はな はな 赤い花
Mちゃんの話9
かたりて はるちゃん
その昔
MAHAOちゃんを見た
小さな男の子が言いました
「
はな はな
赤い花 」
MAHAOちゃんには
赤い花のしるしがつけられていました
赤ん坊の時から
牡丹のような 大きな赤い花のしるしをつけられていました
牡丹の花は惚れ薬
赤い花は
想念の生贄のしるしです
赤い花のしるしをのせられたものは
破壊の時期の ラストスパート 7年で 大ブレイクを果たします
その時 古き世界の
財運 政治 文化のコードをのせられて
輝きながら世に送られ 燃やされる予定だったのです
そのバックアップを
MAHAOちゃんの母親 親せき 親族一同が
果たす予定でした
でも
赤い花は
世に出そうな気配 ブレイクの香りを
漂わせます
だから赤い花の気配や
香りをかいだ人たちは
その花の意味も知らずに その香りを欲して 群がってきました
彼らは口々に言いました
「
あれが欲しい 」
「
あれが欲しい 」
「
あれが欲しい 」と
彼らがそう想うと
Mちゃんが MAHAOちゃんの周囲の心の動きを感知して
想念をびゅんと飛ばし
いつもこう尋ねました
「
本当に 欲しいのですか?
赤い花が欲しいのですか?
本当によいのですか? 」
詳細に確認するMちゃんに対し
彼らは うざったそうにしながら
「
ぶちぶち 言ってんじゃねえよ 」
「
まどろっこしい 早くもってこい 」
「
欲しいって言ってんだろ! よこせ 」口々に言いました
その後
Mちゃんは いつもMAHAOちゃんに意志を確認をしました
MAHAOちゃんは 心の中でいつも こう想っていました
「
生きたい
生きたい
生きたい
私は永遠に生き続けたい 」
Mちゃんは
両方の想いを叶えて
赤い花が欲しいと言っていた人たちのところに
どんどん赤い花を届けました
赤い花をもらった人たちは
成績が急上昇したり
資産が増えたり
社会的地位に恵まれたり 作家になったり
芸能界のトップスターになったり 歌姫になった人もいます
玉の輿と呼ばれる結婚をして
セレブ暮らしをした女性も 多くいて
高級なマンションに住み
高級な外車に乗り
高級な洋服を身にまとい
高級なレストランで 毎日食べ歩く生活
赤い花をもらったみんなは
とても楽しそうにしていました
Mちゃんは お願いを叶えることができて
とても喜んでいました
そして
MAHAOちゃんの赤い花が どんどん減っていくにつれて
MAHAOちゃんの生活は 苦しくなっていきましたが
ただ赤い花がなくなりそうになると
次々とMAHAOちゃんの親族から 赤い花が補充され続けました
そんな時でした
MAHAOちゃん とはるちゃんが出会い
はるちゃんと Mちゃんが出会ったのは
はるちゃんは Mちゃんに会った時も
こう念じていました
「
はるちゃんたちは
人類史上最大の歴史になりたい
はるちゃんたちは
地球史に大きく残る現象になりたい 」
はるちゃんの首をさすっていたMちゃんは
はるちゃんのそのお願いを聞いた時も
表情一つ 顔色一つ変えていませんでした
でも はるちゃんには見えました
Mちゃんの心の中が とてもウキウキして
鼓動が高鳴っていく 響きを
はるちゃんの願いを聞いた Mちゃんの心の顔は とてもとても輝いたのです
「
今までで一番の大仕事
もうすぐ
次のバイオリズムが来る
この仕事を 次のバイオリズムのメインにしよう! 」
「
でもその前に
MAHAOちゃんの赤い花をすべて届けないといけない
花粉一つでも残しちゃいけない
だってそれは足を引っ張ろうとするものにつながるコードだから 」
「
でもMAHAOちゃんにつけられた
赤い花のエネルギーはとても膨大
あれを配りきるには
赤い花を消費する人数が まだ少なすぎる 」
「
かと言って
求めていない人のもとに運ぶことはできない
求めてるものに求めるものを運ぶ
それが私のポリシー
みんなの願いを叶えること 」
「
でも
配っても配っても
いつも
赤い花のエネルギーが
MAHAOちゃんに運ばれてくる
このままじゃ 破壊の時期に世に出てしまう
破壊の時期に出ると 燃やされちゃう
どうしよう どうしよう どうしよう 」
そう途方に暮れていながら
コチョコチョMAHAOちゃんの赤い花を求める人たちに運んでいたら
ある日
急にMAHAOちゃんの周囲に変化がありました
想念の世界で
MAHAOちゃんの周囲に人がいつの間にかたくさん群がってきたのです
今までと数ケタ違う数の人たちが MAHAOちゃんのあめに群がっていて
そのかなりの多くが
MAHAOちゃんについていた赤い花や 滅びのエネルギーを
欲っし
口々に 「 あれを もってこい 」「 あれが欲しい 」と命令したのです
MAHAOちゃんに
人が群がりだしたのは
はるちゃんと出会ってから ブログを書くようになってからでした
はるちゃんとの出会いの物語や
MAHAOちゃんのさまざまな体験記をつづるようになってから
人が集まり始めるようになったのです
最初に MAHAOちゃんのブログに反応したのは
眼力のある血筋や 養分さんたちでした
でも彼らが反応したことで
彼らの顔色 気配を見た
小犬たちが あれもってこい これもってこい というようになったのです
エネルギーを運ばれてるうちに
MAHAOちゃんは
いつしかブログ更新があまりしなくなったのですが
でもねこたちから応援のエネルギーをもらったり
