ＥＣＢは低金利維持へ、「脆弱」な回復の中で－ドラギ総裁

　　９月16日（ブルームバーグ）：欧州中央銀行（ＥＣＢ）のドラギ総裁は16日、ユーロ圏の景気回復は「まだ始まったばかり」との認識を示し、「経済は依然として脆弱（ぜいじゃく）で失業率はあまりにも高い」と指摘した。

総裁はベルリンで講演し、「総じて弱いインフレ見通しが中期に及ぶことを前提として、政策委員会はＥＣＢ政策金利が長期にわたり現行またはそれ以下の水準にとどまると考えている」とのガイダンスを繰り返した。

ユーロ圏諸国は競争力の格差を埋める必要があるとも指摘。ユーロ圏は安定に向けて進展したものの、信用コストに完全には織り込まれていないとし、成長加速に向けて課題はまだ多いと論じた。

ユーロ圏諸国の平均的な負債水準は依然高く、財政引き締め努力を今後数年間にわたり継続する必要があるとし、各国政府に経済改革の継続を呼び掛けた。赤字是正や構造改革、政治システムの修復をＥＣＢが政府に代わって行うことはできないとくぎを刺した。

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