Mちゃんの話8 相場師列伝
かたりて はるちゃん
MAHAOちゃんが
生まれて初めて
オフ会というものに行った時のお話です
ある時
くまちゃんが MAHAOちゃんに教えてくれたのです
「 2chという掲示板で
面白そうなものがあるよ 行ってみれば? 」
本当はくまちゃんが 行きたそうな感じがしたのですが
くまちゃんは 人見知りで 怖がりなところがありました
代わりに
MAHAOちゃんに
見に行ってほしかったようです
ところが
くまちゃんが
MAHAOちゃんに オフ会を勧めた時に
MAHAOちゃんの心の動きを察知した
Mちゃんの想念が びゅん と飛んできました
「
見て来てほしいんですか?
何を見て来てほしいんですか?
本当に見て来てほしいですか? 」
その時
くまちゃんの潜在意識は 常にこう想っていました
「 飲み込みたい 」
そしてこう続けました
「
あそこには 何か ありそうだ
でも僕が言っても 情報は見れない 」
そこでMちゃんは
MAHAOちゃんの心に聞きました
「
行きたいですか? 行きたくないですか? 」
MAHAOちゃんは
「
めんどくさいから どっちでもいい 」と答えました
Mちゃんは
「
ではいいんですね
何か欲しいものありますか? 」そう言いました
するとMAHAOちゃんは
「
面白いもの見たい 」と言いました
そしてMAHAOちゃんの声に被るように
はるちゃんも言いました
「
伝説が欲しい 」
はるちゃんの強いエネルギーを感知した
Mちゃんは言いました
「
わかりました 伝説がいいのですね
いじめられてもいいですか? 」
MAHAOちゃんは言いました
「
痛くなければ 」
「
了解しました 」Mちゃんは3人のお願いを叶えることにしました
そしてMAHAOちゃんが行く事に決まると
くまちゃんは MAHAOちゃんに食べ物のお土産を持たせました
そうして
伝説のカリスマトレーダーたちが行く オフ会に行ってきました
その中の中心的カリスマトレーダーCさんは
50億の資産を築いたという噂の人でした
MAHAOちゃんは どんな神々しい人が来るんだろうと 想ってちょっとワクワクしていました
そして
「
どの方がカリスマトレーダーのCさんですか? 」集まってる人に聞きました
「
まだ来てないよ 」
と男の人が答えた後のことです
「
ああ! あれ! あれ! 今来たよ! 」
言われてMAHAOちゃんはカリスマトレーダーさんを
ぎゅん と好奇心爛々の目で見ました
そしたらびっくりしました
50億のカリスマトレーダーさんは とても貧気が漂っていったのです
なのでMAHAOちゃんは もう一度確認しました
「 本当に あの人? 」
でもみんなが取り囲んでいたので 本当にあの人のようでした
MAHAOちゃんは
「 やっぱ帰ろうかなー 」
Cさんを見た瞬間 急に退屈になってしまったのです
「 面白いものなんかないよー 」
そう想い 帰ろうと想ったのです
そしたら再びMちゃんの想念が
MAHAOちゃんの心の動きを感知して びゅん と飛んできました
「
キャンセルですか? 今キャンセルしますか? 」
その時
はるちゃんが
「 伝説 」
という念をMAHAOちゃんに発しました
何故だかわからないけれど
MAHAOちゃんは
とりあえず ついていくことにしました
まず行った場所は雀荘です
行った全員で麻雀大会をしていました
でもMAHAOちゃんは麻雀ができません
なのでぼーーーーっと
空間と周囲を見回しました
すると
麻雀をしていた人たちの中に
神々しい人を二人ばかり 見つけました
特にその中でひときわ
神々しかった人に 注目しました
それは眼鏡をかけてて おとなしい感じの 男の人で
なぜかその人は みんなに
「 豚 豚 豚 」
「 養豚 養豚 」 と馬鹿にされていました
話を聞くと
なんでも株がとても下手くそで
失敗ばかりしていて
ニートで
みんなのいじられマスコットのように扱われてる男の人のようでした
そしてCさんも
その男の人をからかっていじめていました
何人か来た女の子たちも 笑っていました
でも彼は
笑われながら
とても冷たいまなざしで
包丁を動かすかのように
周囲の空間や 人の感情を動かしている気配がしました
MAHAOちゃんは
その男の人のことを
じーーっと見ていたのですが
やはりやってることは麻雀です
退屈だったので 外出して お散歩しました
そのまま帰ろうかなーと想ったのですが
そしたら店から伝書鳩のような男の人が お散歩についてきてくれ
ふたりでお茶をしてくれて
株板の話をしてくれて
Cさんがいかにカリスマか 他にもこういうカリスマと こういうカリスマがいて
以前はその人も来てた
億を超えた人は 何人以上もいる
あのスレは伝説的なスレだ
ということをお話してくれました
その後 ふたりで帰った後
ちょうど麻雀大会が終わったくらいの時間だったようで
その後 お食事会ということで
Cさんのおごりで
みんなで焼き肉を食べに行くことになりました
MAHAOちゃんは その時
くまちゃんから託されていたお土産を想いだし
それをCさんに渡しました
それは 食べ物です
Cさんは お土産を手渡されて
一瞬だけ
とてもいやそーーーーーーーーな顔をしていました
でもそのあと作り笑顔で受け取って 持って行きました
そのあとお食事のとき
さっきの眼鏡の神々しい人のそばに座って
その人とお話をしてみました
やっぱり何度見ても その人が中心人物だったのです
その人はS君と言いました
S君と ちょっとお話をした後
MAHAOちゃんは カバンの中に持っていた てんとう虫のストラップを
S君にプレゼントしました
彼はネットで株サイトのコミュニティで日記を書いてるといったので
MAHAOちゃんは そのサイトを教えてもらい
後で見てみることにしました
Cさんとも ちょっと話をしました
話し方はてきぱきしてますが
やっぱりどう見ても貧相です
どうしてこの人がカリスマなんだろう?
