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【モータースポーツ】

【WGP】ロレンソ、完全復活の今季5勝目 ランク首位マルケスとじわり34P差

2013年9月17日 8時11分

第13戦サンマリノGP決勝

マルケス(左)を2戦連続で制してロレンソ(中)は満面の笑み。右は3位のペドロサ(カメラ=遠藤智)

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 【ミサノサーキット(イタリア)遠藤智】ロードレース世界選手権(WGP)第13戦(モトGP以外は第12戦)サンマリノGPは15日、決勝を行い、モトGPはホルヘ・ロレンソ(26)=ヤマハ=が、総合首位のマルク・マルケス(20)=ホンダ=を2戦連続で抑えて2連勝(今季5勝目)。逆転チャンピオンと2連覇へ再び意欲を見せた。これでマルケスとの差は34ポイント。まだ点差は開いているが、バイクも体調も上向きだけに、ロレンソは残り5戦に闘志満々だ。モト2クラスはポル・エスパルガロ(22)=カレックス=が今季4勝目。中上貴晶(21)=同=はレースの大半をリードしたが終盤にパスされて4戦連続の2位に終わった。

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 前戦イギリスGPでマルケスとの死闘を制したロレンソが、その勢いをキープして2連勝。予選2番手から得意のロケットスタートでホールショットを奪うと、「とにかく1コーナーから全力で行った。今日は少しでも引き離そうと思った」と逃げ切り作戦を敢行。前戦最終ラップまでバトルを展開したマルケスを、今回は引き離して悠々のゴール独走優勝となった。

 勝因は、土曜日まで課題になっていたブレーキングの問題が朝のウオームアップで解決したこと。「こんなことはあまりないことだけど、ウオームアップですごく良くなって、今日はいいレースができると思った」と、ロレンソはチームスタッフに感謝することしきり。ホンダ、ドゥカティに続き、ヤマハも今大会から投入したシームレスギアのメリットを存分に生かしての優勝だった。

 シームレスギアというのは、ホンダがF1で開発した技術で、シフト操作のショックがないオートマチック状態を作り出すもの。タイヤが傾いている状態でシフト操作をしてもマシンの挙動に変化がなく、決勝レースでは特に威力を発揮する。「このコースでは1周で0.1秒はアベレージは上がる。28周のレースなので2.8秒は短縮できる」とロレンソは予測していて、その通りになった。

 今季はけがもあって一時はチャンピオン争いに黄信号がともったが、後半戦はこれで4戦連続表彰台と本来の走りに戻ってきた。「イギリスに続いて今回も5ポイント取り戻した。マルクに近づくことができた」とチャンピオン争いへの復活を強烈にアピールしていた。

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 2戦連続でロレンソの後塵(こうじん)を拝したマルケスは「今回はフルタンクの状態でうまく走れなかった。ウオームアップでそのことが分かったし転倒もした。それで序盤はかなり慎重に走ってしまった。ダニ(ペドロサ)を抜いて前に出たときに、ホルヘに追いつこうと思ったが、今日は無理だと思った。リスクが大きすぎる」と2位獲得作戦に切り替えた。

 この2戦はけがもあってロレンソの逃げをゆるしたが、次戦アラゴンGPからは、マルケスが得意なサーキットが続く。ポイント上は絶対有利だけに、史上最年少チャンピオン誕生の可能性はまだ高い。

接戦のなか、14位でフィニッシュした青山(7号車)(カメラ=遠藤智)

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 ○…初日のフリー走行でメカミスでフラストレーションをためていた青山博一(FTRカワサキ)だが、予選15番手から決勝で14位フィニッシュと全力を出し切ることができた。「初日はどうなるかと思ったけれど、最後はいい形で終えられました。14位ですが、現状ではベストの走りができたと思います」と、今季3回目のポイント獲得に笑みを浮かべていた。

 ▽4戦連続4位のV・ロッシ(ヤマハ)「ブレーキングとコーナーの進入での問題を抱えてペースが上がらなかった。地元ファンの前で表彰台に立ちたかったなあ」

 [WGPのポイント]

 1〜15位までに与えられ、上位は優勝25、2位20、3位16ポイント。マルケスとロレンソの差は34ポイントだから、ロレンソが残り5戦を全勝しても、マルケスが2位に入り続ける限り逆転はできない。

 

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