受験生の皆様

Global News −南山大生の海外見聞録

「なぜ行くか」よりも「何をするか」

ヨーロッパ

高津 亜未さん (外国語学部ドイツ学科)ドイツ・ベルリン自由大学へ交換留学 [ 2011年9月〜2012年7月 ]


ベルリン宮殿


ハイデルベルクで友人と


スペインへ旅行した時にサグラダにて


クリスマスマーケット

中学生の頃から英語が好きだった。
留学ってかっこいいなあ。
行ってみたいな。
海外でたくさん友達を作りたい。
漠然とそんな風に思っていたのが、留学を志すようになったきっかけと言えばきっかけ。
なぜ行くかよりも、実際にどう行動し、何をするかのほうが何倍も大事!そう思い、交換留学生としてベルリンへ渡り、自分の興味があることは全てやり切ろうと、挑戦の一年にすることを決意。
渡航後は勉強に人一倍力を入れた。

留学先のベルリン自由大学には、専門知識を必要とする講義がたくさんある。
当初日本で学んだドイツ語では、それらを理解するには不十分で、半年間はとにかく語学上達に努めた。
そして、ある程度ドイツ語に自信が出てきたら専門分野に挑戦、と目標を定めて取り組んだ。
その後、自分の専攻ではない授業にも、面白いと思ったものには直接教授にお願いして参加させてもらった。
原発など現代日本の社会的経済的問題を考える授業や、EUの政治や経済など、さまざまな分野に挑戦し、日本を外から客観的にとらえることができた。

寮での共同生活では、困ったことがたくさんあった。
入寮した最初の部屋は掃除されていなかった。
キッチンの後片付けをしない人、深夜4時までクラブミュージックを響かせてパーティをする人…。
ドイツは厳格でしっかりした国、という思い込みが強すぎたのかもしれない。
電車は遅れて当たり前。
日によって、人によって対応が違う窓口。
至るところで、日本の常識なんて通用しないことを思い知った。
最初は戸惑ったけど、慣れてくると自分とは違う考えの人っておもしろいと思えるようになり、とてもいい刺激になった。
春休みなどの長期休暇には、ドイツ国内だけでなく、西欧、北欧、東欧と多くの国・多くの街を旅行し、様々な土地を訪れた。
初めての海外一人旅に挑戦し、「何でもやればできるんだ!」と思えることができた。

この一年間の経験は、私に最高の友人たちとの出会いをもたらしてくれた。
日本に帰国する時。
のんびりしたヨーロッパから、せかせかと慌ただしい日本の生活に戻ることを考えると、憂鬱で仕方なかった。
帰国当日、友人が空港まで見送りに来て、手作りのカバンをプレゼントしてくれた。
趣味や好みなど、私のことを想いながら一生懸命作ってくれたカバン。
これには本当にまいった。
ドイツ語と日本語を教え合ったり、一緒に散歩したり、お菓子やご飯を作ったり。
たくさんの思い出がぎゅーっと詰まった宝物。
でもそれ以上に、遠く離れた地に友人ができたことがうれしく、彼らとの思い出は一生の宝物だ。
私みたいに、大した理由なんてなくても大丈夫。
思い切って飛び込んでみたら、思いもよらない宝物がたくさん手に入る。
迷ったらやってみよう。
人生やりたいことやったもん勝ち!

見聞録メモ

費用

約180万円

[ 内訳 ]

授業料:免除(留学先)、約90万円(南山大学)
家賃:約2.3万円(寮・月額)
食費:約1.5〜2万円(月額)
奨学金:30万円(大学給付)、80万円(学外給付)、100万円(貸与)

おすすめスポット

Hackschermarkt

街の中央部に位置するおしゃれな地域。ベルリンをはじめ世界各地でデザイナーやアーティストなどが出展する、個性豊かで魅力的な店が立ち並んでいる。

一日のスケジュール

[ 平日 ]

10:00 学校の食堂でドイツ人の日本語学習者と交流
12:00 ドイツ語の授業
14:00 講義
16:00 学校終了。帰宅して自炊したり、友人と外食へ
20:00 部屋で課題をしたり、ゆっくり過ごす

[ 休日 ]

授業が忙しくない週末は、1泊2日の小旅行へ。
プレゼンや課題の多い土日は、部屋にこもって勉強に取り組む。
日曜日は街のあちこちで大小さまざまな蚤の市が開催されていて、雑貨好きにはたまらない!

おすすめの食べ物

ケバブ

トルコのファストフードとして有名だが、実はベルリン発祥。ソースが格別で、他とは比べられない美味しさ。町中に屋台が出ているので、食べ比べも楽しい。焼いた野菜もトッピングされているゲミューゼケバブがおすすめ。

(2013年6月掲載)