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相談乗れば非弁行為? 富谷の弁護士資格職員、力発揮できず

 宮城県富谷町が4月に採用した弁護士資格者の職員が期待された力を発揮できずにいる。職員は弁護士登録しておらず、法律相談に乗るなどすると弁護士法違反(非弁行為)に当たる恐れがあるためだ。町は13日、登録へ向けた条例改正案を町議会9月定例会に出したが否決され、状況を打開できなかった。

 町が任期3年の期限付きで司法修習修了者の職員採用を決めたのは昨年12月。当初は町民の法律相談や行政訴訟への対応などの職務を想定していた。公務員の兼職禁止に触れないよう、弁護士活動に必要な弁護士会への登録をしないのが条件だった。
 しかしその後、仙台弁護士会から「弁護士会に登録のない者が業務を行うと非弁行為に当たる」と指摘があり、町は法律相談などを自粛した。
 現在、職員は条例作成時の審査・助言などに当たっている。
 13日の町議会では、職員の給料を月7万7000円増額し、弁護士会への登録費用に充てさせる条例改正案が出されたが「精査が甘い」「採用時の条例から作り直すべきだ」などと批判され、7対11の反対多数で否決された。
 若生英俊町長は「町側の思いが伝わらず残念。高い専門性を持つ職員の有用性は想定以上で、活躍の幅が広がるよう対策を考えたい」と話した。


2013年09月14日土曜日


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