Mちゃんや
ねこたちから聞いた
あめや ファンタジックな話を 書いてるうちに
途端に 集まる人がべき乗に 増幅していきました
取材や 出版の話もいつしか来るようになりました
ところがブログに
何人かの小犬巫女たちが
いつしか 目をつけるようになりました
彼らは まず配下に命じて
MAHAOちゃんのブログがあまり人目につかないようにしろと指令を出し
コメントで結界を張らせて 胡散臭い気をポイポイしたり
各方面から手を打ち 着ていた出版の話も うやむやにさせたり
MAHAOちゃんのブログを なるべく注目されたり ブレイクされないようにさせました
ブレイクを抑えれば ブレイクを抑えた自分たちの系譜に
そのエネルギーが流れる
そのことを知っていた小犬巫女たちはさらに
「 あのエネルギーが欲しい 」
「 あの気配 根こそぎ吸い取ってやる 」
「 あの能力が欲しい 」
「 もってこい もってこい 」と毎日 想い続けたのです
それからです
Mちゃんのかつてない大仕事がはじまったのは
小犬巫女たちに意志を確認しながら
赤い花を配っても
みんな二月と空けず もっともってこい もっともってこいと言っていて
さらに小犬巫女たちが群がってるのを見た
別な小犬巫女たちもわらわらと群がって 次々Mちゃんに注文を発注するようになりました
「
たくさんの人たちが 赤い花を求めてる
もらうと みんなうれしそう 」
Mちゃんは 毎日毎日
鳥さんや 電気想念に頼んで
たくさんたくさん運んでもらいながら
達成感を感じていました
もちろんその時には
Mちゃんが運んでいた エネルギーは
赤い花だけではなく MAHAOちゃんがホームレスさんからもらった応援
たくさんのねこたちから着た応援
たくさんの自然さんから来たエネルギー そういうものもありました
Mちゃんは
赤い花だけでなく
そういうエネルギーもさかんに運びました
赤い花だけを配っただけでは 厄を逃れるだけ
でも人類史上最大の歴史にするためには
その想いに呼応したエネルギーを あちこちに発さないとならないからです
それに自然から集まった応援のエネルギーに
ほんの少しでも 赤い花のエネルギーが残っていると
どんなエネルギー反応を 起こすかわかりません
なぜなら 赤い花のエネルギーは 大きなエネルギーを曲げる性質のエネルギーだったからです
なのでMちゃんの想念は
MAHAOちゃんの周囲についているエネルギーをやみくもに やみくもに
でもひとりひとり 意志を確認しながら運びました
MAHAOちゃんが ねこの森に行ってたくさんの応援エネルギーをもらうようになってから
大変だよ大変だよ っと ちょっと大変そうになりました
小犬巫女たちが
配った人の中には 何人か大犬の系譜もいました
彼らは 赤い花のエネルギーと気づくと
すぐに返そうとしたのですが
でも彼らが 赤い花のエネルギーを返そうとすると
再び 小犬巫女たちが 邪魔をします
そうして大犬達にも 小犬巫女を通して 赤い花のエネルギーがどんどん感染していきました
そして
2011年 3月11日以降
結界が壊れたことで
養分の人たちには 夜明け前の気が自動的に訪れるようになりました
夜明け前の暗い気は 始まる前の気なのですが
精神的に不調になったり 苦しくなったりします
その気の緩衝と
さらに破壊の気がよりついた小犬たちのニーズが増えたことで
MAHAOちゃんの体調は どんどんだるくなり
ねこたちもぐったりするようになりました
それでも容赦なく Mちゃんは運び続けました
「
今度の破壊の時期は
数千年に一度 数万年に一度のターン
だから急がなければいけない
もっともっとエネルギーを運ばなければいけない
もっともっともっと 」
そう想って
Mちゃんは毎日毎日
求める人に エネルギーを運びました
その甲斐あってか
MAHAOちゃんの
赤い花のエネルギーは 金環日食前までに すべて運び終えたようです
でもそうしてるうちに
MAHAOちゃんの身なり
住むところはどんどんどんどんボロボロになり
経済的にも苦しくなり
預金は見る見るうちに減っていき
やつれてもいきました
赤い花はなくなったのですが
はるちゃんの
「 人類史上最大の歴史になる
地球史に大きく残るような現象にもなる 」
そのお願いを叶えるには できる限り余裕をもって配っておきたいと 想っていました
やつれてるMAHAOちゃんを見ても
Mちゃんは手綱を緩めること 気を抜くことは一切しませんでした
「 お願いに近づいてきてる
でもまだもう一息
バイオリズムが 終わるその日まで
全力で運び続けます 」
2012年冬至
破壊の時期が終わっても
Mちゃんは まだ運び続けました
はなはな
赤い花
花の蜜に 群がる
はな はな
赤い花
牡丹の花は惚れ薬
夕日が燃え尽きる海の色
はな はな 赤い花
夕闇に誘う赤い花
赤い花
それは 心臓に見えます
赤い花
それは 女性器に見えます
心臓を食べたことから
世界がはじまった
女の人が下のお口で 男の人を食べたから
世界がはじまった
だから赤い花は
祭壇に備えられる花の蜜
壇に備えるために
燃やすために 持ち上げられる 花
「
花は嫌い
枯れるから 」
そうMちゃんは言っていた
はなはな 赤い花
牡丹の花は惚れ薬
ねこの森 |
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