ECBは過剰流動性の動向を注視=フィンランド中銀総裁
[ヘルシンキ 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会のメンバーであるリーカネン・フィンランド中銀総裁は17日、短期金利の上昇抑制に向け、銀行セクターの過剰流動性の動向を注視するとの考えを示した。
総裁は、フィンランド中銀の報告書で、政策金利を長期間低水準で維持するというECBの方針を改めて示した。
また「理事会は、過剰流動性の動向が金融政策スタンスに与える影響に引き続き留意する」とした。
短期金利の上昇を受け、市場では、ECBの長期低金利政策に対する懐疑的な見方が広がったが、ECBは9月の理事会で短期金利の上昇を抑制する姿勢を強調した。
フィンランド中銀は、欧州連合(EU)主要20カ国の年末のインフレ率は約1.3%になり、2015年には1.5%を若干上回る水準になるとの見通しを示した。
世界経済の見通しはもはや悪化していないが、成長は緩慢だ、と指摘。ECBの緩和策の効果はユーロ圏内で一様でないとし、危機の打撃を最も受けた国の成長は引き続き低迷している、との見方を示した。
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