米アドビ６～８月：クラウド型移行が売上高と利益を圧迫

　　９月17日（ブルームバーグ）：デザインソフト最大手、米アドビ・システムズ はオンライン定額制プランの加入者が100万人超に達したことを明らかにした。これを受け、アドビの株価は時間外取引で上昇した。

加入者は47％増となり、一部のアナリスト予想を上回った。一方、顧客がパッケージ製品のソフトウエアよりオンラインのサービスを選好する中で、６－８月（第３四半期）の売上高と利益はアナリストの予想を下回った。17日の発表資料によると、売上高 は前年同期比7.9％減の９億9510万ドル（約990億円）だった。

加入者急増は、オンラインサービスへの移行を推進するシャンタヌ・ナラヤン最高経営責任者（ＣＥＯ）の戦略の正しさを示すものだ。こうした戦略は短期的な売上高や利益を圧迫しつつあるものの、「クリエイティブ・クラウド」と呼ばれるオンライン定額制への移行によってアドビの今後の成長は一段と予想可能になると、ＵＢＳのアナリスト、ブレント・シル氏は指摘している。

アドビの株価は時間外取引で一時6.7％高となった。通常取引終値は変わらずの48.14ドル。年初来では28％上昇している。シル氏はこの日の株価上昇について「加入者が全ての材料だ」と述べた。

６－８月期の一部項目を除いた１株利益は32セント。アナリスト予想平均は34セントだった。純利益は8300万ドルと、前年同期の２億140万ドルから減少した。

同社ウェブサイトに掲載された資料では、９－11月期の売上高見通しは10億－10億5000万ドル。ブルームバーグ・データではアナリストの予想平均は10億8000万ドル。

原題：Adobe’s Shift to Subscriptions Puts Brakes on Profit,Sales (1)（抜粋）

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