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あべのハルカス近鉄本店、伸び悩み 買い回りの不便さ響く

2013/9/13 0:00
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 近鉄百貨店は12日、2013年度上期(3~8月)のあべのハルカス近鉄本店の売上高(専門店の取扱高を含む)が期初段階の目標に達しなかったことを明らかにした。タワー館が開業した6月中旬以降、来店者数は増えたが改装中のウイング館(旧本店)が苦戦した。本店長の中田基之取締役は「10月のウイング館の部分開業で状況は改善し、下期での挽回は可能」とした。

 タワー館が開業した6月13日から8月末までのハルカス本店の来客数は約740万人となり、前年同期の1.9倍に達した。売上高は240億円超で同35%増だった。3~8月の累計の売上高については「決算発表時に公表する」(中田本店長)として明言を避けた。期初には3~8月では20%増の443億円の目標を立てている。

 目標が未達となった原因について中田本店長は「ウイング館が改装中で仮設の売り場が多く、品ぞろえが不十分だったうえ、タワー館との買い回りが不便だった」と分析。ウイング館の4~8階(4、8階は一部開業)が10月10日にオープンすることで「買い回りがしやすくなり、買い物をする客の割合が上昇すると見込んでいる。上期の不足分は取り戻せる」との見方を示した。

 一方、開業後の約3カ月間で、当初目標としていた顧客層の拡大や滞在時間の延長には一定の効果が出た。

 40歳以下の比較的若い世代の来店客が増加した。近鉄百貨店の調査によると、カード会員などの固定客で見ると、購入金額は全体平均では1.7倍だが、40歳以下では2.3倍になったという。

 商圏も広がっており、大阪市阿倍野区、平野区といった地元に加えて、大阪府南部や奈良県などからの来店客も増えた。日本経済新聞社が7月に行った消費者調査でも、堺市、奈良市などの在住者の多くが阿倍野・天王寺の利用を増やすと回答。あべのハルカス近鉄本店への関心が高まっている。中田本店長は「近鉄、南海、JR阪和線沿線で620万人商圏の基盤が確立できる」と話した。

 滞在時間でも4月と6月13日~7月12日の1カ月間とを比較すると、1時間以上の滞在者が2.3倍、2時間以上の滞在者では2.5倍に増えた。3フロアにわたるレストラン街に加えて、NPOなどの活動拠点を設けたことが奏功しているという。

 10月にウイング館の上層階が開くことで、より若い世代やシニア層などの取り込みを図る方針。来春には若い女性向けの専門店街もオープンする。来春の全面開業へ向け、どこまで新たな顧客層を掘り起こせるかが注目される。

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