ECBの銀行資産調査、国債保有に関する詳細情報含む必要=プラート専務理事
[ロンドン 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事は、ECBが実施する銀行の資産調査について、信頼性を高めるため、国債保有に関する詳細な情報を含む必要があるとの見解を示した。
専務理事は金融規制に関するセミナーで「市場や投資家は、ポートフォリオ上の国債の償還期間、ソブリン債の種類といった情報を知りたいと考えている」と指摘。「規制当局の観点からこういった情報をどう扱うかについて現段階で述べることは控えるが、調査は市場への情報提供が目的であり、市場が常時、情報を把握していることが重要だ」と述べた。
ECBは10月に、資産調査で行うバランスシート検査の方法策定に着手し、同月半ばまでに方法の詳細を公表する見通しとなっている。
専務理事は、銀行が準備できるようECBは調査の基本条件を明示すると語った。来月実施方法を開示した際、銀行が詳細な情報提供に向けて準備し、結果への対応について検討を開始できるようにすると説明した。
ECBと欧州銀行監督機構(EBA)はストレステスト(健全性審査)の実施も予定している。
専務理事は、2つの調査の実施時期には注意を要するとし、景気回復に勢いが見られる中で銀行融資が減少しないか、ECBは注視する必要があると指摘した。
その上で「恐らく、ストレステストは資産調査に組み込む必要がある」と語った。
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