Mちゃんの話6 できることは運ぶだけ
かたりて はるちゃん
Mちゃんは
小学生の時 いじめられていました
子供には想念が見える子も多く
Mちゃんを見て
その想念の大きさ 渦のでき方を見て それを欲したのです
Mちゃんは 3人のいじめっ子に 取り囲まれて
毎日 ギャーギャー いじめられてました
Mちゃんは いじめられながら
でも 3人のいじめっ子達の心に こう聞きました
「
あなたは 何がしたいのですか? 」
いじめっ子達の心は こう答えました
「
お前のまわりにいっぱい集まってる それ
それが欲しい 」
「
お前のようになりたい 」
「
お前の周囲についてるもこもこを もっとたくさん欲しい 」
それを聞いたMちゃんは 3人のいじめっ子達に 確認をしました
「 本当にそれを望んでるんですか? 本当にそれが欲しいのですか? 」
「
当たり前だ 」
「
早くしろ 」
口々に いじめっ子たちは答えました
Mちゃんは もう一度確認しました
「
本当に いいのですね? 」
3人のいじめっ子達の心の声は
「 いいから 早くよこせ 」
「 早く 早く 」
こんな感じでした
そしてMちゃんは その日
公園の木の近くで
いじめっ子達の似顔絵をスケッチしました
3人のいじめっ子達の似顔絵を
3枚づつ
合計 9枚書きました
あまり上手くはありませんが 一生懸命書いていました
そして絵の下には 彼らの名前を ひらがなで書きました
絵を描いている
Mちゃん
「 似顔絵 よくよくよくよくよくよくよくよく なりますように 」
「
この絵の子達が よくなりますように 」
そうMちゃんは 淡々と 絵を描いていました
Mちゃんは
「 綺麗に折り紙して 木の根元に埋める 」
「
綺麗に折り紙して 電波塔の下にも埋める
3箇所に埋める 」
Mちゃんは
「 お願いがかなうといいね 」って言いながら
それをやっていました
そしてしばらくした後
いじめっ子達は どんどん体が弱っていって
雰囲気も弱弱しくなっていきました
そのうち お父さんが左遷されたり お父さんがリストラされたり
会社が倒産したり
お母さんがトラブルを起こしたり それで離婚して 一家離散したり
色々なめにあったようでした
その3人のいじめっ子は 次第に憔悴しきって
周囲のガキンチョたちに いじめられるようになりました
見る影も無くなって
かわいそうになった3人のいじめっ子達を見て
Mちゃんは こう想いました
「 よかった お願いがかなったんだ
想念の渦ができてる 想念が集まりはじめてる 」
実は Mちゃんは なかよしの木さんや鉄塔におねがいしていたのです
「 この子達が 私のようになりたがっている 」と 「 想念を集めたがっている 」と
叶えてあげてください
Mちゃんのようになるということは
かわいそうな身の上になると言うこと
実はMちゃんの引力は かわいそうから来ていました
願いを叶えても どんどん周囲が燃えてしまう
ピュアで純真で優しいのに
一生懸命 みんなの為に運んでるのに
いつのまにか Mちゃんがひとりぼっちになってしまう
その
3人のいじめっ子達のお願いが叶いはじめたのは
約2年 かかったようでした
Mちゃんは小学校
中学校 高校 たくさんの同級生がいましたが
同級生の多くには
燃えていく人も多かったです
Mちゃんに命令して
燃えていくお友達を見て
Mちゃんは いつも哀しんでいました
Mちゃんは彼らの姿を
スケッチブックにいつも書いていました
「
わたしは おぼえていないといけない
そうじゃないと 消えちゃうから 」
「
でも私は記憶力が良くない 」
だから 夢でスケッチブックに 名前と似顔絵をいつも書いていました
Mちゃんは
夢の中では 文字を書くのは苦手だったのです
そして
Mちゃんが大学生になった頃
Mちゃんに親しくする女の子が できました
その子は Mちゃんと一緒のゼミの子でした
「 私はモテモテになりたい 」
Mちゃんに そう言っていたのです
その子は Mちゃんがモテモテだったので
「
Mよりも モテルようになりたい
男を惹きつける あの雰囲気が欲しい 」 心の中で 本気でそう想っていました
Mちゃんは 心の声を感知し
その子の心に聞きました
「
本当に モテモテになりたいのですか?
本当に 惹きつける気が欲しいのですか? 」
「
数人からモテルだけじゃ駄目ですか? 」
でもその女の子は心でこう答えました
「
もっともっと 見知らぬ人まで 一目ぼれするくらいにモテモテになりたい 」
「
本当になりたいですか? 」
Mちゃんは意思を確認しました
「 もちろん 」
そのゼミの子は そう答えました
Mちゃんはお願いを叶えることにしました
Mちゃんは 同級生で風俗嬢のアルバイトをしている子を発見して
彼女は 風俗のお仕事をしていたので 彼女と気を入れ替えたのです
風俗嬢のアルバイトをしていた同級生は 風俗嬢をしたかったわけではありません
学費や生活費の為に仕方なくバイトをしていただけで
むしろその仕事をやめたがっていたのです
その子にも意思の確認をして
そしてモテモテになりたい子と エネルギーをとりかえました
そうすれば 両方のお願いがかなうはずです
しばらくすると その風俗嬢をしていた同級生は
実家にゆとりがでてきはじめたのか
風俗嬢のアルバイトを 辞めるようになりました
そして辞めても 通学を続けていました
そしてモテモテになりたいと言っていたゼミの同級生は
道端で突然 見知らぬ男性にレイプされそうになりました
何回も 何回も そういうことが続きました
彼女は恐怖で 精神的に気がおかしくなって
警察に相談にも行きました
でも警察は 証拠もない 一向に取り合ってくれません
それもそのはず
彼女には あそびめの気が付いていました
そしてその時期の警察はあそびめをいじめる系譜が多く存在していて
ストリップ劇場や あちこちの風俗店を 潰して
あそびめさんを 路頭に迷わせていたのです
警察は 表面の気で人を判断します
だからあそびめの気が付いていた彼女の訴えに
耳を貸すはずもありませんでした
それどころか
彼女は 彼女の家族からも 知らんぷりされるようになりました
なぜなら彼女の家族も 表面の気で動く性質の人たちだったからです
「
誘惑しているんだから 仕方が無い 」
「
男を誘うようなことをしている仕方が無い 」
それが家族の心の声で 彼女の家族もあそびめの気を さげすんでいたのです
そうしてるうちに彼女は精神的に弱り
精神科に通院するようになりました
時々Mちゃんは
彼女の付き添いをしたり お見舞いをしたりして
こう想っていました
「
願いがかなってきた よかった 」
Mちゃんのゼミには
精神科に通うようになった 同級生が他にもふたり
計 3人いました
拒食症になったり ノイローゼになったりしたようでした
Mちゃんの できることは 運ぶだけ
眼力があるわけでもなく
意を細かく汲める読解力があるわけでもありません
できることは 運ぶだけ
でもそれだから 運ぶ力が強いのです
そして はるちゃんは想いました
願いの重みに 押しつぶされてたいった人達は
芯から それを欲して 願ったものではないと
芯から願えば 器は自然に生まれ 燃えることはありません
でも芯が求めていないものを望めば 器は作られず 受けとめることはできないのです
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