東電 大雨で汚染水の警戒を強化9月16日 11時43分
台風18号の接近に伴い、福島県内は、これから雨と風が強まる見込みで、福島第一原子力発電所では、汚染水をためたタンク周辺の囲いにたまった雨水を近くのタンクに移すなど大雨で汚染水があふれないようパトロールを強化し警戒しています。
台風18号の接近に伴って、東京電力は福島第一原発の原子炉建屋の近くに設置された大型クレーンが強風で倒れないよう、おもりで固定したほか、高濃度の汚染水がたまっているタービン建屋の地下などに雨水が流れ込んであふれないようパトロールを強化しています。
このうち、300トン余りの汚染水が漏れた4号機の山側に設置されたタンクの囲いの中にたまった水を16日調べたところ、ベータ線という種類の放射線を出すストロンチウムなどの放射性物質が、1リットル当たり17万ベクレルと極めて高い値で検出されたということです。
このため、東京電力は囲いの中の水を近くのタンクに移すとともに、ほかのエリアのタンク周辺のたまり水についても放射性物質の濃度が高い場合はタンクに移すことにしています。
また、15日午後1時すぎ、汚染水をためた別のタンクで、周辺の囲いの中の水があふれているのが見つかり、東京電力がこの水を調べたところ、ベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり37ベクレル確認されました。この値は、タンクの中の汚染水に比べて低いことから、東京電力は、タンク自体からの汚染水漏れはなく、雨水だけがたまってあふれたのではないかとみています。
台風18号の接近に伴い、福島県内は、これから雨と風が強まる見込みで、東京電力は、パトロールを強化して警戒しています。
一方、台風の接近に伴い、東京電力は16日予定していた汚染水対策の作業の一部を中止することを決めました。中止が決まったのは、タンクの設置工事や汚染された地下水の海への流出を防ぐために護岸沿いで建設が進められている鋼鉄製の壁を作る工事などで、16日は一日、作業を中止するということです。
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