米財務長官：債務上限引き上げ、遅らせるのは危険

　　９月17日（ブルームバーグ）：ルー米財務長官は債務上限の引き上げを遅らせるべきではないと議会をけん制した上で、オバマ大統領の医療保険制度改革法関連への予算打ち切りや遅延を含むような合意案は認めないと言明した。

長官は17日、ワシントン・エコノミック・クラブで講演し、「債務上限の引き上げをぎりぎりまで遅らせようとすれば、極めて危険なことになりかねない」と警告。「議会が行動せず、米国が突然、債務を返済できなくなると、影響は深刻になりかねない」と続けた。

ルー長官は先月、議会に書簡を送り、16兆7000億ドル（約1657兆円）の連邦債務上限 を10月半ばまでに引き上げるよう要請した。その時点の財務省の現金残高が約500億ドルになるとの見通しも明らかにした。

同長官はこの日、支払い項目に優先順位を付けるやり方について「実行不可能だ」と言明。「国が約束のどれを果たして、どれを見送るか、選ばなければならないような状況に決してしてはならない。社会保障小切手を高齢者に送るべきなのか、それとも退役軍人に手当てを支払うべきなのかをどうやって米国は選択できるのだろうか」と話した。

バーナンキ連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）議長の後任選びのプロセスについてはコメントを控えた。　　

原題：Lew Warns Congress on Waiting Until Last Minute on DebtLimit（抜粋）

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更新日時: 2013/09/18 00:37 JST