厚生労働省は10日、2012年度の概算の医療費が前年度比1.7%増の38兆4000億円になったと発表した。10年連続の増加で、比較できる00年度以降で過去最高額を更新。入院や通院の多い高齢者の医療費の伸びが大きい。医療費に占める70歳未満の割合は初めて50%を割り込んだ。医療費増は社会保障の持続性を揺るがしかねず、踏み込んだ対策が必要だ。
概算医療費は労災や全額自己負担の医療費などを除いた速報値で、国民医療費の約98%。70歳以上の1人あたり医療費は70歳未満の4.4倍で、高齢化が進めば医療費はかさむ。12年度に増えた6400億円のうち4800億円が70歳以上。70歳以上の医療費比率は45.4%に上昇、70歳未満は49.5%に下がった。
単価にあたる1日当たり医療費は1万4800円で、2.6%増えた。高齢化に加え、高額だが効果の高い治療方法や新薬が増えたことによる。
医療費を抑えるため、厚労省は入院日数の短縮や割安な後発薬の使用促進などを進める。入院日数は平均33.8日と5年前より3日近く縮まり、後発薬の割合も数量ベースで28.7%に上昇。だが医療費は伸び抑制効果は限られる。70~74歳の医療費窓口負担引き上げなど痛みも伴う抑制策を着実に行う必要がある。
厚生労働省、医療費、概算医療費
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