韓国の輸入禁止「解除になお時間」9月17日 15時36分
林農林水産大臣は会見で、福島第一原発の汚染水問題で韓国が日本の水産物の一部を輸入禁止にした措置を巡り、16日行われた日韓両政府の初めての協議について、問題解決への足がかりになったとする一方で、輸入禁止の解除には、なお時間がかかるという見通しを示しました。
福島第一原発の汚染水問題を受け、韓国政府は放射性物質が検出されたどうかにかかわらず、福島県など8つの県の水産物の輸入禁止を今月9日から始めましたが、水産庁は、科学的な根拠が乏しいなどとして撤回を求めており、16日韓国側と初めて協議を行いました。
これについて林農林水産大臣は17日の閣議のあとの会見で「今回の協議は、日本産の水産物の安全管理対策などについて、韓国政府に直接説明する機会となったので問題解決に向けた1つの足がかりとなった」と述べました。
そのうえで「協議の場で韓国側は『規制強化を撤回する』という立場は示さず、日本側の説明を持ち帰った状況だ。楽観的な見通しをまだ持っているわけではないので、しっかり対応したい」と述べ、輸入禁止の解除には、なお時間がかかるという見通しを示しました。
「引き続き正確・迅速な情報提供に努める」
菅官房長官は閣議のあとの会見で、東京電力福島第一原子力発電所の汚染水問題を受けて、韓国政府が福島県などの水産物をすべて輸入禁止にしていることについて、科学的根拠に基づき輸入規制を解除するよう引き続き強く働きかけていく考えを示しました。
福島第一原発の汚染水問題を受けて、韓国政府は今月9日から福島県、宮城県、岩手県など8つの県の水産物について、放射性物質が検出されたかどうかにかかわらず、すべて輸入禁止にしています。
これについて、菅官房長官は閣議の後の会見で「水産庁の担当幹部が日本の安全管理対策や汚染水対策、関連する最新情報を韓国政府の当局者に直接伝えた。韓国側はわが国の説明や提供資料の内容を精査するとして『直ちに規制措置を撤回する』との立場を示さなかったということだ」と述べました。
そのうえで「政府としては、引き続き正確・迅速な情報提供に努めて、韓国政府が科学的根拠に基づいて輸入規制を解除するよう強く働きかけていきたい」と述べました。
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