夕刊フジ 8月31日(土)16時56分配信
【ライブなう】“国民的アイドル”AKB48グループが4日間にわたり行った東京ドーム公演のうち3日目(24日)を観てきた。
いま、NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」がアイドルの世界を大きく変えている。劇中でAKBを連想させるグループを登場させたり、秋元康プロデューサーを意識した太巻(古田新太)なるキャラクターを繰り出したりして、芸能界をナナメに見る楽しみを教えてくれた。しかも、劇中歌などの各種関連CDも売れまくり、パロディーを超えた強敵になりつつある。
この「あまちゃん」現象で本家・AKBのライブがウソくさく見えるのでは−と危惧して足を運んだが、それはまったくの杞憂だった。
名古屋、大阪、博多のグループや研究生も含め総勢254人のステージは相変わらず壮観で、安定感を増していた。連日のステージで板野友美、秋元才加といった初期メンバーの卒業を惜しむ時間とともに、新たな魅力も発掘。前半には総選挙上位15人がソロで連続して歌って、次の推しメン(自分のイチ推しメンバー)探しの楽しみもきちんと用意されている。
私は、ぱるる(島崎遥香)のソロに目がとまった。堀ちえみの系譜を継ぐ、舌っ足らずで、天然ぽくて、でも実は世渡り上手で、本当は芯が強く、スキャンダルではビクともしなさそうな昭和アイドルのニオイを感じた(あくまでも私見)。
この日はドラマもあった。今年2月に恋愛スキャンダルで研究生に降格していた峯岸みなみの正式メンバー復帰を発表。新チーム「チーム4」のキャプテン就任に、涙は見せず、図太さを感じた。それを見届けたAKBグループの総監督、高橋みなみが涙をこらえる表情をしていたのが印象的だった。AKBは、なかなかしぶといぞ。 (中本裕己)
最終更新:8月31日(土)17時17分