなって、坐禅のような瞑想をずっと続けている。ストレッチや一人気功で腱を弾いてほぐすのと違い、要は肩の力を抜いて内側からほぐしに行くわけで、これを続けていると「あああれが飲みたい」「あれを食べたい」とか生き物としてのシンプルな欲求が沸いてくる。

●かつてのイタリア文学の旗手C.パヴェーゼの「女友達」では主人公の女性が疲れ切ってミラノに到着する冒頭のシーンで、ホテルのバスにつかって「人生というのはお風呂に入れさえすれば生きるに値するのだ。」と独白させている。
 例えば無印の「桜」とか「葡萄」の入浴剤を入れて浴槽にずぶんと沈む。良い香りで、とても気持ちがよい。風呂上がりには「まるごと搾ったラ・フランス」を飲む。贅沢な瞬間だと思う。
 年末に熱を出す少し前から、やたら喉が渇くので飲料はほとんど通販でまとめ買いしていろいろ飲んでいた。その中のベストがこれだ。トロピカーナのピュアプレミアムのオレンジもそうだけれど、ストレート果汁には濃縮還元とは全く違う美味しさがある。

●こういうささやかな贅沢、プチ旅行、そういうものをもっと沢山して、自分を大切に生きたい。


2013年1月11日  緊張と緩和~桂枝雀を偲んで
母の成年後見人の書類集めで、一昨日は兵庫県のある都市に行った。できるだけ疲れないようにとウイーンで買ったステッキを突いて、体重を掛けるのではなくスキーのストックのように体の揺れを防ぎ、腰や膝の負担を減らすのだが、それでも帰宅したときには相当に疲れていた。左の義足側はかなり腰にも来ており、夕食もそこそこに床について、12時間ほど眠った。
 昨日もあちこちが痛くて筋が張っており本当はリカバリするのに2日くらいかかるのでずっと横になっていたかったが、すべき事が沢山あり、無理くり起き上がって作業を始めた。

 僕の基礎体力なんて、こんなものだ。義足になっている左半身の血行不良や衰えは確実に進行しており、いまや左手の握力は右手の1/5程度しかない。疲れているときは小さなネジや部品をつまむのも上手く行かないことも多くなり、床に落ちている硬貨や紙1枚拾うのも一苦労するときがある。左手の抑える力が弱まってきているので、電動ドリルでの穴あけなどは、そろそろ控えた方が安全だと思い始めている。2~3年前に各種電源やプリアンプなどを精力的に製作したのも、こういう時期が来るだろうから今の内に、という思いからだった。

●なので、近所での買い物などは別にして、遠出するような日程は基本的に週2回以上入れない。例えば1週間の海外旅行をするとしても、必ず中1日は休養日として食事以外は外出せずにホテルでのらくらする。そうしないと疲れが蓄積して旅の後半が辛くなってくるからだ。部屋にTVがあればそれはそれなりに面白いし、ウイーンの宿は各部屋にWiFIがあったので、パソコンも自由に使えて助かった。

●40台の頃は健常者には負けないと思っていたが、50歳を越えると無理が利かなくなり、60歳を越えたいまはこんな調子なので、テンションが下がると途端に体がツケ払いを要求する。年末年始になると体調を崩すのも結局はそう言うことだと思う。
 年賀状の返事も出せていません。追って寒中御見舞いを送るつもりなので、ご容赦ください。

●僕は必要とされると頑張ってしまうやつなので気持ちも入れ込んでしまい、テンションが上がるとその時は色々できても、こういう状況になってくると無理しても長くは続けられない。いずれ戦線を縮小しなければならないのは分かっていたが、気持ちが入っていたのと人間関係でこれまでは行きがかり上頑張らねばならないところにはまり込んでいたわけだ。だから、どこかでリセットしなければならないのも分かっていた。ヴォランティアを止めざるを得なくなったのも、つまりはそういう背景がある。こんな爺さんがあれこれ配慮して時には手配して最前線で頑張らなければならないこと自体が、もう変だと言えば変だからだ。

 自分を大事にしてやっていかないといずれ人様に迷惑をかけることになりかねない。いまは、それを考えながらあと何年アクティブに活動できるか、それを見極めなければならないと思う。
 まあ玉石混交のネットもあるので、ほんの少しの玉以外の大部分の石は振り捨てて、海外の情報に重点を置き、友人達からの電話やメールで得られるインフォメーションも大事にして、それらからインテリジェンスを把握していくアームチェア・ライターを目指すことになるだろう。メーカー取材はとにかく頑張る。善哉。

●日曜日には母の入っている施設で行事があり、その後は岐阜での取材と東京1泊後に打ち合わせがある。準備しなければならないことは沢山あるが、作業時間は限られているのであせらずにポイントを抑えよう。東京で久しぶりに会える人達がいるので、それが嬉しい。


2013年1月3日  ごあいさつ
新年のお慶びを申し上げます。


●済みません、年末年始はまた寝たり起きたりで欠礼いたしました。
 寝ても寝ても泥のように疲れも取れず、本当にいろいろ溜まっているんだな、と思います。
 でもまあ、いまさら各方面に勉強し直していただけるわけでも無いでしょうから、放っておくしかありません。
 ま、僕の方は相も変わらず初心者向けの仕組み説明や、Q&Aなど出来る事できっちりお仕事いたしましょう。

●もちろん我が家のオーディオでの努力もトライもいろいろしますが、これは平素の活動です。
 一方で、自分のHPに書くとなるとまたいろいろ考えたりしてストレスの素になるだけなので、このサイトでも音楽や音の話を中心にやっていこうかと思います。
 まあ出口戦略の一環ってとこですか。




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