世の中不思議なこともあるもんだ
と想いながら
そのあとは カリスマトレーダーさんのファンの女の子らしき人ともお話ししました
特にCさんにご執心の 一人の女性マリさん(仮名)がいました
表情はにこやかなのですが
言葉のイントネーションは 命令のトーンで
命令言語を
周囲の人たちの潜在意識にバンバン投げかけてくる感じの人で
異質な雰囲気の女性でした
その時です
マリさんの潜在意識は
MAHAOちゃんの頭についていた赤い花に気がつき
それを 欲したのです
実はMAHAOちゃんの頭には
赤い花のエネルギーがつけられていて
マリさんは それを見て こう心で唱えたのです
「
あれを吸いとってやる
あれをもぎとってやる
根こそぎとってやる 」
後で知ったのですが
彼女は元AV女優で
本とかも出してる カリスマブロガー作家さんのようでした
そのコードで空間の想念や 人の気
そして近未来の気配を 察知することができたのです
電脳のコードで 簡単な気の入れ替えもできるようでした
ところが
マリさんが
気の入れ替えをしようとした途端
またもMAHAOちゃんの周囲の心の動きを感知したMちゃんが
想念を飛ばしてきました
そして マリさんに こう尋ねました
「
欲しいですか?
本当に欲しいですか?
あの赤い花 」
マリさんは言いました
「
欲しい
早くもってこい 」
Mちゃんは言いました
「
赤い花 いくつ欲しいですか? 」
マリさんは言いました
「
一番大きな 頭についてる
あれが欲しい 」
Mちゃんは言いました
「
あそこから無数に赤い花が生まれてきます
あなたには乗り切れないと想います
花の重みに押しつぶされてしまうと想います 」
それでもマリさんは言いました
「
できるだけもってこい
人を馬鹿にしやがって
あんなダサい女に乗ってるものが あたしにのらないわけはない! 」
Mちゃんは言いました
「
では赤い花をできるだけ持ってきて
無くなったら補充するでよいですか?
無くなったら またのるだけのせる
でもバイオリズムが7年です
2013年10月10日までしかできません 」
マリさんは言いました
「
早くしろよ 」
「
了解しました 」
マリさんに
赤い花が運ばれていきました
そしてマリさんは
その日から 赤い花を
あちこちの男性たちに 配りはじめました
もちろんご執心の C君にもどんどんのせはじめました
マリさんが 赤い花をのせた男の人たちは
なぜか不思議なことに
赤い花をのせればのせるほど
仕事が好調になり
些細な良いことが 起きたりしました
そして
赤い花をのせればのせるほど
男の人は 調子にのって
マリさんは 男の人たちを操縦できるようになりました
マリさんは
のせた男たちが
ダメになっていくのを見るのが好きな女性でした
それは 地位や名誉を手に入れるよりも
マリさんにとっては
この上ない快楽だったんです
さてお食事会が終わって
MAHAOちゃんは さっそく部屋に帰って
インターネットをつけて
Sさんに 教えてもらった株サイトを見て
その日記を 読んでみました
見た瞬間
MAHAOちゃんは 確信しました
その辺の作家さんよりも才能がある!と
Sさんの文章は パズルみたいな文章で
潜在意識に
イメージを描くような映像文法の使い方が駆使されていたのです
広告宣伝術としても
すぐれた技法を持っていて
MAHAOちゃんは
その日 はじめて
面白いものを見た気がしました
はるちゃんもSさんは 気になりました
なぜなら
MAHAOちゃんが
この日 お話しした人たちの大半は
「 もってこい 」
「 あれが欲しい 」
「 あれをもぎとってやる 」
そんな感じの心の声を発してた人が多かったのです
でも
Sさんとは
一番長い時間 お話していたのに
「 あれもってこい 」 「 あれが欲しい 」
を一言も言わなかったのです
MAHAOちゃんは
Sさんの日記を見ながら
Sさんが 只者でないことを確信しました
そして
その日から ネット上で
Sさんには 才能がある
Sさんには 才能があると 言い始めました
すると
その言葉を聞いた
ネットのいじめっ子たちが
なぜだか反応して
Sさんに向かって 前よりも 誹謗中傷をしたり
「 あれを持ってこい 」
「 あれが欲しい 」 と心の中で命令するようになりました
Sさんは
激しく叩かれ 苦境に陥り
資産がなくなりながら
資金を稼ぐために
働きにも行くようにもなりました
しかしSさんは
叩かれば叩かれるほど
心の奥は笑っていました
はるちゃんは Sさんの心を見て
おおらかな人だなあ と想いました
その時には何かわからなかったのですが
Sさんには 大きな野心があったのです
そしてMちゃんが
MAHAOちゃんに見せる約束をした
面白いものは Sさんの日記ではありません
実はまだ続いているのです
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