町おこし:庄原舞台、人気漫画「君のいる町」で イベントやマップ作成 /広島
毎日新聞 2013年09月04日 地方版
庄原市を舞台にした人気漫画「君のいる町」で町おこしを図ろうと、地元バス会社や市がイベント開催や観光案内に力を入れている。備北交通(0824・72・2122)は漫画に登場するスポットを巡る「聖地巡礼バスツアー」参加者を4日まで募集。市は漫画に登場するゆかりの場所を紹介するマップやスマートフォンの専用観光案内アプリを開発し、観光客の受け入れ態勢を整えている。
「君のいる町」は、週刊少年マガジンで連載中で、広島の高校生、桐島青大と、東京からやって来た少女、枝葉柚希を軸に描かれる青春ラブストーリー。作者の瀬尾公治さんは同市高野町出身で、作中にも庄原の風景や方言が盛り込まれている。単行本は累計400万部を超すヒット作品となり、7月からは広島ホームテレビ(月曜深夜1時51分〜、全10話)やテレビ東京系列でアニメ番組の放送も始まった。
備北交通は、アニメ化を機にバスツアーを企画。8日午前9時に広島バスセンターを出発し、主人公らが作中で入浴しにいく「神之瀬の湯」など11カ所を訪れる。「道の駅たかの」では、昼食として特製の「君町御前」を食べる。大人6500円、小学生以下4500円。
また、同市は市外からの観光客を狙い、漫画に登場する高野町内の16カ所を紹介する「君のいる町inたかの 巡礼マップ」を作成し、市役所など市内約20カ所で配布している。スマートフォンのAR(拡張現実)アプリによる観光ガイドも実施。アプリをダウンロードすれば、マップに掲載された名所や道の駅、帝釈峡雄橋などの観光地で、漫画の登場人物やご当地キャラと記念撮影できる。【高橋咲子】