欧州債:ドイツ債が下落、景況感改善で-イタリア債は上昇
9月17日(ブルームバーグ):17日の欧州債市場ではドイツ10年債が下落し、利回りは前日付けた2週間ぶり低水準 付近から上昇した。投資家信頼感が3年ぶり高水準となり、域内で最も安全とされる同国債の需要が後退した。
ドイツ2年債は5営業日ぶりに下落。18日には50億ユーロ相当の2年債入札が行われる。一方、イタリア10年債は上昇し、同年限のスペイン国債のパフォーマンスを上回った。9月のユーロ圏景況感指数 が2009年以来の大幅上昇となったことが背景。この日から2日間の日程で始まった米連邦公開市場委員会(FOMC)では、債券購入プログラムの縮小が決まると見込まれている。
ヘッセン・テューリンゲン州立銀行(ヘラバ)の調査アナリスト、ラルフ・ウムラウフ氏(フランクフルト在勤)は、景況感指数は「ドイツの経済活動にとって良い兆候だ」と述べた上で、「しかしながら、FOMCの結果が出るまで取引が手控えられるため、この日の市場の反応は抑えられるはずだ。量的緩和の縮小は債券市場への重しとなるだろう」と続けた。
ロンドン時間午後4時24分現在、ドイツ10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.97%。16日には1.92%まで下げ、3日以来の最低となった。同国債(表面利率2%、2023年8月償還)価格はこの日、0.33下げ100.23。
ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が発表した9月の独景況感指数は49.6と、前月の42.0から上昇。2010年4月以来の高水準となったほか、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト37人の予想中央値(45.0)も上回った。また、ユーロ圏の投資家信頼感指数は58.6と、前月の44から改善した。
イタリア10年債利回りは5bp下げ4.40%、同年限のスペイン債利回りは1bp下げ4.41%となった。
英国債市場では10年債が5営業日ぶりに下落。イングランド銀行(英中央銀行)は今月上旬に開いた金融政策委員会(MPC)の議事録を18日に公表する。
ロンドン時間午後4時32分現在、同利回り は6bp上昇し2.94%。11日には3.05%と、2011年7月27日以来の最高に達した。同国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)価格はこの日0.51下げ94.05となった。
原題:German Bonds Fall as Confidence Rises; Italy OutperformsSpain (抜粋)Gilts Decline Before BOE Meeting Minutes, Snapping Four-Day Gain(抜粋)
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更新日時: 2013/09/18 01:23 JST