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事件
【台風18号】日本列島縦断 経験のない大雨…観光地を直撃 「危ない」泥水一気に
強い雨と突風を伴い、3連休最後の日本列島を縦断した台風18号。京都の観光名所を濁流が襲い、旅館などが浸水した。埼玉や群馬では突風が発生、けが人や家屋の損壊も発生した。各地で避難指示も相次ぎ、鉄道や空の便など交通機関は大混乱した。「店をいつ再開できるのか」「まさか自分のところに来るなんて」…。最大級の台風の猛威に、住民らは疲れ切った表情を見せた。
「本当にあっという間だった」。京都・嵐山のランドマーク、渡月橋の近くで飲食店「嵐山亭」を営む若杉一利さん(46)は、16日午前4時ごろ、入り口のガラスドアを押し破り、店に茶色い泥水が流れ込む瞬間を目撃した。水は一気に膝下まで届き、座敷の畳をぬらさないようにするのが精いっぱいだった。
3連休最後の日とあって満室となっていた旅館「渡月亭」では、宿泊客約70人にけがはなかったが、旅館前の道路が冠水。チェックアウトする宿泊客をボートに乗せて見送った。従業員の男性は「いつ再開できるかわからないし、これからどうなるのか」と表情を曇らせる。
同じく3連休が予約で満室だった旅館「花筏(はないかだ)」の長谷川誠常務(38)は「こんな時期の災害はあまり記憶にない。1週間くらいでなんとか営業再開したい」と、従業員らとともに泥のかき出し作業に追われた。
紅葉シーズンを間近に控え、桂川の中州にある飲食店などは水没、渡月橋周辺の土産店の多くも浸水被害を受けており、観光への影響が懸念される。
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